プロジェクトの共用

このトピックでは、コンピューター間でプロジェクトを共用するためのオプションについて説明するとともに、共用時に想定される問題についてもいくつか取り上げます。

プロジェクトまたはファイルを、別のコンピューターまたはワークスペースに転送するには、主に 2 つの方法があります。

共用するファイル

通常は、他のユーザーがプロジェクトで作業を行うために必要なファイルのみを、共用するようにしてください。その他のファイルから生成可能なファイルは、共用しないようにしてください。

以下のファイルを共用してください (共用すべきでない理由がある場合を除く)。
  • EGL ソース・ファイル
  • EGL ビルド・ファイル
  • EGL デプロイメント記述子
  • プロジェクト内の非派生メタデータ・ファイル (.eglpath ファイル、.eglproject ファイルなど)
  • Web プロジェクトがサーバー上で稼働するために必要なファイル (faces-config.xml ファイル、JSP ファイル、web.xml ファイル、およびエンタープライズ・アプリケーション・リソース・プロジェクト内のファイル (存在する場合))
リポジトリー内の以下のファイルは、共用しないでください (共用すべき理由がある場合を除く)。
  • 派生ファイル (EGLBin フォルダー内にある .ir ファイルなど)
  • EGL ソース・ファイルから生成された出力ファイル (.java ファイル、.class ファイルなど)

派生ファイル は、プロジェクトのタイプに関係なく、共用しないでください。 派生ファイルは、ソース・ファイルから生成されるファイルです。 オリジナル・データではないため、通常は共用する必要はありません。EGL Java™ の生成においては、生成プロセス中に作成される Java ソース・ファイルと、それらの Java ソース・ファイルから作成される Java クラス・ファイルが、派生ファイルに組み込まれます。 EGL ソース・ファイルとビルド・ファイルは、派生とは見なされませんが、ソース・ファイルから作成される .ir ファイルは派生になります。

派生ファイルを組み込むと、共用する成果物のサイズが大きくなります。 これに加え、派生ファイルは、別のワークスペース内にインポートされるときに再生成および上書きが可能になるため、派生ファイルを組み込むことが実用的ではない場合があります。ただし、プロジェクトを共用している他のユーザーが派生ファイルを生成できない場合や、ユーザーが派生ファイルの問題を診断しようとしている場合には、派生ファイルを共用してもかまいません。

ワークベンチは、そのファイルが派生か非派生かを特定するフラグを、各ファイルに立てます。例えば、Java ファイルから作成されたクラス・ファイルと、EGL ソース・ファイルから作成された .ir ファイルには、自動的に派生を示すマークが付けられます。ただし、EGL ソース・ファイルから生成された Java ソース・ファイルの場合、ワークベンチは派生を示すマークを付けません。このような Java ソース・ファイルは、EGL ソース・ファイルから生成されているため、EGL では派生と見なされたままになります。

ファイルに派生を示すマークが付いているかどうかを調べるには、「プロジェクト・エクスプローラー」ビューまたは「ナビゲーター」ビューでファイルを右クリックし、「プロパティー」をクリックして「情報」ページに進みます。(「プロジェクト・エクスプローラー」ビューでは、一部のタイプの派生ファイル (EGL .ir ファイルなど) がフィルタリングされてしまうため、派生ファイルの確認に「ナビゲーター」ビューを使用してもかまいません。) ファイルの「プロパティー」ウィンドウで「派生」チェック・ボックスが選択されていれば、そのファイルには派生のマークが付いていることになります。 しかし、多くの共用メソッド (プロジェクト交換ファイルや、一部のタイプの リポジトリーを含む) では、派生フラグが保存されません。派生ファイルを共用しているときに、他のユーザーがそのファイルをチェックアウトすると、そのファイルからは派生のマークがなくなります。

どのファイルが派生と見なされるのか、それらのファイルを組み込むべきかどうか、などについて詳しくは、「派生リソース (Derived resources) 」を参照してください。

想定されるエラー

プロジェクトを共用する際に、プロジェクトが別の場所に移動されることで、プロジェクト内の依存関係とリンクが壊れてしまうことがあります。 プロジェクトの共用中に検出されたエラーを訂正するために行うことが必要になる場合がある、一般的な作業を以下に示します。
  • プロジェクトのビルド・パスに他のプロジェクトがある場合は、プロジェクトの従属関係を訂正します。
  • import ステートメントを使用して、他の EGL パーツを参照しているソース・ファイルがある場合には、新規ロケーションにインポートされているパーツを、そのプロジェクトで見つけられるようにしてください。
  • Web ページ間のリンクが、そのまま機能していることを検証します。

フィードバック