クラウド上で IBM® Rational® Asset Manager を使用するか、
あるいはクラウド環境で Rational Asset Manager の機能を
使用することにより、アセット・コラボレーションおよびアセットの再使用を統括管理することができます。
Rational Asset Manager およびクラウドは、以下の方法で使用できます。
クラウド上の Rational Asset Manager
クラウド上で
Rational Asset Manager を
使用すると、特定のコミュニティーに属するユーザーのみがアセットを処理することができるように、インスタンスをセットアップ
することができます。
Rational Asset Manager の
インスタンスをクラウド上で使用することは、Web クライアントを使用することに似ています。ユーザーはログインした後、権限に応じて、アセットの検索、ダウンロード、コラボレーション、変更、および作成を行うことができます。Web クライアント
での作業に関しては、
Rational Asset Manager の Web クライアントでのアセットに関するコラボレーションを参照してください。IBM SmartCloud Enterprise 上に Rational Asset Manager のインスタンスを作成するには、
クラウド上に Rational Asset Manager をセットアップするを参照してください。
クラウドの Rational Asset Manager
クラウド環境で Rational Asset Manager を使用し、コミュニティーを定義して複数のテナントを管理できます。
テナント とは、特定のプロジェクトで作業する、またはシステムへの一定レベルのアクセス権を必要とするチーム、組織、またはその他のユーザーのグループのことを指します。各テナントにコミュニティーを定義することにより、
ユーザーからのアセットの隔離や、ユーザー間でのアセットの共有が可能です。アセット・コミュニティーとは、共通の用途および
目的別にグループ化されたアセットの集合のことです。コミュニティーにおいては、ユーザーは関係するアセットと対話します。コミュニティー管理者は、コミュニティーに対する様々なレベルのアクセス権限を設定するために、ユーザーおよびユーザー・グループにロールおよびアクセス権を割り当てます。
例えば、コミュニティー管理者は、コミュニティーを定義することにより、アセットにアクセスできるユーザーを決定することが
できます。
- 管理者は、各テナントについて、テナント管理者がコミュニティー管理者であるアセット・コミュニティーを作成することができます。このアセット・コミュニティーは、テナントの境界内でのみ表示されるように、プライベートに設定することができます。
- テナントに登録されたすべてのユーザーは、このアセット・コミュニティーに登録されたメンバーになり、アセットの公開とダウンロードができます。
- ユーザーがアセットを公開する場合、デフォルトではコミュニティーに対して行います。
- 各コミュニティー管理者は、ユーザーに対して追加のロールをセットアップできます (オプション)。例えば、管理者はアセットのレビュー・プロセスまたはガバナンス・プロセスをサポートするロールをセットアップできます。
セキュリティー上の目的で可視性を制御しつつ、コミュニティー間の関係の指定および管理が可能です。以下のようなアクセスのタイプおよびアセット・タイプを管理するコミュニティーを作成できます。
- パブリック・アクセス: 公的な使用を承認されたアセットへのアクセス。
- エンタープライズ・アクセス: テナントの各グループの特定のコミュニティーへのアクセス。
- 文書: 自給式のカスタマイズ可能なヘルプとして使用することもできる情報アセットのパブリック・コミュニティー。
マルチテナント環境におけるアセットの隔離と共有、およびパブリック・コミュニティーを使用した
プライベート・コミュニティーのユーザーの接続については、Best practices for cloud-based asset-centric collaboration を参照してください。
プラットフォームとしてのクラウドの使用については、IBM Smart Business Development and Test on the IBM Cloud および Rational Asset Manager on the cloud を参照してください。
クラウド上での Rational Asset Manager の機能
クラウド上で製品のインスタンスを作成し、ユーザーに対してインスタンスをセットアップすることに加え、Rational Asset Manager の機能を使用するシステムをセットアップして、クラウド・サービスおよびクラウド・イメージを管理するプラットフォームにすることができます。クラウド上で Rational Asset Manager のインスタンスをアセット・タイプ (仮想マシン・イメージ、デプロイメント・トポロジー・モデル、ソフトウェア・バンドルなど) のポータルとして構成することができます。
Rational Asset Manager を使用して成果物のアセット・タイプを定義すると、それらの成果物のライフサイクル管理を統括管理することができます。また、クラウド・インスタンスのイメージをアセットとして保存し、そのイメージを他のプロジェクトや、プロジェクトの将来的なフェーズで使用可能にすることもできます。例えば、仮想マシン・イメージまたはソフトウェア・サービスをアセットとして使用可能にし、それらのイメージまたはサービスのデプロイメントを自動化することができます。
サービスおよび仮想イメージを、アセットとしてカタログします。
それにより、類似のサービスおよびイメージのインスタンスのインスタンス化またはそれらのインスタンスの複写を行うのではなく、
アセットをクラウド・インスタンスとして動作させることができます。詳しくは、クラウド上のアセットのポータルとしての Rational Asset Managerを参照してください。
クラウド環境において、
Rational Asset Manager の機能を、以下のような目的で使用することができます。
- アセット・ライフサイクルを通してイメージ開発を管理する。Rational Asset Manager はシステムを管理するライフサイクル・エンジンにすることができます。例えば、イメージを
パブリック・コミュニティーで使用可能にする前に、アセット・ライフサイクルを継承するテスト・コミュニティー、
またはステージング・コミュニティーにコピーを作成することができます。
- ソフトウェア・バンドルを使用可能にする。Rational Asset Manager は
ソフトウェア・バンドルのアセット・カタログにすることができます。バンドルは、仮想イメージのリポジトリー内の
アセット・タイプです。仮想マシン・イメージおよび開発環境のデプロイメントを高速化するため、コピーを作成することができます。
例えば、イメージおよびバンドルを選択すると、IBM SmartCloud Enterprise は Rational Asset Manager を使用して、ライブラリーを検索します。
- クラウド・インスタンスのプロビジョニングおよび構成。Rational Asset Manager の構成済み
インスタンスおよび他のツールのプロビジョンを行うことができます。これらのツールはコピーすることが可能です。
その後、コミュニティーのチームによって構成、デプロイ、および使用することができます。異なる開発環境およびテスト環境で、
同じインスタンスを使用することができます。インスタンスのコンシューマーが使用する特定のプロジェクト用に構成できるよう、
変化するポイントのリストをコンシューマーに向けて作成することができます。
さらに、
Rational Asset Manager を
クラウド上で使用すると、以下のような利点があります。
- アセットとしてイメージを使用することで、アセットから新規のイメージの高速かつ容易なプロビジョンが可能です。
- インストールおよびデプロイメントのステップの要約を記述したレポートを維持する代わりに、
IBM Rational Software Architect を使用してデプロイメント・トポロジー・モデルを使用することができます。
- IBM Rational Build Forge プロジェクトを使用して、
トポロジーの処理を自動化、反復可能、および再使用可能にします。
- アセットを再使用するために、さまざまなロケーションに構成ファイルを維持する代わりに、Rational Asset Manager のライフサイクル管理および IBM Rational Team Concert™ のソース・ファイルのバージョン管理を使用することができます。
- Rational Asset Manager を最終的なソフトウェア・ライブラリーとして使用することにより、アセット間で変更を制御し、統括管理することができます。
統合されたツール、プロセス、および成果物から構成されるシステム全体 (仮想マシン・イメージなど) を管理することが
できます。
クラウド上で
Rational Asset Manager を構成して、アセット・アクセスの多様なレベルおよびタイプに関するセキュリティーを管理することについては、
Best practices for asset-centric collaboration を参照してください。