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演習 2: サービスのセットアップ

このサービスのコードが作成されたので、それを Web サービスとして他のアプリケーションで使用できるようにします。この方法でサービスを使用可能にする作業には、サービス・バインディング情報を作成する作業が含まれます。サービス・バインディング情報を通じて、サービスの場所やサービスで使用可能な関数が他のアプリケーションに通知されます。サービスでは、この情報を Web サービス記述言語 (WSDL) ファイルで公開します。

Web サービスに代わる方法として、EGL クライアント・アプリケーションは、EGL サービスとして EGL サービス・アプリケーションにアクセスできます。パフォーマンスは Web サービスより向上しますが、この方法は 2 つの EGL アプリケーション間でしか使用できません。 互換性を最大まで広げるために、このチュートリアルでは Web サービスを使用します。Web サービスは、2 つの EGL アプリケーション間、2 つの非 EGL アプリケーション間、または EGL アプリケーションと非 EGL アプリケーションとの間でも使用できます。詳しくは、「ヘルプ」 > 「ヘルプ目次」をクリックして、EGL 資料を参照してください。

サービス・バインディング情報は、EGL デプロイメント記述子に含まれています。これらのステップでプロジェクトのデプロイメント記述子を操作し、そのデプロイメント記述子を使用するためにプロジェクトのビルド記述子を構成します。

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デプロイメント記述子とビルド記述子の確認

EGLService.egldd という名前のデプロイメント記述子ファイルが、EGL プロジェクトの作成時に 自動的に作成されました。その後、サービスを作成した時に、「Web サービスとして作成」チェック・ボックスを選択しました。それにより自動的にサービスがデプロイメント記述子に追加されました。このセクションで、これらの設定を確認します。
  1. 「プロジェクト・ナビゲーター」ビューで、「EGLService」プロジェクト および「EGLSource」フォルダーを展開します。EGLService.egldd ファイルをダブルクリックして、 EGL デプロイメント記述子ファイルを開きます。
  2. EGL デプロイメント記述子エディターで、「Web サービス・デプロイメント」タブをクリックします。
  3. 下の図が示すように、サービスが Web サービスとしてデプロイされるサービスのリストに表示されていることを確認します。
    EGL の「Web サービス・デプロイメント」タブ
  4. デプロイメント記述子ファイルを閉じます。
  5. プロジェクトのビルド記述子をダブルクリックして、ビルド・パーツ・エディターで開きます。 このファイルは「EGLService.eglbld」という名前で、プロジェクトの EGLSource フォルダーにあります。ビルド記述子ファイルにはビルド記述子オプション が含まれており、EGL がプロジェクトを出力言語に生成する方法が記述されています。
  6. ビルド記述子オプションのリストで、「deploymentDescriptor」という名前のオプションを見つけます。 それはデプロイメント記述子の名前に設定され、その名前はデフォルトではプロジェクトと同じ名前であることに注意してください。デプロイメント記述子を使用するには、この方法で参照しなければなりません。 ビルド・パーツ・エディターは次のようになります。serverType の値は、ご使用の WebSphere Application Server のバージョンに適した値です。
    ビルド・パーツ・エディター。deploymentDescriptor オプションがデプロイメント記述子の名前に設定されています。
  7. ビルド記述子を閉じます。
  8. 「プロジェクト・エクスプローラー」ビューでプロジェクト全体を右クリックし、「生成」をクリックして、プロジェクトを生成します。

WSDL ファイルの生成

サービスに関する情報は、WSDL ファイルを通じてクライアントに伝達されます。このファイルには、サービスで提供される関数が記述されており、サービスのロケーションが指定されています。このセクションでは、サービスから WSDL ファイルを生成します。 後で、クライアント・アプリケーションがこの WSDL ファイルをインポートして、その中の情報を使用します。

WSDL ファイルを生成するために、EGL ではデプロイメント記述子ファイルの情報とサービス・パーツ自体を使用しますが、もう 1 つ必要な情報があります。それは、どのポートでサーバーがサービスをホストするかという情報です。デフォルトでは、ポートは 9080 です。次のステップに従って、サーバーのポート番号を見つけてください。

  1. 「サーバー」ビューを開きます。 「サーバー」ビューが見つからない場合は、 「ウィンドウ」 > 「ビューの表示」 > 「サーバー」をクリックしてください。
  2. WebSphere Application Server という名前のサーバーを右クリックします。 ポップアップ・メニューで、「追加および除去 (Add and Remove)」をクリックして EGLServiceEAR を追加してから、「開始 (Start)」をクリックしてサーバーを始動します。 システムによっては、サーバーが始動するまでにしばらく時間がかかることがあります。
  3. 次の図に示されているように、サーバーの「ステータス」フィールドに「始動済み、同期 (Started, Synchronized)」と表示されるまでお待ちください。
    サーバーが始動した状態の「サーバー」ビュー
  4. サーバーが始動したら、「サーバー」ビューでサーバーを右クリックし、「管理スクリプトの実行」ではなく、「管理コンソールの実行」をクリックします。 管理コンソールがエディターで開きます。
  5. 管理コンソールの左側で、「サーバー」を展開し、「アプリケーション・サーバー」をクリックします。 次の図に示すように、サーバーは、「アプリケーション・サーバー」の下にリストの形で表示されます。
    管理コンソールでのサーバーのリスト
  6. 「名前」列でサーバー名をクリックします。
  7. サーバーについて記述しているページで、「構成」タブをクリックします。
  8. 「構成」タブで、「コミュニケーション」の下にある「ポート」リンクをクリックします。
  9. ポートのリストから、WC_defaulthost というラベルの「ポート名」のポートをクリックします。
  10. このポートを記述しているページで、「ポート」フィールドのポート番号を書き留めます。 次の図では、ポート番号は 9082 になっています。
    ポート番号を表示している管理コンソール
  11. 変更を加えずに、管理コンソールを閉じます。
  12. 最上位メニューで、「ウィンドウ」 > 「設定...」をクリックします。左側のパネルで、「EGL」を展開し、 「サービス」をクリックします。
  13. 「ポート」フィールドのエントリーが、管理コンソールの サーバー・ポート番号に一致しない場合は、ここのコンソールの ポート番号を入力します。 ウィンドウは次のようになります。
    「サービス」
設定には、サーバー設定の場合と同じ WSDL 生成用のポート番号が示されます。
  14. 「終了」をクリックします。
  15. 「プロジェクト・エクスプローラー」ビューで、EGLSource フォルダーのサービス・パッケージにある HelloService.egl ファイルを右クリックしてから、「EGL サービス」 > 「WSDL ファイルを生成」をクリックします。
  16. 「WSDL ファイルの作成」ウィンドウで、「完了」をクリックします。 EGL によって、EGLSource フォルダーの wsdl パッケージに WSDL ファイルが作成され、WSDL エディターにそれが図で表示されます。
  17. WSDL ファイルの図の表記を調べ、それが終了した後、ファイルを閉じます。
これで、実行時に他のアプリケーションが使用できるようにサービスが構成されました。WSDL ファイルは、クライアントが実行時に接続できるようにサービスを記述しています。デプロイメント記述子ファイルは、実行時に EGL でサービスが使用可能になるようにします。

実世界では、サービスは、それを使用するクライアントとは別に 実行されます。この状態をシミュレートするために、アプリケーション・サーバーの新規インスタンスを作成して、 そこでサービスを実行することもできます。このチュートリアルのために、 これらの追加リソースをコンシュームすることの利点はありません。したがって、クライアントをテストする際に 既存のアプリケーション・サーバーでサービスを実行します。

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