このトピックでは、コンピューター間でプロジェクトを共用するためのオプションについて説明するとともに、共用時に想定される問題についてもいくつか取り上げます。
通常は、他のユーザーがプロジェクトで作業を行うために必要なファイルのみを、共用するようにしてください。その他のファイルから生成可能なファイルは、共用しないようにしてください。
派生ファイル は、プロジェクトのタイプに関係なく、共用しないでください。 派生ファイルは、ソース・ファイルから生成されるファイルです。 オリジナル・データではないため、通常は共用する必要はありません。EGL Java™ の生成においては、生成プロセス中に作成される Java ソース・ファイルと、それらの Java ソース・ファイルから作成される Java クラス・ファイルが、派生ファイルに組み込まれます。 EGL ソース・ファイルとビルド・ファイルは、派生とは見なされませんが、ソース・ファイルから作成される .ir ファイルは派生になります。
派生ファイルを組み込むと、共用する成果物のサイズが大きくなります。 これに加え、派生ファイルは、別のワークスペース内にインポートされるときに再生成および上書きが可能になるため、派生ファイルを組み込むことが実用的ではない場合があります。ただし、プロジェクトを共用している他のユーザーが派生ファイルを生成できない場合や、ユーザーが派生ファイルの問題を診断しようとしている場合には、派生ファイルを共用してもかまいません。
ワークベンチは、そのファイルが派生か非派生かを特定するフラグを、各ファイルに立てます。例えば、Java ファイルから作成されたクラス・ファイルと、EGL ソース・ファイルから作成された .ir ファイルには、自動的に派生を示すマークが付けられます。ただし、EGL ソース・ファイルから生成された Java ソース・ファイルの場合、ワークベンチは派生を示すマークを付けません。このような Java ソース・ファイルは、EGL ソース・ファイルから生成されているため、EGL では派生と見なされたままになります。
ファイルに派生を示すマークが付いているかどうかを調べるには、「プロジェクト・エクスプローラー」ビューまたは「ナビゲーター」ビューでファイルを右クリックし、「プロパティー」をクリックして「情報」ページに進みます。(「プロジェクト・エクスプローラー」ビューでは、一部のタイプの派生ファイル (EGL .ir ファイルなど) がフィルタリングされてしまうため、派生ファイルの確認に「ナビゲーター」ビューを使用してもかまいません。) ファイルの「プロパティー」ウィンドウで「派生」チェック・ボックスが選択されていれば、そのファイルには派生のマークが付いていることになります。 しかし、多くの共用メソッド (プロジェクト交換ファイルや、一部のタイプの リポジトリーを含む) では、派生フラグが保存されません。派生ファイルを共用しているときに、他のユーザーがそのファイルをチェックアウトすると、そのファイルからは派生のマークがなくなります。
どのファイルが派生と見なされるのか、それらのファイルを組み込むべきかどうか、などについて詳しくは、「派生リソース (Derived resources) 」を参照してください。