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演習 2: プロジェクトの作成とデータベースのインポート

この演習では、プロジェクトを作成して EGL アプリケーションを 保持し、使用するデータベースを追加します。

このチュートリアルでは、EGL Web プロジェクトのファイルを 処理することが、作業の大半を占めることになります。このプロジェクトには、EGL コードや Web ページが含まれ、 アプリケーションのロジック、インターフェース、およびデータを作成する サンプル・データベースも含まれます。 ただし、プロジェクトの作成を開始する前に、チュートリアルでどのサーバーを使用するか決めておく必要があります。

WebSphere® Application Server を選択した場合は、EGL Web プロジェクトの他にエンタープライズ・アプリケーション・リソース・プロジェクト (EAR プロジェクト) が必要となります。EAR プロジェクトには、J2EE フレームワークでアプリケーションを デプロイするための情報 (サーバー上での実行方法や、 データ・ソースへの接続法など) が含まれています。 EAR プロジェクトには、1 つ以上のプロジェクトを含めることができます。 つまり、これらのプロジェクトをデプロイするための 情報も、EAR プロジェクトに含まれるということです。 EAR プロジェクトに含まれるプロジェクトは、モジュール と呼ばれます。 この場合、EGL Web プロジェクトは、EAR プロジェクト内の モジュールということになります。 大規模なアプリケーションの場合、 EAR プロジェクトは、 さまざまなジョブを実行する、多数の異なるモジュールを持っている場合があります。

ただし、Apache Tomcat を選択した場合は、EAR プロジェクトは必要ありませんし、実際、EAR プロジェクトは使用できません。WebSphere Application Server は全機能が装備されたアプリケーション・サーバーです。Web プロジェクト (EGL Web プロジェクトなど)、EAR プロジェクト、エンタープライズ JavaBean (EJB) プロジェクトなど、J2EE フレームワークの各種モジュールを実行できます。一方、Tomcat は Web サーバーであり、Web プロジェクトのみを実行するために設計されています。つまり、EAR プロジェクトや EJB プロジェクトなど、他のタイプの J2EE プロジェクトをサポートしません。

このチュートリアル・アプリケーションは、どちらのサーバーを使用するかに関係なく、同じ方法で実行されますが、これらサーバー間の違いについて知っておく必要があります。WebSphere Application Server を使用する場合は、EAR プロジェクトを作成し、その EAR プロジェクトの中にデータベース接続情報を入れます。Tomcat を使用する場合は、EGL Web プロジェクトの中にデータベース接続情報を直接入れます。

チュートリアルが終わるまで、WebSphere Application Server または Apache Tomcat に該当するセクションに注意を払ってください。お客様が持っていないプロジェクト、ファイル、またはオプションが説明に出てきた場合は、ご使用のサーバーに対して正しいセクションを読んでいるか確認してください。

サーバーのインストール (WebSphere Application Server)

通常、WebSphere Application Server では、EGL 製品とは別にインストール・プロセスを実行する必要があります。WebSphere Application Server を、EGL 製品が含まれるグループと同じパッケージ・グループにインストールする必要があります。デフォルトではワークベンチの下部にある「サーバー」ビューに WebSphere Application Server が表示されている場合、その製品はインストールされています。 表示されていない場合は、その製品を購入するか、代わりに Tomcat を使用する必要があります。
「サーバー」ビューに表示された製品。

サーバーのインストール (Tomcat)

