HTTP テストの記録

テストを記録すると、テスト作成ウィザードが開始されます。 テストを記録するために、プロキシー・レコーダーがブラウザーと Web サーバー間の HTTP トラフィックを傍受します。 Microsoft Internet Explorer、Mozilla Firefox、またはその他のブラウザーからテストを記録できます。

始める前に

ブラウザーから HTTP トラフィックを記録するために、以下のレコーダーを利用できます。
  • SOCKS プロキシー・レコーダー: プロキシー接続が不要な場合は、このレコーダーを使用します。
  • HTTP プロキシー・レコーダー: ネットワークへの接続にプロキシー接続が必要な場合、またはクライアント・プログラムが SOCKS をサポートしていない場合は、このレコーダーを使用します。
  • ソケット・レコーダー: クライアントがプロキシーをサポートしていない場合は、低レベルのネットワーク・トラフィック向けのこのレコーダーを使用します。

Secure Sockets Layer (SSL) を使用している場合、SSL はクライアントとサーバーの間のトラフィックをリレーするので、プロキシー・レコーダーで認証の問題が発生する可能性があります。 設定されている認証方式に応じて、クライアントでは、プロキシー・レコーダー自体をサーバーとして認証することが必要になる場合があり、サーバーでは、プロキシー・レコーダーをクライアントとして認証することが必要になる場合があります。 認証されたサーバーをクライアント・プログラムが要求する場合、サーバー証明書の鍵ストアにアクセスして、それをプロキシー・レコーダーに提供するか、実際のサーバーの証明書ではなくプロキシー・レコーダーのデフォルトの証明書を受け入れるようにクライアントを構成するか、いずれかを行う必要があります。

SSL を使用しないテストを記録した場合は、 そのテストの対応するサーバー・アクセス構成に SSL オブジェクトを追加することによって、 セキュアなテストに変換することができます。

