IBM® Rational® Asset Manager は、アセットの開発を管理するために使用できるライフサイクル機能を制御する IBM Rational Team Concert を必要とします。Rational Team Concert をまだ持っていない場合、限定バージョンの Rational Team Concert が組み込まれているため、それを Tomcat サーバーにデプロイできます。
始める前に
Rational Team Concert サーバー・アプリケーションを既にデプロイおよび構成している場合は、新規アプリケーションをインストールせずに、既存のアプリケーションを使用できます。Rational Team Concert を Rational Asset Manager と連携するように構成する方法については、Rational Asset Manager と共に使用できるよう Rational Team Concert サーバーを構成するを参照してください。
インストール済みで、実行されている Tomcat サーバーへの管理アクセス権限およびファイル・アクセス権限が必要です。
ご使用の Tomcat サーバー用のセキュリティー証明書が必要になります。
組み込みバージョンの Rational Team Concert では、セキュア接続が必要です。
このタスクについて
Rational Asset Manager のパフォーマンスと安定性を向上させるには、その Web アプリケーションおよび組み込み IBM Rational Team Concert 用のアプリケーション・ファイルを異なる Tomcat サーバーにインストールします。本資料では、Rational Asset Manager 用 Tomcat サーバーのインストール・ディレクトリーは tomcat_install_directory と示されます。
Rational Team Concert 用 Tomcat サーバーのインストール・ディレクトリーは、tomcat_for_rtc_install_directory です。
すべての Web アプリケーションを同じ Tomcat サーバーにインストールする場合、ディレクトリーは同じになります。
手順
- すべてのリポジトリー・サーバーが、同じ現在日付、時刻、およびタイム・ゾーンに設定されていることを確認します。
- Tomcat およびご使用のオペレーティング・システムに適切なアーカイブ上で、アプリケーション・ファイルを取得します。アプリケーション・ファイルは、archive_extract_location/apps/tomcat/ フォルダーにあります。

Rational Licensing Key Server V8.1.2 のライブラリー・ファイルを tomcat_for_rtc_install_directory¥shared¥lib フォルダーに解凍します。
重要: このステップは Linux for zSeries® では実行しないでください。
- archive_extract_location¥sharedLibs¥rlsclients_rlsibmratl_812.zip ファイルを見つけて解凍します。
- 解凍された .zip ファイルから、ご使用のオペレーティング・システムおよびアーキテクチャー用のファイル rlsibmratl812.zip を見つけます。例えば、32 ビット Windows 用のファイルは、win32 ディレクトリーにあります。
- 該当する rlsibmratl812.zip ファイルの内容を解凍します。
- 解凍された rlsibmratl812.zip ファイルの内容を tomcat_for_rtc_install_directory¥shared¥lib ディレクトリーにコピーします。
Rational Asset Manager と Rational Team Concert を同じ
アプリケーション・サーバー上にインストールする場合は、このステップは既に完了しています。
- インストール・メディアで、archive_extract_location/apps/tomcat/RTC-server.zip ファイルを見つけます。
- RTC-server.zip を、ハード・ディスク上のロケーション (この説明では、rtc_install_dir で示されます) に解凍します。
- rtc_install_dir/jazz/server/ramjazz_war.ear ファイルを見つけて解凍します。.ear ファイルを解凍するには、7-Zip などのフリーのユーティリティーを使用できます。
解凍された ramjazz_war.ear パッケージから、ramjazz.war ファイルを tomcat_for_rtc_install_directory/webapps/ ディレクトリーにコピーします。
- Rational Team Concert 用の Tomcat サーバーでセキュア・ポートを構成します。
- SSL 接続を行うために Rational Team Concert 用の Tomcat サーバーを識別するセキュリティー証明書を作成します。Java JDK keytool コマンドを使用して、自己署名証明書を作成することができます。または、信頼された認証局によって署名された証明書を要求することもできます。
keytool コマンドを使用した自己署名証明書の作成について詳しくは、
Oracle Java の資料を参照してください。
以下の
keytool サンプル・コマンドを使用して自己署名証明書を作成することができます。
keytool -genkey -alias tomcat -keystore tomcat_for_rtc_install_directory/.keystore
このコマンドを実行すると、鍵ストア・ファイル用のパスワードを入力するようプロンプトが出されます。
デフォルトのパスワードは changeit ですが、別のパスワードを指定する必要があります。
このパスワードは後で server.xml ファイルに入力するため、覚えておいてください。
IBM JRE を使用している場合、多くの JRE バージョンで、IBM_Java_JRE_install_location/jre/bin/ ディレクトリーに IBM ikeyman ツールが含まれています。
このツールを使用して、サーバー上でセキュリティー証明書を作成および管理することができます。
iKeyman ツールの使用について詳しくは、iKeyman のユーザーズ・ガイドを参照してください。
また、rtc_install_dir/jazz/server/ フォルダーにはシンプルな証明書が含まれています。証明書ファイルは、ibm-team-ssl.keystore です。
- tomcat_for_rtc_install_directory¥conf¥server.xml ファイルで、scheme="https" 属性を持つ <Connector> タグを見つけます。
デフォルトのファイルには、ポート 8443 用のコメント化された <Connector> タグのサンプルが含まれています。
- 以下のテキストをコピーして貼り付けます。
<Connector port="8443"
maxHttpHeaderSize="8192"
maxThreads="150"
minSpareThreads="25"
maxSpareThreads="75"
enableLookups="false"
disableUploadTimeout="true"
connectionTimeout="20000"
acceptCount="100"
scheme="https"
secure="true"
clientAuth="false"
keystoreFile="keystore_file"
keystorePass="keystore_password"
sslProtocol="keystore_protocol"
algorithm="keystore_algorithm"
URIEncoding="UTF-8"
/>
ここで、
- keystore_file は、鍵ストア・ファイルのファイル名です。
これは絶対パスにすることも、ご使用の Tomcat サーバーのルート・ディレクトリー (tomcat_for_rtc_install_directory) からの相対パスにすることもできます。
上記の単純なコマンドを使用した場合、これは .keystore になります。付属の証明書を使用する場合、これは rtc_install_dir/jazz/server/ibm-team-ssl.keystore になります。
- keystore_password は、鍵ストア・ファイルのパスワードです。付属の鍵ストア・ファイルを使用する場合、これは ibm-team になります。
- keystore_protocol は、鍵ストア用のプロトコルです。ほとんどの場合、これは TLS または SSL_TLS です。付属の鍵ストア・ファイルを使用する場合、これは SSL_TLS になります。
- keystore_algorithm は、鍵ストア用の X509 アルゴリズムです。ほとんどの場合、これは、証明書のソースに応じて SunX509 または IbmX509 になります。付属の鍵ストア・ファイルを使用する場合、これは IbmX509 になります。
- 非 SSL コネクター用に 8443 以外のポートを使用するように port の値を変更できます (デフォルトでは、ポート 8080)。
ポート値を変更する場合、SSL コネクターのポート番号と一致するように redirectPort 属性の値を変更してください。
Tomcat 用の SSL の構成について詳しくは、「Apache Tomcat 5.5 SSL Configuration HOW-TO」および「Apache Tomcat Configuration Reference」を参照してください。