通常、Tomcat は、サーバー・ファイルをダウンロードして unzip し、その場所をワークベンチに指定するのと同じくらい簡単にインストールできます。Tomcat 6.0 をインストールして構成するには、以下のステップに従ってください。
  1. デフォルトではワークベンチの下部にある「サーバー」ビューで、任意のブランク・スペースを右クリックし、「新規作成」 > 「サーバー」とクリックします。
  2. 「新規サーバーの定義」ウィンドウで必要に応じて「IBM」を展開し、システムにインストールされている Tomcat のバージョンか、EGL を使用してシステムにインストールする予定の Tomcat のバージョンを選択します。 デバッグ・サポート付きのバージョンを選択した場合は、EGL デバッガーでプログラムをステップスルーすることができます。
    「新規サーバー (New Server)」ウィンドウ内の Tomcat サーバー。
  3. 「Tomcat サーバー」ウィンドウでは、以下のようにします。
    • 既にシステムに Tomcat がインストールされている場合には、「Tomcat のインストール・ディレクトリー (Tomcat installation directory)」を参照します。
    • Tomcat がまだインストールされていない場合には、「ダウンロードしてインストール」をクリックして、画面の指示に従います。 ソフトウェアをインストールした際には、このステップを繰り返してください。
    「Tomcat サーバー」ウィンドウ。
  4. 「終了」をクリックします。 「サーバー」ウィンドウに新規サーバーが表示されます。
  5. EGL ワークベンチをそのままの状態にして少し待ってから、Windows エクスプローラを使用して Tomcat をインストールしたフォルダーを参照します。 このフォルダーの中の lib フォルダーを探します。 例えば、以下のようなパスが考えられます。
    D:¥Program Files¥Apache¥lib
    このフォルダーに derby.jar という名前のファイルがあるか確認します。 ない場合は、インストール・ディレクトリー内の以下のフォルダーから lib フォルダーに、このファイルをコピーします。
    installation_directory¥plugins¥org.apache.derby.core_10.1.2.1

EGL Web プロジェクトの作成 (どちらかのサーバーで)

使用するプロジェクトでは Web ページ・インターフェースを使用するため、EGL Web プロジェクトを作成する必要があります。EGL Web プロジェクトは、動的 Web プロジェクトおよび EGL プロジェクトの機能を結合します。WebSphere Application Server を使用している場合は、EAR プロジェクトも作成します。

表示

  1. ワークベンチの左上にある「新規 EGL プロジェクト」アイコンをクリックします。
    「新規 EGL プロジェクト」アイコン。
    EGL に、「新規 EGL プロジェクト」ウィザードが表示されます。
  2. あるいは、「ファイル」 > 「新規作成」 > 「その他」とクリックして、「ウィザードの選択」ダイアログで「EGL」フォルダーを展開し、「EGL プロジェクト」「次へ」とクリックしても構いません。
    「ウィザードの選択」ダイアログ内に EGL フォルダーおよび EGL プロジェクトのアイコンが表示されている
    EGL に、「新規 EGL プロジェクト」ウィザードが表示されます。
  3. 「プロジェクト名」フィールドに、プロジェクトの名前として次の名前を入力します。
    EGLWeb
  4. 「EGL プロジェクト・タイプ」で、「Web プロジェクト」をクリックします。「次へ」をクリックします。
    各種のプロジェクト・タイプが示された「新規 EGL プロジェクト」ウィザード。
  5. 「次へ」をクリックします。
  6. 「ターゲット・ランタイム」フィールドで、この演習の最初に確認したアプリケーション・サーバーの名前を選択します。
  7. 「ビルド記述子オプション」で、必ず「ビルド記述子の新規作成」を選択します。
  8. 「拡張設定の表示」チェック・ボックスを選択し、「次へ」をクリックします。
  9. 「プロジェクトのデフォルトのロケーションを使用」チェック・ボックスは、選択されたままにします。
  10. WebSphere Application Server を使用している場合、「EAR にプロジェクトを追加」チェック・ボックスが選択され、「EAR プロジェクト名」には名前 EGLWebEAR が表示されます。これら両方のデフォルト設定のままにします。
  11. 「プロジェクト・ファセットの変更」セクション内は、変更する必要はありません。
  12. 「EGL デプロイメント記述子の作成」チェック・ボックスをクリアします。 EGL デプロイメント記述子ファイルには、Web サービスのデプロイおよび使用に関する情報が格納されます。 このチュートリアルは、いずれの Web サービスにも接続しません。
    WebSphere Application Server を使用した「新規 EGL Web プロジェクト」ウィンドウのピクチャー
  13. 「終了」をクリックします。
  14. J2EE パースペクティブへの切り替えを確認するメッセージが、 表示される場合があります。 このメッセージが表示された場合、「いいえ」をクリックします。
ワークスペースに新しいプロジェクト (複数可) が作成されます。ワークベンチには、ヘルプ情報とともに「テクノロジー・クイック・スタート」ウィンドウが表示される場合があります。 このウィンドウは、閉じて構いません。

