データ・アクセス・アプリケーションの作成

EGL は、接続しているデータベースに基づいて、単純なデータ・アクセス・アプリケーションを作成します。こうして作成されたアプリケーションには、1 つ以上のデータベース・テーブルに基づくデータ・パーツ、論理パーツ、および (オプションで) Web ページが組み込まれます。

前提条件

開始する前に、SQL データベースに接続してください。SQL データベース接続の作成を参照してください。

アプリケーション用に作成されるファイル

選択するテーブルごとに、「EGL データ・アクセス・アプリケーション」ウィザードによって以下のパーツが作成されます。これらのパーツは、新規プロジェクトに含めることも、1 つ以上の既存プロジェクトに含めることもできます。
  • テーブルを基に作成されるデータ・パーツは以下のとおりです。
    • テーブルを表す SQLRecord パーツ
    • テーブルの列を表す DataItem パーツ
  • データベースでレコードの追加、検索、削除などの操作を行う、データ・アクセス関数。これらのデータ・アクセス関数は、ライブラリーやサービスに含めることができます。
また、データ・アクセス・アプリケーションの Web インターフェースを作成することもできます。 Web インターフェースを作成する場合、このウィザードでは以下の追加ファイルおよびパーツが作成されます。
  • JSF ハンドラー・パーツのセット。後でこれを生成して、JavaServer Faces で稼働するパーツのセットを作成します。
  • 以下の Web ページを提供する一連の JSP ファイル。
    • 選択条件ページ。これは、ユーザーから選択基準を受け入れます。
    • リスト・ページ。これは、ユーザーの基準に基づいて複数の行を表示します。
    • 作成詳細ページ。これにより、ユーザーは単一行の表示または挿入を行うことができます。
    • 詳細ページ。これにより、ユーザーは単一行の表示、更新、または削除を行うことができます。

アプリケーション内のプロジェクト

アプリケーションの作成を開始する前に、新規ファイルおよびパーツの配置場所について、次の 2 つの決定を行ってください。
  • すべての新規ファイルおよびパーツは、1 つのプロジェクトに入れることができますが、ファイルおよびパーツの種類に基づいて異なるプロジェクトに入れることもできます。 データ・パーツ、論理パーツ、JSF ハンドラー・パーツ (および関連する Web ページ) は、すべて別のプロジェクトに入れることができます。
  • ファイルおよびパーツは、新規プロジェクトに含めることも、既存プロジェクトに含めることもできます。 パーツを異なるプロジェクトに入れる場合、一部を既存のプロジェクトに入れて、残りを新規プロジェクトに入れることができます。

アプリケーションの作成

  1. 「ファイル」 > 「新規」 > 「その他」の順にクリックします。
  2. 「新規」ウィンドウで「EGL」を展開し、「EGL データ・アクセス・アプリケーション」をクリックします。
  3. 「次へ」をクリックします。
  4. 「プロジェクト名」フィールドで、既存の EGL プロジェクトを選択するか、新規プロジェクトの名前を入力します。新規データ・パーツ、論理パーツ、および Web ページの配置先は、後で微調整できます。ただし、ここで指定したプロジェクトに対しては、少なくとも 1 種類のパーツが配置されます。
  5. 「データベース接続」リストで、データベース接続を選択します。 「新規」ボタンをクリックして新しいデータベース接続を作成することができます。 詳しくは、SQL データベース接続の作成を参照してください。

    データベース接続を選択すると、データベース・スキーマ内のテーブルが「テーブル名」リストにリストされます。

  6. 「テーブル名」リストで、データ・アクセス・アプリケーションに組み込みたいテーブルの隣にあるチェック・ボックスを選択します。
  7. アプリケーションの Web インターフェース (JSF ハンドラー・パーツ、Web ページなど) を作成したい場合には、「EGL Web プロジェクトに生成」チェック・ボックスを選択します。このチェック・ボックスをクリアすると、データベースへのアクセスを可能にする論理パーツとデータ・パーツは、アプリケーションに組み込まれますが、JSF ハンドラー・パーツまたは Web ページは組み込まれません。
  8. 「次へ」をクリックします。

    「フィールドの定義」ページに、前のページで選択した各テーブルのタブが表示されます。このページで、各テーブルのキー・フィールド、および検索可能にしたいフィールドを選択します。

  9. 「キー・フィールドの選択」リストで各テーブルのキー・フィールドを選択します。 データベース内のキー・フィールドが既にテーブルに含まれている場合、そのフィールドは既にキーとして選択されています。 データベースで定義されているキー・フィールドは、除去できません。
  10. Web インターフェースを作成する場合は、「検索 UI フィールドの選択」リストで各テーブルの検索フィールドを選択します。ウィザードにより、選択した各テーブルの検索ページが作成され、ここで選択した各フィールドの入力フィールドが、その検索ページに表示されます。
  11. 「次へ」をクリックします。