データベース・プロバイダーから該当する .jar ファイルをコピーします。
- Tomcat スタートアップ・プロパティーの設定を構成します。
- Tomcat スタートアップ・ファイルを見つけて、テキスト・エディターで開きます。Windows では、このファイルは tomcat_for_rtc_install_directory¥bin¥startup.bat です。
Linux、AIX®、または Linux for zSeries では、このファイルは tomcat_for_rtc_install_directory/bin/startup.sh です。
- スタートアップ・ファイルに、次のテキストを入力します。
rtc_install_dir のスペース文字をそれぞれ %20 に置き換えてください。set ORACLE_JDBC=oracle_jar_dir
set SQLSERVER_JDBC=sqlServer_jar_dir
set JAZZ_INSTALL_DIR=rtc_install_dir
set JAVA_OPTS=-Djava.awt.headless=true -Djava.library.path="tomcat_for_rtc_install_directory¥shared¥lib" -DSQLSERVER_JDBC="%SQLSERVER_JDBC%" -DORACLE_JDBC="%ORACLE_JDBC%" -DDB2I_JDBC="%DB2I_JDBC%" -DDB2Z_JDBC="%DB2Z_JDBC%" -Dorg.eclipse.emf.ecore.plugin.EcorePlugin.doNotLoadResourcesPlugin=true -DJAZZ_HOME=file:///%JAZZ_INSTALL_DIR%¥jazz¥server¥conf -Dcom.ibm.team.repository.tempDir=%TEMP% -Xmx700M



ORACLE_JDBC=oracle_jar_dir
SQLSERVER_JDBC=sqlServer_jar_dir
JAZZ_INSTALL_DIR=rtc_install_dir
export JAVA_OPTS="-Djava.awt.headless=true -Djava.library.path=tomcat_for_rtc_install_directory/shared/lib -DSQLSERVER_JDBC=$SQLSERVER_JDBC -DORACLE_JDBC=$ORACLE_JDBC -DDB2I_JDBC=$DB2I_JDBC -DDB2Z_JDBC=$DB2Z_JDBC -Dorg.eclipse.emf.ecore.plugin.EcorePlugin.doNotLoadResourcesPlugin=true -DJAZZ_HOME=file://"$JAZZ_INSTALL_DIR"/jazz/server/conf -Dcom.ibm.team.repository.tempDir=$TEMP_DIR -Xmx700M"
- 該当する Jazz™ サーバー・プロパティー・ファイルを見つけて、名前変更します。
- rtc_install_dir/jazz/server/conf/ramjazz/ ディレクトリーで、teamserver.properties ファイルを見つけて、teamserver.derby.properties に名前変更します。
- ご使用のデータベース・サーバーに応じて、該当するファイルを見つけます。
-

