このトピックでは、バージョン 8.5 で導入された新機能について概説します。
初期リリースの後に加えられた機能の詳細については、次のページを参照してください。
EGL REST-RPC サービスのセキュリティーの強化
バージョン 8.5 では、新規の Java ランタイム・プロパティーである egl.service.rest.exception.debug が導入されました。このプロパティーは、EGL REST-RPC サービスによって返される例外に、提供可能な最大レベルの詳細情報を含めるかどうかを指定します。
開発環境では、デフォルト値は true であり、前の実行時の動作は影響を受けません。
デプロイ済みのアプリケーションでは、デフォルト値は
false であり、実行時の動作が変更されます。例外によって、タイム・スタンプ、メッセージ ID、およびアプリケーション・サーバー・ログへの参照のみが返されます。以下の記述が適用されます。
- 変更は、新規アプリケーションと、新規バージョンの EGL ランタイム・コードにマイグレーションするアプリケーションで発生します。
- 返される可能性がある詳細にセキュリティー違反がない場合、特に処理がエラー・メッセージの内容によって異なる場合、このプロパティー値を true に設定することを検討してください。
アプリケーション・サーバー・ログの詳細については、『Java ランタイム・プロパティーの説明』で egl.service.rest.exception.debug のエントリーを参照してください。
他のテクノロジーの EGL サポート
バージョン 8.5 では、以下に対するサポートが導入されています。
- WebSphere® Application Server バージョン 8.0 および 8.5。
- Apache Tomcat バージョン 7.x。
- JavaServer Faces (JSF) バージョン 1.1 (JSF アプリケーションが、Tomcat 6 以降で JSF 1.1 または 1.2 jar ファイルを使用して実行されている場合)。
- 64 ビット Linux プラットフォーム。
- 64 ビット Windows プラットフォーム。
製品は、Java™ ランタイム環境バージョン 1.7 にアップグレードされたプラットフォームで使用できます。また、IBM® Rational Team Concert™ バージョン 4.0 とも共存します。
さらに、Dojo の Rich UI サポートは、Dojo Toolkit バージョン 1.7 に基づくようになりました。
Rich UI
デフォルトでは、以下の Rich UI システム・プロジェクトが使用されています。
- Dojo ベースではない EGL ウィジェットの場合: com.ibm.egl.rui_4.1.0。
- EGL Dojo ウィジェットの場合: com.ibm.egl.rui.dojo.widgets_2.1.1。
- EGL Dojo サンプルの場合: com.ibm.egl.rui.dojo.samples_2.1.1。
- ローカル Dojo ランタイム・アクセスの場合: com.ibm.egl.rui.dojo.runtime.local_1.7.2。
以下のプロジェクトでは、コンテンツ配信ネットワーク (CDN) の使用がサポートされます。
以下のセットアップの詳細を使用できます。
- Rich UI システム・プロジェクトのインポート手順については、『製品提供のプロジェクトのインポート』を参照してください。
- いずれかの既存の Rich UI プロジェクトから新規の Dojo ランタイム・プロジェクトにアップグレードする場合、プロジェクトで EGL ビルド・パスをアップグレードする必要があります。詳細については、『EGL Rich UI の概要』で『ウィジェットのアップグレード作業の概要』という名前のセクションを参照してください。
ウィジェットをグリッド・レイアウトに追加する際に、gridLayoutData レコードの heightHint フィールドおよび widthHint フィールドを使用して、セル・サイズを提示できます。詳しくは、Rich UI GridLayoutを参照してください。
バージョン 8.5 は、64 ビット Linux プラットフォームでの Rich UI の開発をサポートしないことに注意してください。現在のところ、外部ソフトウェアの制約事項により、このサポートを提供できません。
ビルド記述子オプションに対する変更
EGL に、以下のビルド記述子オプションが含められました。
また、新たにサポートされたバージョンの
WebSphere Application Server または Apache Tomcat を使用する場合、既存のビルド記述子オプションを新規の値で設定することもできます。
- serverType ビルド記述子オプションは、出力が配置される Web アプリケーション・サーバーのタイプを識別します。詳しくは、serverTypeを参照してください。
- Java コードでは、j2eeLevel ビルド記述子オプションは、EGL Web サービスがデプロイされるアプリケーション・サーバーの Java Enterprise Edition レベルを指定します。詳しくは、j2eeLevelを参照してください。
COBOL の処理
新規の DUALMODE シンボリック・パラメーターを使用すると、EGL プログラムを 1 回生成して、z/OS® バッチと CICS® で実行される、準備済みロード・モジュールを作成できます。詳しくは、z/OS バッチおよび CICS 用に 1 回生成を参照してください。
リンケージ・プロパティー・ファイルに対する潜在的な変更
callLink 要素 (リンケージ・オプション・パーツ内) にプロパティー設定 remoteBind=runtime が含まれている生成済み Java アプリケーションを所有している場合、このセクションを考慮してください。
既存のリンケージ・プロパティー・ファイル内のエントリーが、
linkageKey プロパティーの値に関連していて、かつ呼び出されるプログラムの名前には関連していないことを確認しなければならないことがあります。以下のすべてを満たす場合に、この状態が発生します。
- call ステートメントに linkageKey プロパティーが含まれている。
- リンケージ・プロパティー・ファイルを使用して、そのステートメントのリンケージ詳細を指定している。
- 最新バージョンの EGL ランタイム・コードにアップグレードした。
詳細については、『
リンケージ・プロパティー・ファイル』でエントリー固有の詳細を参照してください。特に、
programName および
wildProgramName の詳細を参照してください。