7.1 での変更点
以下に、7.1 において ILE COBOL に対して行われた機能強化について説明します。
- COMPUTATIONAL-5 (ネイティブ 2 進数) データ・タイプ
COMPUTATIONAL-5 (COMP-5) は、USAGE 節でサポートされるようになったネイティブ 2 進数データ・タイプです。 COMP-5 データ項目は、2 進データとしてストレージで表され、最大でネイティブ 2 進数表記の容量 (2、4、または 8 バイト) の値を入れることができます。 数値データが COMP-5 項目に移動または保管されると、COBOL ピクチャー・サイズ限界ではなく、2 進数フィールド・サイズで切り捨てが行われます。 COMP-5 項目が参照される場合、その操作でフル 2 進数フィールド・サイズが使用されます。このサポートにより、 他の IBM® プラットフォームおよびオペレーティング・システムでの COBOL との移植性が強化されます。
- 国別データ項目の VALUE 節に非数値リテラルを指定する機能。
- XML GENERATE のパフォーマンスの改善および PROCESS オプションAPPEND オプションを指定した場合に、 XML GENERATE のパフォーマンスが改善されるようになりました。 ユーザーは、データ構造またはストリーム・ファイルに追加するデータ・レコードが多数存在する場合に、 今回の変更によるメリットを受けることができます。 この改善では、新しい PROCESS ステートメント・パラメーター XMLGEN が追加され、そのオプション値は以下のとおりです。
- NOKEEPFILEOPEN / KEEPFILEOPEN
XML GENERATE ステートメントの完了時に XML ストリーム・ファイルを開いたままにして閉じないように指示する場合には、KEEPFILEOPEN を指定します。 これにより、後続の XML GENERATE FILE-STREAM APPEND ステートメントでデータをストリーム・ファイルに速やかに追加できます。
- NOASSUMEVALIDCHARS / ASSUMEVALIDCHARS
特殊文字 (小なり記号「<」、大なり記号「>」、アンパーサンド「&」、および単一/二重引用符)、 および XML でサポートされない、16 進として生成する必要がある文字の検査を XML GENERATE でバイパスする場合には、ASSUMEVALIDCHARS を指定します。 これを指定しないと、デフォルトの NOASSUMEVALIDCHARS で通常の検査が実行されます。
- NOKEEPFILEOPEN / KEEPFILEOPEN
- リスト・デバッグ・ビューを暗号化する機能
新しい CRTBNDCBL / CRTCBLMOD パラメーターが追加され、リスト・デバッグ・ビューの暗号化がサポートされるようになりました。 DBGENCKEY で、デバッグ・ビューに埋め込まれるプログラム・ソースを暗号化するために使用する暗号鍵を指定します。
- 大きなプログラムのサポート
CRTBNDCBL / CRTCBLMOD OPTIMIZE パラメーターで、新しい *NEVER オプション値がサポートされるようになりました。 *NEVER 値により、プログラムの最適化コードを生成せずに、大きなプログラムをコンパイルできます。 PROCESS ステートメント・オプション NEVEROPTIMIZE も追加されました。
- テラスペース・ストレージ・モデルのサポート新しい CRTBNDCBL / CRTCBLMOD パラメーター STGMDL を以下のオプション値とともに使用して、 プログラム/モジュールのストレージ・モデルを指定できるようになりました。
- *SNGLVL は、単一レベル・ストレージ・モデルを使用してプログラム/モジュールを作成することを指定します。
- *TERASPACE は、テラスペース・ストレージ・モデルを使用してプログラム/モジュールを作成することを指定します。
- *INHERIT は、プログラム/モジュールが呼び出し元のストレージ・モデルを継承することを指定します。
また、CRTBNDCBL コマンドの活動化グループ・パラメーター ACTGRP に、以下の新しいデフォルト・オプション値が追加されました。- *STGMDL: STGMDL(*TERASPACE) を指定した場合には、プログラムは、QILETS 活動化グループに活動化されます。 その他のすべてのストレージ・モデルでは、プログラムは呼び出し時に、QILE 活動化グループに活動化されます。
- 新しい PROCESS ステートメント・オプション
- PROCESS ステートメント・パラメーターとして、ACTGRP が、以下のオプション値を指定して使用できるようになりました。
- STGMDL
- NEW
- CALLER
- NEVEROPTIMIZE が PROCESS ステートメント・オプションとして使用できるようになりました。
- PROCESS ステートメント・パラメーターとして、STGMDL が、以下のオプション値を指定して使用できるようになりました。
- INHERIT
- SNGLVL
- TERASPACE
- PROCESS ステートメント・パラメーターとして、XMLGEN が、以下のオプション値を指定して使用できるようになりました。
- NOKEEPFILEOPEN / KEEPFILEOPEN
- NOASSUMEVALIDCHARS / ASSUMEVALIDCHARS
- PROCESS ステートメント・パラメーターとして、ACTGRP が、以下のオプション値を指定して使用できるようになりました。