以下に、V5R3 において ILE COBOL に対して行われた機能強化について説明します。
- ラージ VALUE 文節のサポート
コンパイラー・オプション *NOSTDTRUNC が有効であると、
使用法が BINARY または COMP-4 と記述されたデータ項目で、PICTURE 文節にピクチャー記号の P が含まれないものは、
ネイティブの 2 進表記の容量内の値を持つことができます。
- CONSTANT データ・タイプ
CONSTANT データ・タイプは、リテラ
ルに対して CONSTANT 文節を含むレベル-01 記入項目を指定することで定義
されます。
それ以降は、CONSTANT データ項目を
リテラルの代わりに使用することができます。
- XML サポート
XML PARSE ステートメントにより、COBOL ランタイムの一部である高
速 XML パーサーへのインターフェースが提供されます。
XML PARSE ステートメントは、
XML 文書を構文解析し、1 つずつユーザー作成の処理プロシ
ージャーに渡します。
次の XML 特殊レジスターは、XML パーサーとユーザー作成
の処理プロシージャー間で情報を通信するために使用されます。
- XML-CODE
- XML-EVENT
- XML-NTEXT
- XML-TEXT
- 代替レコード・キーのサポート
ALTERNATE RECORD KEY 文節を使用すれば、
索引付きファイルに関連する代替レコード・キーを定義でき
ます。
これらの代替キーを使用すると、ファイル・レコードに異なる論理的順
序付けを用いてファイルにアクセスすることができます。
DBCS データ項目名 (DBCS ワードのサポート)
- 63 桁サポート
- パック 10 進数、ゾーン 10 進数、および数字編集項目の最大長
は、31 桁から 63 桁に拡張されました。
- CRTCBLMOD および CRTBNDCBL コマンド、並びに PROCESS ステ
ートメントにおける ARITHMETIC パラメーターには、新しい EXTEND63 オ
プションがあります。
以下の 7 つの新しい ANSI 組み込み関数があります。
- INTEGER
- REM
- ANNUITY
- INTEGER-PART
- MOD
- FACTORIAL
- RANDOM
以下の新しい CRTBNDCBL/CRTCBLMOD オプションがあります。
- *NOCRTARKIDX/*CRTARKIDX は、永続の代替レコード・キーを検出
できない場合、一時的な代替レコード・キー索引を作成するかどうかを指定します。
- *STDINZHEX00 は、値文節のないデータ項目が、16 進数のゼロで初
期設定さ
れることを指定します。
- ARITHMETIC パラメーターに対する *EXTEND63 オプションは、固定
小数点演算の中間結果の精度を 63 桁にまで増加させます。
- 新しい PROCESS ステートメント・オプション
- PROCESS ステートメント・オプション NOCOMPRESSDBG/COMPRESSDBG
は、DBGVIEW オプション *LIST または *ALL が指定されている場合、リスト・ビ
ューの圧縮が、コンパイラーによって実行されるべきかどうかを指定します。
- NOCRTARKIDX/CRTARKIDX
- STDINZHEX00
- ARITHMETIC パラメーターの EXTEND63 オプション
- プログラム状況構造体
プログラム状況構造は、COBOL プログラムがエラー
を受信したときのエラー情報を含む定義済み構造です。PROGRAM STATUS 文節は、受信されたエラ
ー情報を指定するために使用されます。