テスト・エディター

手順

ブラウザーを使用して HTTP パフォーマンス・テストを記録するには、以下のようにします。

  1. 「パフォーマンス・テスト」パースペクティブのツールバーで、「記録からの新規テスト」アイコン 「記録からの新規テスト」ツールバー・ボタン をクリックするか、「ファイル」 > 「新規」 > 「記録からのテスト」をクリックします。
  2. 「記録からの新規テスト」ウィザードで、「新規記録からテストを作成する」をクリックし、「HTTP テスト」を選択して、「次へ」をクリックします。 機密データを記録する場合は、「記録の暗号化レベル」をクリックし、記録する暗号化レベルを選択します。
  3. 「ロケーションの選択」ページで、テストを作成するプロジェクトとフォルダーを選択し、テストの名前を入力してから、「次へ」をクリックします。 必要に応じて、「親フォルダーを作成します」アイコン 「親フォルダーを作成します」アイコン をクリックして、パフォーマンス・テストのプロジェクトまたはフォルダーを作成します。
  4. 「クライアント・アプリケーションの選択」ページで、使用する Web ブラウザーを選択します。 アプリケーションの種類によって、使用可能なレコーダーが定義されます。 以下の種類のクライアント・アプリケーションについて、サービス・テストの記録がサポートされています。
    • 「Microsoft Internet Explorer」: このオプションは、Internet Explorer で送受信されるトラフィックを記録します。
    • 「Mozilla Firefox」: このオプションは、Firefox で送受信されるトラフィックを記録します。
    • 「Google Chrome」: このオプションは、Chrome で送受信されるトラフィックを記録します。
    • 「Apple Safari」: このオプションは、Safari で送受信されるトラフィックを記録します。
    • Opera: このオプションは、Opera で送受信されるトラフィックを記録します。
    • 「管理対象アプリケーション」: このオプションは、リストに記載されていないブラウザーを開始します。
    • 「非管理対象アプリケーション」: このオプションは、プロキシーを使用する 1 つ以上のクライアント・プログラムの HTTP トラフィックを記録します。 クライアント・プログラムは手動で開始する必要があります。プロキシー・レコーダーは、指定されたネットワーク・ポートを介して送受信されるすべてのトラフィックを記録します。
  5. ステップ 4 での選択内容に応じて、以下の必要なステップのいずれかを実行します。「レコーダーの設定」ページで、選択したブラウザーに応じて以下の詳細を指定します。
    1. ブラウザーを選択した場合は、記録メソッドを指定します。
      • プロキシーを通じた HTTP または SOCKS トラフィックを記録する場合は「プロキシー・レコーダーを使用してトラフィックを記録する」をクリックし、プロキシーを使用できないアプリケーションの低レベルネットワーク・トラフィックを記録する場合は 「ソケット・レコーダーを使用してトラフィックを記録する」をクリックします。 このオプションは、主に Mozilla Firefox または Microsoft Internet Explorer を使用していない場合に使用します。
        注: プロキシー記録の使用時に、特定のエンドポイントへの HTTP 要求または HTTPS 要求をフィルターで除外して、それらのエンドポイントへの要求が記録されないようにすることができます。 プロキシー記録の設定を参照してください。
      • IBM® Rational® Test Workbench Eclipse クライアントの Web UI 拡張がインストールされており、IBM Rational Performance Tester とシェルを共有している場合、「ユーザー・アクションの記録」オプションを使用して、アプリケーションの機能側面を同一 HTTP 記録セッション内で記録できます。その結果、アプリケーションの機能およびパフォーマンスの側面の両方が記録されます。
      • サーバーでクライアントの SSL 認証を必要とする場合は、プロキシー・レコーダーがクライアントとしてサーバーから認証されるように、クライアント証明書の鍵ストアを提供する必要があります。「サーバーは特定のクライアント証明書を要求します」チェック・ボックスを選択します。 サーバー証明書の鍵ストアのファイル名およびパスワードを指定します。複数の証明書が必要な場合は、「複数の証明書」をクリックし、「追加」をクリックして、ホスト名とポートごとに証明書の鍵ストアのファイル名およびパスワードを指定します。
      • 「Mozilla Firefox」を選択した場合は、Firefox の一時プロファイルを使用するように選択することもできます。 これにより、通常のプロファイルに関連付けられている可能性のあるブックマーク、プラグイン、およびツールバーがない状態で、Firefox が開始されます。 「代替 Firefox プロファイルを使用する」チェック・ボックスを選択し、「一時 Firefox プロファイルを使用する」を選択します。
      • 「プロキシー・レコーダーを使用してトラフィックを記録する」をクリックした場合、「拡張」をクリックすると、ブラウザーが使用するネットワーク接続設定のレビューおよび編集を行うために HTTP または SOCKS のプロキシー・レコーダーを使用するかどうかを指定したり、拡張 SSL 認証設定を指定したりすることができます。 「ソケット・レコーダーを使用してトラフィックを記録する」をクリックした場合は、拡張 SSL 認証設定を指定します。
    2. 「管理対象アプリケーション」を選択した場合は、以下のステップを実行します。
      • 「記録メソッド」ページで、HTTP トラフィックを記録するレコーダーをクリックし、「次へ」をクリックします。
