ユーザーがブラウザーに Web アドレスを入力すると、ブラウザーによって、この要求が、通常は 2 台目のマシンである Web サーバーに送信されます。アドレスは、 具体的なサーバーを識別し、ブラウザーに戻されるコンテンツの種類を示します。 例えば、アドレス http://www.ibm.com を入力すると、IBM® サーバー の 1 台が、ブラウザーが IBM ホーム・ページを表示するために使用するメッセージによって応答します。 次の疑問は、ブラウザーで、このメッセージを使用する方法です。
ブラウザーは、メッセージの部分部分を一連の内部データ域に移動します。 ブラウザーは、次に、これらのデータ域の値を使用して、一般にウィジェット と呼ばれる、画面上のコントロールを表示します。ウィジェットの例としては、ボタンやテキスト・フィールド があります。
次の Web ページ・コンテンツを考えてみます。

ブラウザーの使用する内部データ域は、逆転したツリーとして表されます。

ツリーは、Document という名前のルートと、情報の単位である一連の要素 に よって構成されています。使用可能な最上位の要素は、Body という名前です。Body に従属する要素は、アプリケーション固有です。
ここでは、主要概念を伝達するための技術として、表示されるウィジェットと DOM 要素を区別しないことによる、簡素化をたびたび行ってあります。先のリストの代わりに、 「ウィジェットは親ウィジェットに含まれ、兄弟は、先の兄弟の下または右に 表示される」ということができます。
DOM ツリーの編成によって、ウィジェットの配置方法が完全に記述されるわけではありません。 親要素には、2 つの方法のいずれかによって子ウィジェットを配置するための詳細を組み込むことができます。 つまり、兄弟を次の兄弟の下に配置するか、右に配置するかです。 表示は、所定のブラウザーの特性、つまり通常はユーザーが実行時に更新できる、ブラウザー・ウィンドウのサイズなどによっても影響されることがあります。 最後に、表示は、カスケーディング・スタイル・シート内の設定によって 影響されることがあります。
Rich UI を使用して Web ページを開発するときは、整数を宣言するときとほぼ同様にウィジェット を宣言します。ただし、ウィジェットは、コードによって、これらのウィジェットの DOM ツリーへの 追加も行った場合にのみ表示可能です。コードでは、ユーザーによるボタン・クリックなどの実行時イベントに応答して、ウィジェットの追加、変更、除去という、ツリーの更新も行うことができます。 主要な点は次のように表現できます。「Web ページ開発での主要な作業は、 DOM ツリーの作成と更新です。」
Rich UI エディターの「設計」タブで作業するときは、 DOM ツリーの初期作成に必要な複数の作業が、ドラッグ・アンド・ドロップを行うことにより、 自動で処理されます。Rich UI エディターの「ソース」タブ または EGL エディターで作業するときは、コードを直接記述でき、DOM 要素を明示的に参照する こともできます。
ウィジェットまたはその変更について、「表示される」とせず「表示可能である」と表現してあるのは、DOM ツリー内のウィジェットは非表示にすることができるためです。
ランタイム処理における特定の時点では、1 つのウィジェットは 1 つのみの親の子となることができます。