デバッガー・エンジンの開始

ユーザー・インターフェース・クライアントからデバッグを行う場合、 ユーザー・インターフェース・デーモン・モード を使用してデバッガー・エンジンを開始します。このモードでは、 ユーザー・インターフェースが最初に開始され、ユーザー・インターフェースはエンジンが接続されるのを待ちます。

irmtdbgc コマンドは、リモート・システム上の デバッグ・エンジンを開始します。irmtdbgc コマンドの構文は、irmtdbgc [debugger parms] debuggee_name [debuggee parms] です。ここで、[debugger parms] には、以下のパラメーターを任意の順序で指定できます。

パラメーター 説明
-qhost= <host:port> <host> は、デバッガー・ユーザー・インターフェースが 実行するマシンのホスト名を指定します。これは、ホスト名または IP アドレスのいずれかです。 指定されない場合、環境変数 DER_DBG_ADDR の値が使用されます。 どちらも指定されていない場合、値 localhost が使用されます。

<port> はオプション です (デフォルトでポート 8001 が想定されます)。

-i 指定されると、デバッガーがデバッグ対象をロード後すぐに停止し、 アプリケーションのメイン・エントリー・ポイントまでの実行をしないことを指定します。 C++ の場合、これは、アプリケーション中の静的な初期設定コードをデバッグできることを意味します。

-a xxxx

xxxx は、プロセス ID であるか、アプリケーションの名前が固有の場合は ps コマンドによって示されるプロセスの名前です。
-qdisplay= xxxx

xxxx は、 デバッグ対象のために X Window ディスプレイが使用されることを 指定します。デフォルトは、DISPLAY 環境変数の値です。

デバッグ対象は、 以下の場合にのみ X Window ディスプレイを使用します。

  • X Window 端末プログラム (dttermaixterm、 または xterm) が、PATH 環境変数 を使用して検出でき、かつ、
  • DISPLAY 環境変数が設定されているか、または、このパラメーターが 指定されている。

両方の条件が満たされていない場合、デバッグ対象は、 デバッグ・エンジンが開始されたセッションを使用します。

このパラメーターは、 -qconsole=GUI パラメーターが指定されていることを必要とします。

-qconsole=<remote、local、または GUI> これは、デバッグされるプログラムが表示 されるコンソールを制御します。

-qconsole=remote が指定されている場合は、出力はローカル・セッションとユーザー・インターフェースに送信されます。

-qconsole=local が指定されている場合、 irmtdbgc コマンドを入力したコンソール・ウィンドウにコンソールが表示されます。

-qconsole=GUI が 指定されている場合、別のウィンドウにコンソールが表示されます。

このパラメーターのデフォルト値は remote です。

UNIX システムの -qdisplay オプションも 参照してください。

-s デバッグ対象がすぐに実行することを指定します。デバッグ 対象は、プロファイルからブレークポイントに到達したときか、シグナルが発生した場合に停止します。
-- これは、次のパラメーターがデバッグ対象の名前であることを示します。これが 必要なのは、デバッグ対象の名前が文字 '-' で始まる場合だけです。

デバッガーは、 デバッグするプログラムを PATH 環境変数を 使用して検索します。AIX® では、 デバッグするプログラムは、コア・ファイルであってもかまいません。


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