書式フィールドのプロパティー

テキスト書式と印刷書式の両方のフィールドに対して、フィールド・レベルのプロパティーを指定することができます。 下の表に、各プロパティーを指定可能な書式フィールドのタイプを示します。 多くの場合、書式フィールドのタイプとして使用するデータ項目に対して、これらのプロパティーを指定します。

これらのプロパティーは、非公式に以下の用途にカテゴリー化されます。
フォーマット設定 (F)
入力における変数の内容がフォーマット設定される方法に作用します。
表示 (P)
出力における変数の内容の表示方法または印刷方法に作用します。
検証 (V)
変数の画面入力に対して使用されます。

これらのカテゴリーは厳密なものでも、排他的なものでもありません。 例えば、align プロパティーは入力のフォーマット設定と表示の両方に作用します (ただし、主要な対象は入力になります)。

また、これらのプロパティーは実行時処理の際には効果を持たないことにも注意してください。 align = right を指定した CHAR(20) 変数に、STRING 変数からデータを移動した場合、そのデータそのものが右揃えになるわけではなく、 右揃えで印刷または表示されるだけだということです。 (データを簡単に右揃えにする方法については、文字変数の右揃えでの位置調整を参照してください。)

表に続く各セクションでは、さまざまなタイプの書式のフィールドに適用されるプロパティーについて、汎用性の高いもの (すべての書式で使用できるもの) から低いもの (例えば、テキスト書式の変数フィールドにのみ適用されるものなど) の順に説明します。

表 1. フィールド・レベルのプロパティーの用途
プロパティー 用途 テキスト書式に有効 印刷書式に有効
定数 変数 定数 変数
align F   はい   はい
color P はい はい    
currency F   はい   はい
currencySymbol F   はい   はい
dateFormat F   はい   はい
detectable P はい はい    
fieldLen F/P はい はい はい はい
fill V   はい    
fillCharacter F   はい   はい
highlight P はい はい 下線のみ 下線のみ
inputRequired V   はい    
inputRequiredMsgKey V   はい    
intensity P はい はい    
isBoolean F   はい    
isDecimalDigit V   はい    
isHexDigit V   はい    
lowerCase F   Java™ のみ    
masked F   はい    
minimumInput V   はい    
minimumInputMsgKey V   はい    
modified P   はい    
needsSOSI V   はい    
numericSeparator F   はい   はい
outline P はい はい はい はい
protect P はい はい    
sign F   はい   はい
timeFormat F   はい   はい
timestampFormat F   はい   はい
typeChkMsgKey V   はい    
upperCase F   はい    
validationOrder V   はい    
validatorDataTable V   はい    
validatorDataTableMsgKey V   はい    
validatorFunction V   はい    
validatorFunctionMsgKey V   はい    
validValues V   はい    
validValuesMsgKey V   はい    
zeroFormat F   はい   はい

すべてのフィールド用

以下のプロパティーは、テキスト書式または印刷書式のすべてのフィールド (定数または変数) で有用です。

表 2. すべてのフィールド用のプロパティー
プロパティー 説明
fieldLen 1 バイト文字の表示可能数を指定します。 オプション。
position 書式フィールドの先頭にある行および列の番号を指定します。 必須。
value フィールドの内容として表示されるストリング・リテラルを示します。 オプション。

すべての変数フィールド用

テキスト書式または印刷書式の変数フィールドには、上記の『フィールド・レベルのプロパティーの用途』表にあるほとんどのフォーマット設定用プロパティー (「F」のマークが付いたもの) を指定できます。 詳細については表を参照してください。例えば、lowerCase は入力のみを対象としており、印刷書式には効果がありません。

変数フィールドの配列用

EGL は、テキスト書式および印刷書式で 1 次元配列をサポートしています。 変数名の後に要素の数を大括弧で囲むことによって、配列を宣言します。 この値は 1 より大きくする必要があります (そうしないと、配列ではなく、単純変数を宣言していることになります)。
  myArray char(1)[3];	

EGL は、配列の最初の要素に対して指定された位置に基づいて、配列の各要素を配置します。 デフォルトでは、EGL は垂直方向に連続した行に各要素を配置します。

デフォルトの動作を変更するには、以下のプロパティーを使用します。

表 3. 変数フィールドの配列用のプロパティー
プロパティー 説明
columns 変数フィールドの配列の要素を表示する列の数を指定します。
indexOrientation プログラムによる配列要素の表示方法を指定します。
linesBetweenRows 書式フィールドの先頭にある行および列の番号を指定します。
spacesBetweenColumns 配列フィールドの各要素の列を分離するスペースの数を指定します。
配列要素のプロパティーはオーバーライドできます。 例えば、以下のフィールド宣言では、myArray の 2 番目の要素で、 cursor プロパティーがオーバーライドされています。
  myArray char(10)[5]	
    {position=[4,61], protect=skip, myArray[2] {cursor = yes} };

テキスト書式のフィールド用

テキスト書式のフィールドでは、以下のプロパティーを使用できます。

表 4. テキスト書式のフィールド用のプロパティー
プロパティー 説明
cursor 書式を最初に表示する際、フィールドの先頭にカーソルを置くかどうかを示します。
detectable ライト・ペン (COBOL) またはマウス (Java) によるフィールド検出を有効にします。
protect ユーザーがフィールドの値を変更できないようにします。

また、テキスト書式のすべてのフィールド (変数または定数) に、上記の『フィールド・レベルのプロパティーの用途』表にあるすべての表示プロパティー (「P」のマークが付いたもの) を指定できます。

テキスト書式の変数フィールド用

変数テキスト・フィールドでは、以下のプロパティーを使用できます。

表 5. テキスト書式のフィールド用のプロパティー
プロパティー 説明
modified フィールドに変更済みのマークを付けます。
validationOrder 検証順序内でのそのフィールドの位置を示します。

また、テキスト書式の変数フィールドには、上記の『フィールド・レベルのプロパティーの用途』表にあるすべての検証プロパティー (「V」のマークが付いたもの) を指定できます。

印刷書式のフィールド用

印刷書式のすべてのフィールド (変数または定数) で、以下の表示プロパティーを使用できます。

表 6. 印刷書式のフィールド用のプロパティー
プロパティー 説明
outline フィールドの縁に線を描画します。
highlight フィールドに下線を指定します。

印刷書式の変数フィールド用

印刷書式の変数に固有のプロパティーはありません。


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