Windows 上の DB2 の場合: teamserver.db2.win32.properties



Linux、AIX、または Linux for zSeries 上の DB2 の場合: teamserver.db2.linux.properties
teamserver.oracle.properties
teamserver.sqlserver.properties
- ファイルの名前を teamserver.properties に変更します。
- テキスト・エディターで、teamserver.properties ファイルを開き、ご使用のデータベース・プロバイダーに応じて、以下のように変更します。

- 以下の行を見つけます。
com.ibm.team.repository.db.vendor = DB2
com.ibm.team.repository.db.jdbc.location=//localhost:50000/JAZZ:user=db2admin;password={password};
com.ibm.team.repository.db.jdbc.password=db2admin
- DB2® サーバー・ロケーションの com.ibm.team.repository.db.jdbc.location の値、およびライフサイクル用のデータベースの名前を編集します。
- localhost:50000 を、DB2 データベースのロケーションとポートに置き換えます。
ヒント: DB2 コマンド・ウィンドウで、
db2 get dbm cfg と入力してから、DB2 のポート名またはポート番号を示す SVCENAME を含む行を見つけます。このコマンドにより番号が表示されたら、それをポート番号として使用します (前述の例では 50000 の代わりに使用します)。コマンドにより非数値の名前が戻される場合は、その名前に割り当てられているポート番号を判別し、そのポート番号を使用します。Linux では、/etc/services ファイルにポート名とポート番号の間のマッピングが含まれています。Windows では、C:¥windows¥system32¥drivers¥etc¥services ファイルにマッピングが含まれています。詳しくは、データベース管理者に問い合わせるか、データベースの資料を参照してください。
- JAZZ を、ライフサイクル用のデータベースの名前に置き換えます。
- db2admin を、DB2 データベースのユーザー名に置き換えます。
注: DB2 ユーザーは、テーブルおよびテーブル・スペースを作成する権限、
およびデータベース構成を変更する権限を持っている必要があります。DB2 ユーザーは、オペレーティング・システムによって作成されます。
- com.ibm.team.repository.db.jdbc.password プロパティーで、ユーザー・パスワードを指定します。
注: com.ibm.team.repository.db.jdbc.location プロパティー内の password={password} テキストを変更しないでください。
- teamserver.properties ファイルで、
以下のプロパティーを追加します。
ここで、
- unsecure_port は、ご使用の Tomcat サーバーの非セキュア・ポート番号です (デフォルトでは 8080)
- secure_port は、ご使用の Tomcat サーバーのセキュア・ポート番号です (デフォルトでは 8443)
- team_temp_dir は、一時ファイルを保管するためのディレクトリーのへの絶対パスです
com.ibm.team.scm.tmpdir=team_temp_dir
com.ibm.team.repository.server.repourl.port.http=unsecure_port
com.ibm.team.repository.user.registry.type=UNSUPPORTED
com.ibm.team.repository.ws.allow.admin.access=false
com.ibm.team.repository.server.repourl.port.https=secure_port

- 以下の行を見つけます。
com.ibm.team.repository.db.vendor = ORACLE
com.ibm.team.repository.db.jdbc.location=thin:jazzDBuser/{password}@localhost:1521/ORCL
com.ibm.team.repository.db.jdbc.password=jazzDBpswd
- Oracle サーバー・ロケーションの com.ibm.team.repository.db.jdbc.location の値、およびライフサイクル用のデータベースの名前を編集します。
- jazzDBUser を、Oracle データベースのユーザー名に置き換えます (例えば、RAMSCHEMA)。
- @localhost:1521 を、Oracle データベースのロケーションとポートに置き換えます。ロケーションが localhost でない場合、そのロケーションの前に 2 つのスラッシュ (//) を入力する必要があります。例えば、@//oracleserver.example.com:1521 のようになります。
- ORCL を、ライフサイクル・データベースの名前に置き換えます。例えば、rtcdb のようになります。
- com.ibm.team.repository.db.jdbc.password プロパティーで、
JazzDBpswd を、上記で指定した Oracle ユーザー用のパスワードに置き換えます。
注: com.ibm.team.repository.db.jdbc.location プロパティー内の {password} テキストを変更しないでください。
- teamserver.properties ファイルで、
以下のプロパティーを追加します。
ここで、
- unsecure_port は、ご使用の Tomcat サーバーの非セキュア・ポート番号です (デフォルトでは 8080)
- secure_port は、ご使用の Tomcat サーバーのセキュア・ポート番号です (デフォルトでは 8443)
- team_temp_dir は、一時ファイルを保管するためのディレクトリーのへの絶対パスです
com.ibm.team.scm.tmpdir=team_temp_dir
com.ibm.team.repository.server.repourl.port.http=unsecure_port
com.ibm.team.repository.user.registry.type=UNSUPPORTED
com.ibm.team.repository.ws.allow.admin.access=false
com.ibm.team.repository.server.repourl.port.https=secure_port
- Oracle 11 を使用する場合: teamserver.properties ファイルで、以下のプロパティーを追加します。
com.ibm.team.repository.db.override.versioncheck=true

