アセット・タイプとは、Rational® Asset
Manager リポジトリー内の編成の基本レベルです。
アセット・タイプは、統括管理と検索を容易にします。ユーザーがアセットを登録する際、ユーザーが組み込む必要のある情報および成果物はアセットに対する制約として表示され、これらの制約はアセット・タイプによって決まります。
アセット・タイプの使用法
ユーザーおよび管理者は、以下のようなさまざまな目的のためにアセット・タイプを使用します。
- 組織の内部構造に合わせるため。
- ユーザーがアセット・タイプによって検索をフィルターに掛けられるようにするため。
- アセットに制約を課すため。
例えば、あるアセットが成果物として特定のファイル・タイプを備えていたり、特定の方法で別のアセットに関連していたりすることを要求できます。
- XML 成果物の内容に基づいてアセットにカテゴリーを自動的に割り当てるため。
- XML 成果物に索引を付けてキーワード検索で検出できるようにする規則を作成するため。
- リポジトリー内に存在するアセット数のメトリックをタイプ別に参照するため。
- コミュニティー内の特定のアセット・タイプに割り当てられたカスタム・レビュー・プロセスを起動するため。
- 特定のタイプのアセットに適用するコミュニティー・ロールを割り当てるため。
アセット・タイプを作成する際の考慮事項
リポジトリー管理者は、リポジトリーおよび特定のコミュニティーのためにアセット・タイプを作成することができます。コミュニティー管理者は、特定のコミュニティーで使用するアセット・タイプを作成したり、グローバル・アセット・タイプを変更したりできます。
アセット・タイプには、アセット・タイプの名前および説明が含まれます。
アセット・タイプを作成する際には、以下の質問を考慮する必要があります。
- 誰がそのアセットを使用しますか?
- そのアセットはどのように使用されますか?
- そのアセットはどの成果物を含む必要がありますか?
- そのアセットはどの記述情報を含む必要がありますか?
- ユーザーがアセットを検索して使用するためにどのような情報が必要ですか?
- そのアセットにはどのアセットが関連していて、どのような関係になっていますか?
- アセット成果物には XML コンテンツが含まれますか? 「はい」の場合、その XML コンテンツに基づいて自動的にカテゴリーを割り当てますか?
アセット・タイプのスコープ設定
あるコミュニティーが、他のコミュニティーに適用されない、または他のコミュニティーの役に立たないアセット・タイプを必要とする場合、リポジトリー管理者は、特定のコミュニティーで使用するためにアセット・タイプをスコープ設定 (つまり制限) することができます。
リポジトリー管理者およびコミュニティー管理者は、あるアセット・タイプに割り当てることのできるカテゴリーを制限することもできます。出
アセット・タイプ制約によるアセットの統括管理
管理者はアセット・タイプをカスタマイズして、次の制約を必須にすることができます。
- アセット・タイプ
- 説明
- 成果物
- ユーザーがアセットの登録時に組み込む必要のある成果物の数およびタイプを制御します。
フォーマット、ラベル、または拡張子に準拠した、特定数量の成果物を要求することができます。
- 関係
- ユーザーがアセットの登録時に組み込む必要のある特定の関係を持った 1 つ以上のアセットを指定します。
- 属性
- ユーザーがアセットの登録時に組み込むことができる、または組み込まなければならない、追加カスタム・アセット属性を追加します。
ある属性の値を誰が編集できるのかを制限することもできます。
管理者は、これらの制約を後で編集できます。
制約があると、アセットをリポジトリーに登録できません
アセット・タイプの制約は、リポジトリー内のアセットを制御するために便利なツールですが、ユーザーは、すべての制約を解決するまでは新規アセットを登録できません。これは、特に新規ユーザーにとっては面倒な場合があります。
また、リポジトリー内のさまざまなコミュニティーがアセットに関するさまざまな要求を備えている場合、やがて、管理が困難なほどアセット・タイプのリストが膨大になる可能性があります。
リポジトリーに登録した後でアセットを変更することができるため、別の戦略として、ごくわずかな制約を伴う少ない数のアセット・タイプを使用し、カスタム・ライフサイクルのポリシーに基づいてコミュニティーのカスタム・ライフサイクルを使用して、コミュニティー内のアセットに対してさまざまな要求を適用することができます。
サンプル
会社で、ある従業員のグループ用にトレーニング・プログラムを作成します。
Rational Asset Manager Web クライアントでは、管理者は
education という名前のアセット・タイプを作成します。
必要なコンポーネントが
education アセットに含まれていて、このアセットをリポジトリー内で簡単に検索できる状態にするために、管理者が以下の制約を指定します。
- ファイル拡張子 .doc を含む 1 つの成果物のみ。
- カテゴリー business solutions, training のみを使用。
- タイプ presentation で、関係 child を含む、少なくとも 1 つのアセット。
- 少なくとも 1 つの support contact が必須である。