以下に、7.2 において ILE COBOL に対して行われた機能強化について説明します。
- 秒の小数部が 0 から 12 桁の TIMESTAMP のサポート
タイム・スタンプ項目には、0 から 12 桁の秒の小数部を含めることができるようになりました。
- 組み込み関数 ADD-DURATION、EXTRACT-DATE-TIME、FIND-DURATION、および SUBTRACT-DURATION をタイム・スタンプ項目で指定する際に、期間として PICOSECONDS が許可されるようになりました。
- FORMAT TIMESTAMP で SIZE キーワードが許可されるようになりました。サイズは、19 (秒の小数部がないことを示す)、または 21 から 32 の値 (1 から 12 桁の秒の小数部を示す) にすることができます。
- XML PARSE で、16MB を超えるサイズの XML ファイルを解析できるようになりました (処理プロシージャーに渡される個別文書が 16MB を超えない場合)。以下の新規 XML-CODE 値がこの変更に関連しています。
- XML-CODE 62。XML 文書が 16,000,000 バイトを超えていることを示します。
- XML-CODE 170。XML イベントが 16,000,000 バイトを超えていることを示します。
- PCML 生成
- PCML 生成で、配列の最大サイズに設定される新規「init」キーワードが追加され、OCCURS DEPENDING ON の配列処理が改善されています。
- PCML 生成は、データ構造におけるフィラー・データ項目および名前なしデータ項目のために、生成された PCML で自動データ項目命名を提供し、Web サービスが生成された PCML を最初に変更することなく使用できるようにします。これらのデータ項目の名前は、_filler_1、_filler_2 といったようになります。
- 国別 (Unicode) 機能強化
- 数字国別データ・タイプがサポートされます
- 数字国別データ項目に対して VALUE 文節で数字リテラルを指定できます
- 国別データ項目で使用された表意定数 ZERO/ZEROS/ZEROES が 1 つ以上の国別のゼロの桁を表します
- 新規 PROCESS オプション NATIONALPICNLIT の指定時に、国別 'N' リテラルがサポートされます
- コンパイラー・オプション ARITHMETIC(*EXTEND31) または PROCESS オプション EXTEND31 を指定すると、数字組み込み関数 NUMVAL および NUMVAL-C の精度が 31 桁に上がります。
- CRTBNDCBL / CRTCBLMOD の ARITHMETIC パラメーター:
新規 *EXTEND31FULL オプション値が以下の機能を提供します。
- 数字組み込み関数 ANNUITY、MEAN、MEDIAN、MIDRANGE、NUMVAL、NUMVAL-C、PRESENT-VALUE、および VARIANCE の精度が、浮動小数点の精度 (最大 15 桁) から 10 進浮動小数点の精度 (最大 34 桁) に上がります。
- 固定小数点演算式の中間結果を 34 桁までにすることができ、数値リテラルの最大長を 34 桁にすることができます。
- 以下の新しい PROCESS ステートメントのオプションがあります。
- NOCHGFLTRND / ALWCHGFLTRND
MI 命令 SETCA で指定されている浮動小数点丸めモード計算属性を COBOL が使用するかどうかを指定します。SETCA により、浮動小数点の計算結果の丸めモードを丸めまたは切り捨てに設定できます。
- NATIONALPICNLIT
国別リテラルの開始区切り文字として N" および N' を有効にし、PICTURE 記号 N を使用して定義された基本データ項目が暗黙の USAGE NATIONAL 文節を持つことができるようにします。
- EXTEND31FULL
注: このガイドには iSeries® への廃止された参照を含む画面取りがある可能性があります。