CVTOPT(*VARCHAR) および CVTOPT(*VARGRAPHIC)
ILE RPG コンパイラーは、外部記述ファイルまたはデータ構造からの可変長の文字フィールド、図形フィールド、または UCS-2 フィールドを、固定長の文字フィールドとして内部的に定義することができます。 可変長の文字フィールド、図形フィールド、および UCS-2 フィールドの固定長形式への変換は不要ですが、可変長フィールドがサポートされる前に作成されたプログラムをサポートするために、CVTOPT がこの言語に残されています。
可変長フィールドを変換するには、CVTOPT 制御仕様書 キーワードまたはコマンド・パラメーターで、*VARCHAR (可変長文字フィールド) または *VARGRAPHIC (可変長図形フィールドまたは UCS-2 フィールド) を指定します。*VARCHAR または *VARGRAPHIC を指定しないか、あるいは *NOVARCHAR または *NOVARGRAPHIC を指定した場合、可変長フィールドは固定長文字に変換されないので、ILE RPG プログラム内で可変長として使用することができます。
*VARCHAR または *VARGRAPHIC を指定
した場合には、次の条件が適用されます。
- 外部記述ファイルまたは外部記述データ構造から可変長フィールドを抜き出す場合には、ILE RPG プログラムの中でそれが固定長文字フィールドとして宣言されます。
- 1 バイト文字フィールドの場合には、宣言される ILE RPG フィールドの長さは DDS フィールドの長さの + 2 バイトになります。
- DBCS 図形データ・フィールドの場合には、宣言される ILE RPG フィールドの長さは DDS フィールドの長さの 2 倍 + 2 バイトになります。
- ILE RPG フィールドの余分な 2 バイトには、可変長フィールドの現在の長さを表す符号なし整数が入ります。図 1 は、可変長フィールドの ILE RPG フィールド長を示しています。
- 固定長文字フィールドとして定義された可変長図形フィールドの場合
には、長さは図形文字数の 2 倍になります。
図 1. 変換された可変長フィールドの ILE RPG フィールド長

- ユーザーの ILE RPG プログラムでは、宣言された固定長フィールドに対する有効なすべての文字演算命令を実行することができます。 しかし、フィールドの 構造のために、フィールドがファイルに書き出される場合、フィールドの最初 の 2 バイトには有効な符号なし整数が入っていなければ なりません。フィールドの最初の 2 バイトに正しくないフィールド長データが入っていた場合 には、出力操作で入出力例外エラーが起こります。
- 入力フィールドが外部記述入力ファイルからの可変長フィールドであった場 合には、制御レベル標識、突き合わせフィールド項目、およびフィールド標識を入力 仕様で使用することはできません。
- ファイルに可変長キー・フィールドが含まれている場合には、限界内順次処理を使用することはできません。
- キー順命令の演算項目 1 が外部記述ファイルの可変長キー・フィールドと対 応している場合には、キー順命令を使用することはできません。
- レコード中の一定のフィールドを選択的に出力することを選択し、可変長フィールドが出力仕様に指定されていないか、あるいは ILE RPG プログラム中で無視される場合には、ILE RPG コンパイラーは新たに追加するレコードの出力バッファーにデフォルトの値を入れます。 最初の 2 バイトのデフォルトの値は 0 で、残りのバイトのデフォルトの値はすべてブランクです。
- 変換済み可変長フィールドを変更したい場合には、現在の
フィールド長が正しいことを確認して
ください。 これを実行する 1 つの方法は次のとおりです。
- 可変長フィールド名を持つデータ構造をサブフィールド名として定義します。
- そのフィールドの始めにオーバーレイする 5 桁の符号なし 整数サブフィールドを定義し、3 桁目から始まるフィールドにオーバーレイ する N バイトの文字サブフィールドを定義します。
- フィールドを更新します。
図 2. 可変長文字フィールドの変換
*..1....+....2....+....3....+....4....+....5....+....6....+....7....+..
A*
A* File MASTER contains a variable-length field
A*
AAN01N02N03T.Name++++++Rlen++TDpBLinPosFunctions+++++++++++++++++++++
A*
A R REC
A FLDVAR 100 VARLEN
*..1....+....2....+....3....+....4....+....5....+....6....+....7....+.. *
*
* Specify the CVTOPT(*VARCHAR) keyword on a control
* specification or compile the ILE RPG program with
* CVTOPT(*VARCHAR) on the command.
*
HKeywords++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
*
H CVTOPT(*VARCHAR)
*
* Externally described file name is MASTER.
*
FFilename++IPEASFRlen+LKlen+AIDevice+.Keywords++++++++++++++++++++++++++++
*
FMASTER UF E DISK
*
* FLDVAR is a variable-length field defined in DDS with
* a DDS length of 100. Notice that the RPG field length
* is 102.
*
DName+++++++++++ETDsFrom+++To/L+++IDc.Keywords+++++++++++++++++++++++++++
*
D DS
D FLDVAR 1 102
D FLDLEN 5U 0 OVERLAY(FLDVAR:1)
D FLDCHR 100 OVERLAY(FLDVAR:3)
CL0N01Factor1+++++++Opcode(E)+Factor2+++++++Result++++++++Len++D+HiLoEq..
*
* A character value is moved to the field FLDCHR.
* After the CHECKR operation, FLDLEN has a value of 5.
C READ MASTER LR
C MOVEL 'SALES' FLDCHR
C ' ' CHECKR FLDCHR FLDLEN
C NLR UPDATE REC
変換済み可変長図形フィールドを使用したい場合には、2 バイトの符号なし
整数フィールドをコーディングして、長さを保留し、長さ N の図形サブフィールドを
コーディングしてフィールドのデータ部分を保留することができます。
図 3. 可変長図形フィールドの変換
*
* Specify the CVTOPT(*VARGRAPHIC) keyword on a control
* specification or compile the ILE RPG program with
* CVTOPT(*VARGRAPHIC) on the command.
*
* The variable-length graphic field VGRAPH is declared in the
* DDS as length 3. This means the maximum length of the field
* is 3 double bytes, or 6 bytes. The total length of the field,
* counting the length portion, is 8 bytes.
*
DName+++++++++++ETDsFrom+++To/L+++IDc.Keywords+++++++++++++++++++++++++++
*
D DS
DVGRAPH 8
D VLEN 4U 0 OVERLAY(VGRAPH:1)
D VDATA 3G OVERLAY(VGRAPH:3)
*
* Assume GRPH is a fixed-length graphic field of length 2
* double bytes. Copy GRPH into VGRAPH and set the length of
* VGRAPH to 2.
*
CL0N01Factor1+++++++Opcode(E)+Factor2+++++++Result++++++++Len++D+HiLoEq..
C*
C MOVEL GRPH VDATA
C Z-ADD 2 VLEN