Rational Test Workbench Eclipse Client の概要

IBM® Rational® Test Workbench Eclipse Client を使用して、さまざまな種類のテストを作成、変更、および実行し、テスト資産を編成します。Rational Test Workbench Eclipse Client を使用する場合は、Test Workbench パースペクティブを使用し、Test Workbench プロジェクトを作成します。

Rational Test Workbench Eclipse Client を使用して、以下の処理を行うことができます。

モバイル・アプリケーションのテスト

Rational Test Workbench Eclipse Client およびモバイル・デバイス、Android エミュレーター、または iOS シミュレーターのいずれかを使用して、モバイル・アプリケーションのユーザー・インターフェースとパフォーマンスをテストできます。

Rational Test Workbench Eclipse Client を使用して、テストをモバイル・デバイスに直接記録したり、記録を再生したり、レポートを作成したりすることができます。その後、Eclipse クライアントでテストの検査およびカスタマイズを行い、検査ポイント、スタブ、テスト・データ、テスト変数の追加など、いくつかのタイプの編集を実行することができます。

アプリケーションの機能的な側面をテストするだけでなく、モバイル・パフォーマンスをテストすることもできます。モバイル・テストを実行すると、各ユーザー・アクションの応答時間が計算され、モバイル・レポートで報告されます。また、アプリケーションとデバイス・リソース (CPU、物理メモリー、仮想メモリー、ネットワークの入出力トラフィック、バッテリー・レベルなど) をモニターすることもできます。このデータを使用して、アプリケーションとデバイスのパフォーマンスを評価することができます。

Eclipse クライアントのモバイル・テスト機能を活用するために、Rational Test Workbench のインストール時に必ず Rational Test Workbench Extension for Mobile を選択してください。 モバイル拡張は Eclipse クライアントにテスト機能を追加して、Eclipse クライアントがモバイル・クライアントと対話できるようにします。デバイスでのインストールについては、Rational Test Workbench Mobile Client は、Android デバイスまたはエミュレーターまたは iOS シミュレーターにインストールします。iOS デバイス用のクライアントは、デバイス上のモバイル・ブラウザーで実行される Web アプリケーションであるため、iOS デバイスについてはインストールは不要です。

デスクトップ Web アプリケーションのテスト

ブラウザー・ベースの Web アプリケーションは、デスクトップ・コンピューターまたはラップトップ・コンピューターから、Web ページ上の HTML コントロールに対する UI アクションをキャプチャーすることで、テストすることができます。この機能を実行するには、HTML5、JQuery UI 1.9、JQuery UI 1.10、および Dojo Mobile 1.9 ライブラリーが付属している Web UI 拡張が必要です。多くの場合、Web ページが他のブラウザーおよびモバイル・デバイスで同じようにレンダリングされるのであれば、他のブラウザーまたはモバイル・デバイスでも Web UI テストを再生できます。Web UI テストの一般的なシナリオを以下に示します。

機能テスト・スクリプトの操作

Rational Functional Tester 拡張を使用して、機能テスト・スクリプトを記録またはインポートし、テスト・ワークベンチでスクリプトを実行することができます。その後、テスト・ナビゲーターでテスト・スクリプト、テスト結果、およびログを表示できます。これらのテスト・スクリプトを複合テストに追加し、複合テストからスクリプトを実行することもできます。単純化されたスクリプトと Java スクリプトの両方がサポートされます。

Selenium テストのインポートおよび操作

Rational Test Workbench Eclipse クライアントを使用して、Selenium テストを管理することができます。Selenium プロジェクトを Eclipse クライアントにロードし、プロジェクトを表示し、テストを変更および実行することができます。

Rational Test Workbench Selenium 拡張は、Rational Test Workbench Eclipse クライアントをインストールするときにインストールします。Selenium テストを他のテストと結合して複合テストにすることもできます。

テストを複合テストに結合する

複合テストはテスト資産のタイプであり、これを使用してテストをより大きなテスト・フローにグループ化することができます。複合テスト内のテストは、すべて同じテスト・タイプとすることも、異なるテスト・タイプとすることもできます。例えば、Selenium テスト、モバイル・テスト、および Citrix テストをすべて同じ複合テストにまとめることができます。

複合テスト内の各テストは、必要に応じて、モバイル・デバイスや Web ブラウザーなど異なるドメインで実行することができます。

キーワードの処理

Eclipse クライアントでは、テスト・スクリプトを記録してから、それを Rational Quality Manager で作成されたキーワードと関連付けることができます。 キーワードは、他のテスト・スクリプトで再利用できるステートメントまたはステートメントのグループです。 キーワードは、通常、再利用可能なプロセスを表すスクリプト・ステップで構成されます。Eclipse クライアントのテスト・スクリプトを使用することにより、キーワードを自動化できます。

HTTP、SAP、Citrix、Socket、Siebel、および TN3270 の各アプリケーションのテスト

Eclipse クライアントを使用すると、Rational Performance Tester によってサポートされるアプリケーション拡張の大部分についてシングルユーザー・テストを作成し実行できます。

Eclipse クライアントは共通のコンポーネントおよび拡張 (プロトコル) の多くを Rational Performance Tester と共有するので、Eclipse クライアントでは、Rational Performance Tester で実行できることはすべて実行できます。ただし、テストおよびテスト SOA のロードについては例外です。

以下の表では、Rational Performance Test Server でサポートされる拡張と、Rational Test Workbench でサポートされる拡張を比較します。

表 1. 各クライアントでサポートされる拡張
拡張 Rational Performance Tester Rational Test Workbench Eclipse クライアント
HTTP Y Y
Socket, 3270 Y Y
Citrix Y Y
SAP (GUI) Y Y
Siebel Y Y
SOA Y N
モバイル N Y
Selenium N Y

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