z/OS ホストでの DL/I デバッグ・サーバーの始動

z/OS® 上では、IMS™ DLI をデバッグするようデバッグ・サーバーを構成できます。

構文

z/OS JCL コマンドを使用して、デバッグ・サーバーを始動します。パラメーター行の構文は、以下のとおりです。

構文: // PARM= '-p <portno> [-V ...] [-a {2|1|0} [-n <n>] [-q <q>] [-t]'
-p
クライアントと通信するためにサーバーが listen するポート番号 (portno) を指定します。値を 1024 と 65535 の間にする必要があります。
-V
サーバーの冗長レベルを指定します。 このパラメーターは、3 回まで (最大冗長レベル) 指定できます。
-a
以下のように認証モードを指定します。
0
サーバーの状態: A、または U (不許可)。U の場合は、APF 許可ビルド・プログラムは失敗します。 TSO ユーザー ID およびパスワードを指定した場合は、サーバーによって無視され、 ビルド・サーバー・ジョブに割り当てられたユーザー ID のアクセス権限と権限の下でビルド・トランザクションが実行されます。
-n
並行デバッグ・セッションの数を指定します。デフォルトは 1 です。許可する並行デバッグ・セッションの数と等しくなるように n を設定します。実行中の並行デバッグ・セッションの数が n 個になると、デバッグ・サーバーは、追加の要求をすべてキューに入れ、その他のデバッグ・セッションが完了したときに、キューに入れられた順序に従ってそれらの要求をサブミットします。パフォーマンスを最適にするには、nq と同じ値に設定します。
-q
クライアントのキューのサイズ (q) を指定します。 デフォルトは 10 です。 キューに入れられたそれぞれのクライアントは、TCP/IP ソケットを使用します。 このため、サイズをあまり大きく設定すると、 必要なソケットの数が使用できるソケットの数を上回り、予想不能な結果を招く場合があります。 キューがフル状態になると、後続のクライアントはサーバーにリジェクトされます。 ただし、その場合は、ビルド・クライアントはビルドを再試行します。 パフォーマンスを最適にするには、nq と同じ値に設定します。
-t
このサーバー・ジョブのトレースを開始して、出力を STDOUT に書き込みます。 このパラメーターは通常、デバッグ用にのみ使用されます。

プロシージャー

ご使用のシステム構成と一致するように、プロキシー・ジョブ JCL を変更します。

ホストでプロキシーを始動する JCL は、EZEDBGPX.JCL という名前のファイルに含まれています。 JCL の STEPLIB 部分を変更して、ご使用のシステム構成と一致させる必要があります。生成した DRA 始動テーブル (DRA 始動テーブルの作成を参照) を含む PDS が STEPLIB に組み込まれていることを確認してください。
//jobcard
//RUNPGM   EXEC PGM=EZEDBPXY,DYNAMNBR=30,TIME=NOLIMIT,
// PARM='&PARM ,7,0000,,0,,N,0,T,IVP7,,N,,,N'
//* Avoid changing the PARM statement. The &PARM keyword will
//* be replaced by parameters.
//STEPLIB  DD DISP=SHR,DSN=ELA.V6R0M1.SELALMD
//         DD DISP=SHR,DSN=ELA.V6R0M1.SELADBGL
//         DD DISP=SHR,DSN=IMS.SDFSRESL
//         DD DISP=SHR,DSN=IMS.PGMLIB
//         DD DISP=SHR,DSN=CEE.SCEERUN
//DFSRESLB DD DISP=SHR,DSN=IMS.SDFSRESL
//IMS      DD DISP=SHR,DSN=IMS.PSBLIB
//         DD DISP=SHR,DSN=IMS.DBDLIB
//IEFRDER  DD DUMMY
//DFSVSAMP DD DISP=SHR,DSN=ELA.V6R0M1.ELASAMP(ELAVSAMP)
//*
//STDOUT   DD SYSOUT=*
//STDERR   DD SYSOUT=*
//CCUBLOG  DD SYSOUT=* 
z/OS デバッグ・サーバーを始動するには、ELADBGRN.JCL で以下のステップを実行します。
  1. ジョブ・カードを追加します。
  2. STEPLIB ステートメント、DFSRESLB ステートメント、および IMS DD ステートメントを変更して、ビルド・サーバーのロード・モジュールを含むデータ・セットおよび IMS 環境を指すようにします。 このライブラリーには、リモート・ビルド・サーバーを構成するすべてのロード・モジュールが含まれています。
  3. ELADBGP DD ステートメントを変更して、個々のデバッグ・プロキシー・ジョブを実行する JCL を含むデータ・セットを指すようにする。
  4. ジョブに適するようにパラメーター (PARM=) ステートメントを変更します (以下の例を参照)。
  5. ジョブを実行依頼します。