データベースのインポート

このチュートリアルには、アプリケーションで使用する、 サンプルの Derby データベースが含まれています。 以下のステップを通じて、 このデータベースをプロジェクトに追加します。 オープン・ソースのリレーショナル・データベースである Apache Derby に関する詳細は、http://db.apache.org/derby/ を参照してください。
  1. 次のリンクをクリックして、 コンピューターの一時フォルダー (デスクトップなど) に、 サンプル・データベースをダウンロードします。

    サンプル・データベース

    後で見つけることができるのであれば、データベースはどこに保存してもかまいません。

    このサンプル・データベースは、次のロケーションの製品インストール・ディレクトリーにも あります。
    shared_resources/plugins/com.ibm.etools.egl.tutorial0001.doc_version/
       resources/EGLDerbyDB.zip
    shared_resources
    製品の共用リソース・ディレクトリー。例えば、Windows システムでは C:¥Program Files¥IBM¥SDP70Shared、または Linux システムでは /opt/IBM/SDP70Shared。 現在の製品をインストールする以前に EGL を含む前のバージョンの IBM® 製品をインストールして保持している場合は、 以前のインストールでセットアップした共用リソース・ディレクトリーを指定する必要があります。
    version
    インストールされているプラグインのバージョン。複数存在する場合は、旧バージョンを使用する理由がない限り、最新のバージョン番号を持つプラグインを使用してください。
  2. ワークベンチで、「ファイル」 > 「イン ポート」とクリックします。
  3. 「インポート」ウィンドウで、「一般」を展開して「アーカイブ・ファイル」をクリックし、「次へ」をクリックします。
  4. 「アーカイブ・ファイル」ウィンドウで、「ソース・アーカイブ・ファイル」フィールドに、ダウンロードしたファイルのロケーションを入力します。 「参照」ボタンを使用して、 ロケーションを見つけることができます。
  5. ウィザードの下部の「宛先フォルダー」フィールドの横にある「参照」ボタンをクリックします。
  6. 「フォルダーにインポート」ウィンドウで、「EGLWeb」を展開し、「WebContent」フォルダーをクリックして選択し、「OK」をクリックします。 このフォルダーで、データベースがプロジェクトに追加されます。 「インポート」ウィンドウは、 次のようになります。
    「インポート」ウィンドウの図
  7. 「終了」をクリックします。
EGLWeb プロジェクトの WebContent フォルダーにおいて、 データベースがワークスペースに追加されます。 データベース上のどのファイルも、直接編集しないでください。後で、EGL アプリケーションを作成して、 このデータベースの表示および編集を行います。

演習のチェックポイント

この演習では、ご使用のサーバーに応じて、1 つまたは 2 つのプロジェクトを作成しました。「プロジェクト・エクスプローラー」ビューで、次のプロジェクトを探索できます。

  • EGLWeb プロジェクトには、EGL コードや Web ページ、 およびアプリケーションに関連するファイルが含まれています。 特に、アプリケーションの EGL ソース・コード・ ファイルと Web ページが含まれている EGLSource フォルダーおよび WebContent フォルダーは、 個別に処理を行います。
  • EGLWebEAR プロジェクトは、EGLWeb プロジェクトのエンタープライズ・アプリケーション・リソースです。 WebSphere Application Serverを使用している場合のみ、このプロジェクトがあります。

WebSphere Application Server を使用している場合、「エンタープライズ・エクスプローラー」ビューは次のようになります。

EGL Web プロジェクトおよび EAR プロジェクトを含む「エンタープライズ・エクスプローラー」ビューの図

Tomcat を使用している場合、「エンタープライズ・エクスプローラー」ビューは次のようになります。

EGLWeb プロジェクトが含まれている「エンタープライズ・エクスプローラー」ビュー。

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