      • 「管理対象アプリケーションのオプション」ページで、「プログラム・パス」に対する「参照」をクリックして、プログラムを選択します。 必要に応じて「作業ディレクトリー」を指定し、プログラムで必要なコマンド行引数を「引数」フィールドに入力します。 「次へ」をクリックします。
      • プログラムがコマンド行インターフェースからのユーザー入力を必要とする場合は、「ユーザー入力用のコンソールをオープンしてください」チェック・ボックスを選択します。 「次へ」をクリックします。
      • 選択した記録メソッドに応じて、以下のステップのいずれかを実行します。
        • 「プロキシー・レコーダーの設定」ページでは、HTTP または SOCKS のプロキシー・レコーダーのいずれかを使用するように指定したり、ブラウザーが使用するネットワーク接続設定のレビューおよび編集を行ったり、拡張 SSL 認証設定を指定したりできます。
        • 「ソケット入出力レコーダーのセキュア設定 (Socket I/O Recorder Secured Settings)」 ページで、拡張 SSL 認証設定を指定します。
    3. 「プロキシー・レコーダーの設定」ページで「非管理対象アプリケーション」を選択した場合は、HTTP または SOCKS のプロキシー・レコーダーのいずれかを使用するように指定したり、ブラウザーが使用するネットワーク接続設定のレビューおよび編集を行ったり、拡張 SSL 認証設定を指定したりできます。
  6. 「完了」をクリックします。 ブラウザーの開始と共に、「進行状況」ウィンドウが表示されます。
  7. テストする Web ベース・アプリケーションのアドレスを、ブラウザーのアドレス・フィールドに入力し、リンクをアクティブにします。
    注: セキュア Web サイト (https: で始まるサイト) のアドレスを入力した場合、ブラウザーにセキュリティー・アラートが表示されることがあります。 サイトのセキュリティー証明書によっては、記録を進めるためにセキュリティー・リスクを受け入れなければならない場合があります。
  8. テストするユーザー・タスクを完了します。 記録中には以下のガイドラインに従います。
    • 各ページが完全にロードされるまで待機します。 この待機はパフォーマンス結果には影響しません。その理由は、テストを再生するときに、余分な待ち時間 (思考時間) を除去できるためです。
    • どのブラウザー設定も変更しないでください。
    「レコーダー・テスト注釈」ツールバーを使用して、コメントの追加、同期の記録、または記録中の画面キャプチャーの取得を行うことができます。
    • ページ名を変更するには、「ページ名の変更 (Change page name)」アイコン「ページ名の変更」アイコンをクリックします。結果として生成されたテストでは、テスト・エディターのページ・エレメントで新規名が使用されますが、元の名前は「ページ・タイトル検査ポイント」エリアに保存されるため、ページ・タイトル検査ポイントは引き続き正しく機能します。
    • 記録したテストにコメントを追加するには、「コメントの挿入」アイコン 「コメントの挿入」アイコン をクリックします。コメントの入力を求めるプロンプトが表示されます。
    • 記録したテストに画面キャプチャーを追加するには、「画面のキャプチャー」アイコン 「画面のキャプチャー」アイコン をクリックします。 画面およびウィンドウをキャプチャーすることにより、テストが読みやすくなり、記録されたテストを視覚化できるようになります。 画面キャプチャーの設定を変更したり、イメージにコメントを追加したりできます。
    • 記録に同期ポイントを手動で追加するには、「同期の挿入 (Insert synchronization)」アイコン 「同期の挿入 (Insert synchronization)」アイコン をクリックします。
    • 記録にトランザクション・フォルダーを手動で追加するには、「トランザクションの開始」アイコン 「トランザクションの開始」アイコン および「トランザクションの停止 (Stop Transaction)」アイコン 「トランザクションの停止 (Stop Transaction)」アイコン をクリックして、トランザクションを開始および停止します。トランザクションはネストすることができます。
    • 記録したテストに分割ポイントを挿入するには、「分割ポイント」アイコン 「分割ポイント」アイコン をクリックします。 分割ポイントを使用することで、単一の記録から複数のテストを生成することができ、スケジュールとは異なる順序で各テストを再生できます。 テストの分割について詳しくは、『記録中の HTTP テストの分割』を参照してください。
    • 記録セッション中に表示されるパケットをフィルタリングするには、「パケットのフィルター操作」アイコン 「パケットのフィルター操作」アイコン をクリックします。以下のエレメントのフィルター基準を指定できます。
      • SAP パケット・タイプ
      • SAP パケット属性
      • ソケット・パケット・タイプ
      • ソケット・パケット属性
      • パケット・タイプ
      • プロキシー接続 ID
      • Citrix イベント
      • 条件のグループ
      • リモート・ホスト
      パケット・フィルターは、必要に応じて追加および削除できます。
  9. ブラウザーでのユーザー・タスクが完了したら、レコーダーを停止します。 ブラウザーを停止するには、クライアント・プログラムを閉じるか、または「記録コントロール」ビューの「停止」アイコン 「停止」アイコン をクリックします。

タスクの結果

テストの生成と共に、「進行状況」ウィンドウが開きます。 テストが完了すると、「記録コントロール」ビューに、「テスト生成が完了しました」というメッセージが表示され、テスト・ナビゲーターがテストをリスト表示して、テスト・エディター内でそのテストが開きます。

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