次のサンプル JCL は、IMS デバッグのバッチ・プログラムとしてデバッグ・サーバーを始動します。
//jobcard
//*------------------------------------------------------
//RUNPGM   EXEC PGM=ELAMAIN,REGION=7400K,
// PARM='-p 5527 -a 0 -n 10 '
//STEPLIB  DD DSN=ELA.V6R0M1.SELALMD,DISP=SHR
//ELADBGP  DD DISP=SHR,DSN=ELA.V6R0M1.SELAJCL(ELADBGPX)
//STDOUT   DD SYSOUT=*
//STDERR   DD SYSOUT=*
//CCUBLOG  DD SYSOUT=*

デバッグに関する特殊な考慮事項

APF 許可ライブラリー (モード 0 でこれはオプションです) から z/OS 上のサーバーを始動する場合は、ビルド・スクリプトで APF 許可プログラムを実行可能ファイルとして指定できます。

注: この場合、ビルド・スクリプトは、非 APF 許可プログラムを指定することもできます。 ただし、マルチステップの JCL スクリプト内では、許可プログラムが不許可プログラムの後に実行されることはありません。

サーバーが APF 許可ライブラリーから始動していない場合は、ビルド・スクリプトが 実行可能ファイルとして指定できるのは、非 APF 許可プログラムのみです。

ビルド・サーバーから返されるメッセージの言語の設定

z/OS 上のデバッグ・サーバーは、次の表にリストされているいずれかの言語で書かれたメッセージを戻します。 英語がデフォルトです。

言語 コード
ブラジル・ポルトガル語 ptb
中国語 (簡体字) chs
中国語 (繁体字) cht
英語 (米国) enu
フランス語 fra
ドイツ語 deu
イタリア語 ita
日本語 jpn
韓国語 kor
スペイン語 esp

デバッグ・サーバーのメッセージが英語以外の言語で戻されるようにするには、 クライアント・マシンで、環境変数 CCU_LANG の設定を変更します。 この変数は、前の表にリストされた言語コードのうち 1 つを含みます。 例えば、メッセージをフランス語で返すには、CCU_LANG を fra に設定します。

また、ビルド・サーバーを起動するコンポーネントでは、 ビルド・サーバーとの通信が失敗した場合にメッセージ発行が必要になることがあります。 これらのメッセージを英語以外の言語で返すには、クライアント・マシン上の環境変数 CCU_CATALOG の設定を変更します。CCU_CATALOG の値は、 以下のような (単一行の) ストリングです。
  shared_resources¥eclipse¥plugins
  ¥com.ibm.etools.egl.distributedbuild_version¥executables¥ccu.cat.xxx
shared_resources
製品の共用リソース・ディレクトリー。例えば、Windows システムでは C:¥Program Files¥IBM¥SDP70Shared、または Linux システムでは /opt/IBM/SDP70Shared。 現在の製品をインストールする以前に EGL を含む前のバージョンの IBM® 製品をインストールして保持している場合は、 以前のインストールでセットアップした共用リソース・ディレクトリーを指定する必要があります。
version
インストールされているプラグインのバージョン。複数存在する場合は、旧バージョンを使用する理由がない限り、最新のバージョン番号を持つプラグインを使用してください。
xxx
希望する言語のコードで、前の表にリストされたコードの 1 つ。

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