CRTBNDRPG コマンドの使用

バインド RPG 作成 (CRTBNDRPG) コマンドがワン・ステップで RPG IV ソースからプログラム・オブジェクトを作成します。またこのコマンドにより、バインディング・ディレクトリーを使っている他のモジュールある いはサービス・プログラムをバインドすることができます。

コマンドは ILE RPG コンパイラーを開始し一時モジュール・オブジェクト をライブラリー QTEMP に作成します。その後で、このコマンドはそれを タイプ *PGM のプログラム・オブジェクトに バインドします。プログラム・オブジェクトがいったん作成されると、プログラムの作成 に使用された一時モジュールが削除されます。

CRTBNDRPG コマンドは、作成のステップとバインドのステップを組み合わせて いるため、独立型のソース・コード (バインドすべきモジュールを必要としないコ ード) からプログラム・オブジェクトを作成したいときに有用です。 さらに、このコマンドで OPM 互換プログラムを作成することができます。
注: モジュール・オブジェクトを他のモジュールとともにプログラム・オブジェク トにバインドするために保存したい場合には、CRTRPGMOD コマンドを使用し てモジュールを作成する必要があります。詳細については、CRTRPGMOD および CRTPGM コマンドによるプログラムの作成を参照してください。

CRTBNDRPG コマンドは、対話式に使用することも、バッチで使用することも、 あるいはコマンド言語 (CL) プログラムから使用することもできます。 コマンドを 対話式に使用していて、プロンプトが必要な場合には、CRTBNDRPG と 入力して、F4 (プロンプト) を押してください。 ヘルプが必要な場合には、CRTBNDRPG と入力して、F1 (ヘルプ) を押 してください。

CRTBNDRPG パラメーターおよび機能ごとにグループ化されたデフォルト値 は、CRTBNDRPG コマンドのパラメーターを要約するとともに、それらのデフォルト値を示しています。

CRTBNDRPG パラメーターおよび機能ごとにグループ化されたデフォルト値

表 1. プログラム識別
パラメーター 説明
PGM(*CURLIB/*CTLSPEC) 作成されるプログラムの名前およびライブラリーを決める。
SRCFILE(*LIBL/QRPGLESRC) 指定されている場合は、ソース・ファイルおよびライブラリーを示す。
SRCMBR(*PGM) 指定されている場合は、ソースの仕様が入っているファイル・メンバーを示す。
SRCSTMF(path) 指定されている場合は、IFS のソース・ファイルへのパスを示す。
INCDIR('path to directory 1:path to directory 2') /copy ファイルおよび /include ファイルを検索するディレクトリーのリストを示す。
TEXT(*SRCMBRTXT) プログラムの簡単な説明を用意する。
表 2. プログラムの作成
パラメーター 説明
GENLVL(10) プログラム作成をエラーの重大度 (0 ~ 20) に条件付ける。
OPTION(*DEBUGIO) *DEBUGIO/*NODEBUGIO は、入出力仕様書について停止点を生成するかどうか を決定する。
OPTION(*GEN) *GEN/*NOGEN は、プログラムを作成するかどうかを決める。
OPTION(*NOSRCSTMT) コンパイラーがデバッグ用にステートメント番号を生成する方法を指定する。
OPTION(*UNREF) *UNREF/*NOUNREF は、参照されないフィールドをプログラム・オブジェクトに 配置するかどうかを決める。
DBGVIEW(*STMT) プログラムに含めるべきデバッグ・ビューがあれば、そのタイプを指定する。
DBGENCKEY(*NONE) プログラムのリスト・デバッグ・ビューに対して暗号化を指定する。
OPTIMIZE(*NONE) 最適化をする場合、そのレベルを決める。
REPLACE(*YES) プログラムを既存のプログラムと置き換えるべきかどうかを決める。
BNDDIR(*NONE) 記号の解決に使用するバインディング・ディレクトリーを指定する。
USRPRF(*USER) プログラムを実行するユーザー・プロファイルを指定する。
AUT(*LIBCRTAUT) 作成されるプログラムの権限のタイプを指定する。
TGTRLS(*CURRENT) オブジェクトを実行するリリース・レベルを 指定する。
ENBPFRCOL(*PEP) パフォーマンス収集を使用可能にするかどうかを 指定する。
DEFINE(*NONE) コンパイルの開始前に定義する 条件名を指定する。
PRFDTA(*NOCOL) プログラムのプロファイル作成データ属性を指定する。
STGMDL(*SNGLVL) プログラムの記憶域モデルを指定する。
表 3. コンパイラー・リスト
パラメーター 説明
OUTPUT(*PRINT) コンパイラー・リストを作成するかどうかを決める。
INDENT(*NONE) リスト出力中に字下げを示すかどうかを決め、また字下げのマーク付けの ための文字を識別する。
OPTION(*XREF *NOSECLVL *SHOWCPY *EXPDDS *EXT *NOSHOWSKP *NOSRCSTMT) コンパイラー・リストの内容を指定する。
表 4. データ変換オプション
パラメーター 説明
CVTOPT(*NONE) 外部記述ファイルからの各種のデータ・タイプを 取り扱う方法を指定する。
ALWNULL(*NO) ヌル可能フィールドからの値をプログラムが受け入れるかどうかを決める。
FIXNBR(*NONE) 無効な 10 進数データのどれをコンパイラーで修正するかを決める。
表 5. 実行時の考慮事項
パラメーター 説明
DFTACTGRP(*YES) このプログラムを常に OPM のデフォルトの活動化グループ内で実行するかどう かを識別する。
OPTION(*DEBUGIO) *DEBUGIO/*NODEBUGIO は、入出力仕様書について停止点を生成するかどうか を決定する。
ACTGRP(*STGMDL) プログラムを実行すべき活動化グループを識別する。
SRTSEQ(*HEX) 使用する分類順序テーブルを指定する。
LANGID(*JOBRUN) 分類順序の言語識別コードを指定するために SRTSEQ と一緒に 使用される。
TRUNCNBR(*YES) 固定長形式操作でパック 10 進数、ゾーン 10 進数、 および 2 進数フィールドの数値オーバーフローが起きた時に取る処置を指定する。
INFOSTMF(path) PGMINFO と一緒に使用し、PCML を受け取る IFS のストリーム・ファイルを指定する。
PGMINFO(*NONE) *PCML は、プログラムに対し PCML (プログラム呼び出しマークアップ言語) を生成することを示す。 2 番目のパラメーターは、ストリーム・ファイルまたはモジュールのどちらに生成されるかを示す。
LICOPT(オプション) ライセンス内部コード・オプションを指定します。

CRTBNDRPG の構文図およびパラメーターの説明については、付録 C. 作成コマンドを 参照してください。