- 以下の行を見つけます。
com.ibm.team.repository.db.vendor = SQLSERVER
com.ibm.team.repository.db.jdbc.location=//localhost:1433;databaseName=jazz;user=jazzDBuser;password={password}
com.ibm.team.repository.db.jdbc.password=jazzDBpswd
- SQL Server ロケーションの com.ibm.team.repository.db.jdbc.location の値、およびライフサイクル用のデータベースの名前を編集します。
- @localhost:1433 を、SQL Server データベースのロケーションとポートに置き換えます。
- jazz を、ライフサイクル・データベースの名前に置き換えます。例えば、RTCDB のようになります。
- jazzDBUser を、SQL Server データベースのユーザー名に置き換えます。
- com.ibm.team.repository.db.jdbc.password プロパティーで、
JazzDBpswd を、上記で指定した SQL Server ユーザー用のパスワードに置き換えます。
注: com.ibm.team.repository.db.jdbc.location プロパティー内の {password} テキストを変更しないでください。
- teamserver.properties ファイルで、
以下のプロパティーを追加します。
ここで、
- unsecure_port は、ご使用の Tomcat サーバーの非セキュア・ポート番号です (デフォルトでは 8080)
- secure_port は、ご使用の Tomcat サーバーのセキュア・ポート番号です (デフォルトでは 8443)
- team_temp_dir は、一時ファイルを保管するためのディレクトリーのへの絶対パスです
com.ibm.team.scm.tmpdir=team_temp_dir
com.ibm.team.repository.server.repourl.port.http=unsecure_port
com.ibm.team.repository.user.registry.type=UNSUPPORTED
com.ibm.team.repository.ws.allow.admin.access=false
com.ibm.team.repository.server.repourl.port.https=secure_port
- Rational Team Concert 用のテーブルを作成します。
- コマンド行ウィンドウを開き、rtc_install_dir/jazz/server/ ディレクトリーに移動します。
- 以下のコマンドを入力します。
- ユーザー・セキュリティー用に Tomcat サーバーを構成します。LDAP セキュリティーを使用する場合は、最初にファイル・ベースのセキュリティーを使用してアプリケーションを構成し、アプリケーションを構成した後に LDAP 認証に切り替えます。詳しくは、Tomcat 用の LDAP 認証の構成を参照してください。
- テキスト・エディターで、tomcat_for_rtc_install_directory¥conf¥tomcat-users.xml ファイルを開きます。ここでも、同一の Tomcat サーバーにアプリケーションをインストールする場合、
このファイルは、Rational Asset Manager アプリケーション用のユーザー・セキュリティー設定を変更したファイルと同じファイルです。
- <tomcat-users> タグの間に、以下のテキストを貼り付けます。
<role rolename="JazzUsers"/>
<role rolename="JazzAdmins"/>
<role rolename="JazzDWAdmins"/>
<role rolename="JazzGuests"/>
- admin という名前のユーザーを追加し、そのユーザーに管理者、マネージャー、および JazzAdmins のロールを割り当てます。このユーザーを追加するには、<tomcat-users> タグの間に次のテキストをコピーして貼り付けます。
<user username="admin" password="" roles="admin,manager,JazzAdmins" />
同一の Tomcat サーバーにアプリケーションをインストールする場合、Rational Asset Manager アプリケーション用のユーザー・セキュリティー設定を変更したときに作成したユーザーに JazzAdmins ロールを追加します。
- Rational Team Concertの Tomcat サーバーを始動します。
Tomcat を始動するには、次のファイルを実行します。
tomcat_for_rtc_install_directory¥bin¥startup.bat


tomcat_for_rtc_install_directory/bin/startup.sh
- Rational Team Concert を Rational Asset Manager と連携するように構成します。
管理権限を構成し、Rational Team Concert でプロジェクト・エリアを作成する必要があります。