IBM® Rational® Performance Tester Extension for Citrix Presentation Server では、Citrix アプリケーションのパフォーマンスをテストできます。
情報を提供するパフォーマンス・テストの結果は、テスト開発が正常であることに依存しています。
以下の各段階が、有意義なテスト結果の生成につながります。
- テスト作成。 テストを作成するには、Citrix XenApp クライアントでセッションを記録します。 一般に、記録されたセッションは Citrix サーバーへのログオン時に開始されます。 アプリケーションと対話して関連するパフォーマンス・テストを作成します。 ログアウトするとセッションが終了します。 記録はウィンドウ・イベントに分割されます。記録には Citrix サーバーとのキーボードおよびマウスによる対話が含まれています。 「Citrix レコーダー・コントロール」ウィンドウでは、画面キャプチャーまたはコメントを追加できます。
テストがサーバーと同期した状態を保つように、イメージ同期を追加することができます。
- テストの編集。 記録終了後に、各ウィンドウ・エレメントでイベントを編集できます。 記録された入力は主に低レベルのキーボード入力およびマウス入力であるので、キー押下イベントを文字列入力に置き換えることで、テストを簡素化できます。 コメントおよび記録済み画面キャプチャーを使用すると、テストのナビゲートが容易になります。 記録済みテストの値を変数テスト・データに置き換えるか、または動的データをテストに追加できます。 また、アプリケーションが予期どおりに動作することを検証する目的で、ウィンドウ・タイトルまたはイメージ同期に検査ポイントを設定できます。
- テストの検証。 テストをデプロイする前に、単一の仮想ユーザーとしてテストを手動で実行し、最小サーバー負荷の公称環境でテストがユーザー入力アクションとサーバー出力を正しく同期していることを確認することができます。 テストを予期したとおりに実行するために、事前にテストの編集と検証のサイクルを複数回実行しなければならないこともあります。
- スケジュールを組み込んだワークロード・エミュレーション。 テストを予想どおり繰り返し実行したら、多数の仮想ユーザーにより生成されるワークロードをエミュレートする目的で、実行スケジュールおよびユーザー・グループを指定します。
- スケジュールの実行。 スケジュールを実行し、リモート・ホストでホスト可能な仮想ユーザーに対してテスト実行をデプロイします。 各仮想ユーザーは、Citrix クライアントのインスタンスを実行します。
- 結果の評価。 実行時に生成される各種レポートから、テストの結果を評価します。 カスタム・レポートを設計することもできます。
前提条件
Citrix アプリケーションのパフォーマンスをテストする前に、
IBM Rational Performance Tester と同じコンピューターに Citrix XenApp クライアントをインストールする必要があります。 パフォーマンス・テストの記録と実行には Citrix XenApp クライアントが必要です。
リモート・コンピューターにテストをデプロイして多数のユーザーをエミュレートする場合は、各リモート・コンピューターに以下のソフトウェアがインストールされている必要があります。
- Citrix XenApp クライアント
- IBM Rational Performance Tester Agent
制限
Citrix パフォーマンス・テストは、ウィンドウ作成、変更イベント、および必要であればイメージ認識技法を使用して、ユーザー入力をサーバー出力と同期させます。 Citrix アプリケーションとのセッションを記録する前に、アプリケーションの振る舞いが完全に再現可能であることを確認してください。 特に、アプリケーションは常にウィンドウと GUI エレメントを同じ位置かつ同じ順序で作成する必要があります。 マウス・イベントまたはキーボード・イベントでは、常に同じ出力が作成される必要があります。 以下の例を検討してください。
- アプリケーションに、特定のプログラムまたは機能を初めて実行したときにのみ表示されるウィンドウやダイアログ・ボックス (ヒントやセキュリティーの警告など) がある場合は、テスト記録時にそれらが使用不可になっていることを確認してください。 記録はされるが後続の実行では表示されないか、または画面上の異なる座標に表示されるウィンドウやダイアログ・ボックスがあると、テストが失敗し、同期タイムアウトが発生します。
- 記録セッション中にファイルを保管した場合、テストを再生すると、ファイル名がすでに存在しているという警告がアプリケーションから出されることがあります。 記録したセッションでは警告が出されなかった場合、これが原因でテストが失敗し、エラーが発生します。
テストを編集する場合は、ユーザー・アクションのコンテキストを認識している必要があります。 Citrix パフォーマンス・テストは、非常に低いレベル (マウスの動きとキー押下) で Citrix XenApp クライアントと対話するため、テスト・エレメントの移動、ループまたは条件の追加、新規シーケンスの挿入などの変更を、記録後にテストに加えると、エミュレート・ユーザーのアクションのコンテキストが変更され、同期タイムアウトが発生する可能性があります。