V3R7 での変更点
以下に、V3R7 において ILE COBOL に対して行われた機能強化について説明します。
- 世紀サポート
ユーザーが 4 桁の年を使用して作業するための機能が、以下のステートメントおよび関数に追加されています。
- YYYYDDD および YYYYMMDD 句を指定した ACCEPT ステートメント
- 2 桁の年を 4 桁の年に変換する、以下の組み込み関数
- DATE-TO-YYYYMMDD
- DAY-TO-YYYYDDD
- YEAR-TO-YYYY
- 4 桁の年を戻す、以下の組み込み関数
- CURRENT-DATE
- DAY-OF-INTEGER
- DATE-OF-INTEGER
- WHEN-COMPILED
- 浮動小数点サポート
CRTCBLMOD および CRTBNDCBL コマンドの CVTOPT パラメーターの *FLOAT 値により、ILE COBOL プログラム内で浮動小数点データ項目を使用することができます。さらに、影響を受けるステートメント (ACCEPT、 DISPLAY、MOVE、COMPUTE、ADD、SUBTRACT、MULTIPLY、および DIVIDE など) は、浮動小数点をサポートします。
- データ域サポート
ACCEPT および DISPLAY ステートメントの新しい形式が追加され、IBM® i データ域の内容の検索と更新の機能を提供するようになりました。
- 組み込み関数
以下の組み込み関数が追加されています。
ACOS LOG10 ASIN LOWER-CASE ATAN MEAN CHAR NUMVAL COS NUMVAL-C CURRENT-DATE ORD DATE-OF-INTEGER REVERSE DAY-OF-INTEGER SIN DATE-TO-YYYYMMDD SQRT DAY-TO-YYYYDDD TAN INTEGER-OF-DATE UPPER-CASE INTEGER-OF-DAY WHEN-COMPILED LENGTH YEAR-TO-YYYY LOG - バインディング・ディレクトリー・パラメーター — BNDDIR
CRTBNDCBL コマンドに BNDDIR パラメーターが追加され、記号の解決に使用されるバインディング・ディレクトリーのリストを指定することが可能になりました。
- 活動化グループ・パラメーター — ACTGRP
CRTBNDCBL コマンドに ACTGRP パラメーターが追加され、プログラムが呼び出されるときに、そのプログラムが関連付けられる活動化グループを指定することが可能になりました。
- ライブラリー修飾されたプログラム・オブジェクトおよびデータ域
以下の ILE COBOL ステートメントに LIBRARY 句が追加され、ライブラリー名を使用して IBM i のプログラム・オブジェクトとデータ域を修飾することが可能になりました。
- CALL
- CANCEL
- SET
- ACCEPT
- DISPLAY
- パフォーマンス収集データ
ENBPFRCOL パラメーターが、CRTCBLMOD コマンド、CRTBNDCBL コマンド、および PROCESS ステートメントに追加され、 モジュールまたはプログラム内で、パフォーマンス測定コードを生成することが可能になりました。 収集されたデータは、システム・パフォーマンス測定ツールで使用して、 アプリケーションのパフォーマンスのプロファイルを作成することができます。
- 新しい ILE デバッガー・サポート
ILE デバッガーでは、以下のことが可能になりました。
- ほとんどの OPM プログラムをデバッグすること
- 監視条件を設定すること。 これは、変数 (または保管場所のアドレスを決定する式) の値が変更されたときに、停止点を設定する要求となります。