システムを設計するには、ビジネス・プロセスおよび情報モデルを識別し、定義してください。
システムのためにどのようなコミュニティー、カテゴリー、およびアセット・タイプが必要であるのかを決定するには、プロセスおよび情報モデルが役立ちます。
- 情報モデルは、アセット・タイプ、カテゴリー・スキーマ、関係のタイプ、およびアセット属性から構成されます。
各コミュニティーで、ライフサイクルによってアセットの作成方法、管理方法、および利用方法が定義されます。
- 各コミュニティーでは、そのコミュニティーのアセットのアクセス制御、ロール、アクセス権、レビュー・プロセス、およびライフサイクルが構成されます。
コミュニティー
システムの統括管理の第 1 レベルは、その
コミュニティーによって定義されます。コミュニティーを作成するには、特定の方法で統括管理する必要のあるアセットを持つ、あるいはそのようなアセットを使用する必要がある対象者を識別します。
コミュニティーには、次のようなさまざまな基盤があります。
- 組織: 組織図に基づいたコミュニティーが作成されることがあります。
- ロール: 分析者や開発者のような組織の境界をまたいだロールに基づいてコミュニティーが作成されることがあります。
- プロジェクト: プロジェクトまたはイニシアチブに基づいてコミュニティーが作成されることがあります。
システム設計者は、これらのコミュニティーを識別してから、定義します。
コミュニティーが定義されて、その管理者が指定された後で、該当の管理者はコミュニティーにおけるロールを定義します。
コミュニティー管理者はまた、それらのロールのアクセス権を定義し、それらのロールにユーザーまたはグループを割り当てます。
アセット・タイプ
システム設計者は、システムのユーザーを考慮し、またそれらのユーザーが以下の方法でどのようにアセットと対話するのかを考慮する必要もあります。
- アセットの使用
- アセットの検索
- アセットの作成
- アセットの新規バージョンの作成
- 古いアセットの非推奨化
- アセットのトレース
- 依存関係のアセットへの追加
あるアセット・タイプがすべてのコミュニティーにグローバルに適用される場合、そのアセット・タイプはリポジトリー・レベルで定義されます。
その他、よりセキュアなコミュニティーで統括管理されるタイプや、1 つのコミュニティーに固有のタイプがあります。これらのタイプは、コミュニティー・レベルで構成されます。
コミュニティーに対してアセット・タイプを構成する前に、そのコミュニティーを定義する必要があります。
各アセット・タイプはライフサイクルに関連付けられます。ライフサイクルには、ロールおよびポリシーによって統括管理される状態およびアクションが含まれます。
コミュニティー管理者は、各ライフサイクル・タイプを構成して、ビジネス・プロセス、レビュー・プロセス、およびアセット・ライフサイクルを統括管理できます。
コラボレーション、統括管理、および保守
システムを設計する際には、アセット管理の以下の局面を考慮してください。
- アセットのコラボレーションおよび理解:
必要なアセットのタイプとバージョン、およびそれらの関係方法を計画します。
- アセットの統括管理:
どのポリシーを満たす必要があるのか、特定のアセットを誰がレビューするのか、および特定のアセットにどのようにアクセスするのかを決定します。
- アセットのディスカバリーと保守:
アセットの公開、検索、保守、および非アクティブ化を行うプロセスを決定します。
依存関係
共有ファイルまたは共通コンポーネントのライブラリーとして
IBM® Rational® Asset Manager を使用する場合、アセットの再使用が最適に行われるように、以下のことを行ってください。
- ある機能の 1 つの必須バージョンが別のバージョンにどのように依存するのかを定義して、依存関係を管理します。
- リポジトリーからの必須ファイルおよび依存関係の検索を自動化します。
- テスト済みの共通コンポーネントのセットを開発し、それらのセットに基づいてアセットを作成します。