    Web インターフェースを作成している場合には、「フィールドの構成」ページが表示されます。 それ以外の場合には、ウィザードは「生成オプションの定義」ページまでスキップします。

    これまでのステップと同様に、選択した各テーブルのタブが「フィールドの構成」ページに表示されます。このページで、Web ページでのデータ表示方法を選択します。

  12. 「フィールドの表示名の変更」リストで各フィールドの表示名を設定します。 「次のように表示」列の値は、Web ページに表示されるときにそのフィールドのラベルになります。 EGL 用語で表現すると、この値は displayName データ項目プロパティーの値となります。
  13. 「要約フィールドの選択」リストのチェック・ボックスを選択して、検索結果ページに表示するフィールドを選択します。
  14. 「次へ」をクリックします。

    「プロジェクト作成オプションの定義」ページに、新規プロジェクトおよびパッケージのオプションが表示されます。

  15. 「デフォルト・パッケージ名」フィールドで、新規 EGL パーツが含まれる最上位のパッケージの名前を入力します。デフォルト値はデータベース接続の名前です。
  16. 「データ・アクセス方式」で、新規データ・アクセス関数を保持するライブラリー・パーツまたはサービス・パーツを作成するかどうかを選択します。
  17. テーブルの名前に、データベース・スキーマの名前で接頭部を付ける場合は 、「スキーマでテーブル名を修飾する (Qualify table names with schema)」を選択します。このチェック・ボックスは、EGL コードが、単にテーブル名でデータベース・テーブルを参照するか、スキーマ名とテーブル名で参照するかを決定します。

    このチェック・ボックスを選択するかどうかは、データベースにどのように接続しているかによって異なります。 ほとんどのテスト・データベースの場合、つまり、できるだけ迅速に簡単なアプリケーションを作成したい場合は、EGL コードのスキーマ名を指定して、その他の場所のテーブル名を指定しないようにします。このケースでは、チェック・ボックスを選択します。 ほとんどの実稼働データベースの場合は、EGL コードにテーブル名のみを指定し、JCL のバインド・ステップでスキーマ名を指定します。このケースでは、チェック・ボックスの選択を解除します。

  18. データベースにあるいずれかのテーブルまたは列の名前が、SQL 予約語の場合、あるいは、テーブル名または列名が、DBCS 言語の文字のように、ANSI SQL で無効な文字を含む場合、「区切り付き SQL ID を 使用 (Use delimited SQL identifiers)」チェック・ボックスを選択します。 このチェック・ボックスを選択すると、EGL コードは、テーブル名および列名に 引用符付きストリングを使用します。
  19. すべての新規ファイルおよびパーツを 1 つのプロジェクトに入れたい場合は、「複数プロジェクトを作成」チェック・ボックスをクリアします。 前のページの「プロジェクト名」フィールドで入力したプロジェクトに、新規ファイルおよびパーツがすべて作成されます。次に、「完了」をクリックします。
  20. 新規ファイルおよびパーツを異なるプロジェクトに入れたい場合は、「複数プロジェクトを作成」チェック・ボックスを選択し、「次へ」をクリックします。 次のページで、プロジェクトに関する追加オプションを指定します。
    「代替プロジェクト・ロケーションの定義」ページでは、プロジェクトを個別に選択して、新規のデータ・パーツ、論理パーツ、および Web インターフェースのファイルとパーツを保持することができます。ただし、以下の制限事項があります。
    • 少なくとも 1 つのプロジェクトは、前のページの「プロジェクト名」フィールドに入力したプロジェクトと同じでなければなりません。
    • すべてのファイルおよびパーツを同じプロジェクトに入れることはできません。すべてのファイルを同じプロジェクトに入れたい場合は、1 つ前のページに戻り、「複数プロジェクトを作成」チェック・ボックスをクリアします。
  21. それぞれのファイルまたはパーツごとに、プロジェクトを選択します。
    • 「データ・プロジェクト名」フィールドで、新規データ・パーツを保持するプロジェクトを選択します。
    • 「データ・アクセス・プロジェクト名」フィールドで、新規論理パーツ (前のページで選択した内容に応じて、サービスまたはライブラリーのいずれか) を保持するプロジェクトを選択します。
    • 「UI プロジェクト名」フィールドで、新規の Web ページおよび JSF ハンドラー・パーツを保持するプロジェクトを選択します。
  22. それぞれのプロジェクトを EGL Web プロジェクトにしたい場合、該当の各プロジェクトごとに、「EGL Web プロジェクト」フィールドを選択します。
  23. 「次へ」をクリックします。
  24. ウィザードの最終ページには、これまで選択した内容の要約が表示されます。「完了」をクリックすると、プロセスが完了します。前のページに戻って、選択内容を変更することもできます。
  25. プロジェクトおよびファイルを作成した後に、他のプロジェクトの EGL ビルド・パスおよび Java™ ビルド・パスに対して、そのプロジェクトを追加しなければならない場合があります。EGL ビルド・パスを参照してください。

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