Rational DOORSRational DOORS Next Generation との比較

IBM® Rational® DOORS®IBM Rational DOORS Next Generation は、 いくつもの同じような機能を持つ要求管理 (RM) 製品です。 ただし、要求分析者や、設計、開発、テストの各チームは、この 2 つの製品の違いを考慮して実装と戦略策定を行う必要があります。

バージョン 9 の Rational DOORS は、長年の間、市場で最先端の RM ソリューションであり続けています。 この製品には、幅広い RM 機能と優れたスクリプト言語が用意されています。 Rational DOORS は他の製品とも統合できるため、ユーザーの大規模でアクティブなコミュニティーを持っています。 この製品には、大規模なプログラムやプロジェクト、また小規模なチームにおいても利用実績があります。

Rational DOORS Next Generation は、Web クライアントを備えた新しい RM コラボレーション・プラットフォームです。 この製品には、視覚的な要求定義、ワークアイテムとテストの統合、および計画といった機能が用意されています。 この製品は、Rational Jazz™ 統合サーバー上でアプリケーションとして動作し、Rational solution for Collaborative Lifecycle Management (CLM)、さらに広い意味では Rational solution for systems and software engineering と共にインストールして、これらと統合することができます。Rational DOORS Next Generation の機能はリリースごとに大幅に向上していますが、このリリースにはまだ Rational DOORS の主要な機能がすべて含まれているわけではないため、 Rational DOORS を使用しているチームは、 Rational DOORS Next Generation を評価する際に、現在のニーズとプラクティスについて検討してください。

どちらの製品にも、開発ライフサイクル全体での要求を管理し、要求主導の開発およびテストをサポートし、また設計リソースおよびモデリング・リソースにリンクするためのトレーサビリティーが用意されています。 さらに、これらの製品は一緒に使用することができます。 例えば、一方の製品における要求および関連リソースは、他の製品のそれにリンクできます。 Rational DOORS からエクスポートされたモジュールとオブジェクトを、Rational DOORS Next Generation にインポートすることができます。

IBM Rational DOORSIBM Rational DOORS Next Generation を比較したビデオを見るには、Introduction to IBM Rational DOORS NG for v9.x Users にアクセスしてください。

機能と強み

Rational DOORS は、複雑で、コンプライアンス要求が高い、システム・エンジニアリング・プログラムのチームを対象としています。 構造化要求仕様モジュール、往復データ・インポートおよびエクスポート、電子署名、ベースライン、および複数レベルのトレーサビリティーを持つカスタマイズ可能な要求ビューなどの、完成度が高い機能を備えています。 オフライン作業や印刷用に、ビューを文書フォーマットまたはスプレッドシートにエクスポートできます。 Rational DOORS はさらに、変更管理ツールのプロセスによって主導される、要求変更管理をサポートします。 この製品は、何万ものオブジェクトがあるか、または何百もの同時ユーザーがいる大規模な開発プロジェクトに合わせて拡張できます。

Rational DOORS には、ユーザーによるプログラミングが可能で拡張可能な、DOORS eXtension Language (DXL) と呼ばれる API が用意されています。 DXL によって、以下のアクティビティーをカスタマイズできます。
  • 管理の自動化
  • マルチレベル・トレーサビリティー・ビューの作成
  • メトリックの計算
  • ビジネス・ロジックの実装
  • ユーザー・インターフェースの拡張
  • 他のツールとの統合

Rational DOORS クライアントおよび組み込みデータベースの RM 機能に加え、オプションの Rational DOORS Web Access コンポーネントは、Web ブラウザーでのレビューおよび一般編集タスクをサポートします。 Rational DOORS Web Access は、Rational DOORS クライアントのすべての機能を必要とするわけではない分散チームにとって理想的です。

Rational DOORS Next Generation は、Jazz Team Server の機能を利用して、ダッシュボード、レビュー、およびコメントによるチーム・コラボレーションをサポートします。 ユーザー、プロジェクト、データ型、成果物タイプ、属性、およびタグには、共通管理があります。 これらの共通サービスおよびタイプのシステムは、プロジェクト・チームが要求を一貫性のある仕方で定義および管理するために役立ちます。

Rational solution for CLM のライフサイクル・プロジェクトでは、プロジェクト・エリア、チーム・メンバー、およびプロセスが、要求管理 (RM)、変更管理と構成管理 (CCM)、品質管理 (QM)、および設計管理といった関連アプリケーション全体で管理されています。 商用データベースが使用されているため、システム管理者およびプロジェクト管理者は、フレキシブルで標準化された運用プロシージャーに従うことができます。

Rational DOORS Next Generation の Web クライアントには、リッチ・テキスト文書およびビジュアル表現 (ビジネス・プロセス・ダイアグラム、ユースケース・ダイアグラム、ストーリーボード、ユーザー・インターフェース・スケッチ、および画面フロー) で要求を定義するためのツールが用意されています。 要求成果物は、ビュー、コレクション、およびモジュールに編成し、再利用できます。 Web クライアントは、関連する要求成果物へのトレーサビリティー・リンク、ならびに複数のライフサイクル・アプリケーションにわたる開発計画、ワークアイテム、テスト計画、テスト・ケース、設計、およびモデルへのトレーサビリティー・リンクをサポートしています。

文書の生成において、Rational DOORS は、IBM Rational Reporting for Document GenerationIBM Rational Publishing Engine の機能をサポートしています。 また Rational DOORS Next Generation は、これらの機能をサポートし、カスタマイズ可能なダッシュボード・ベースのグラフィック・レポートを作成するための IBM Rational Reporting for Development Intelligence の機能を備えています。

両方のツールにおける、クライアント/サーバー・アーキテクチャーの全体的な比較については、次の図を参照してください。

この図では、Rational DOORS と Rational DOORS Next Generation のクライアント/サーバー・アーキテクチャーの概略的な比較を示しています。

Rational DOORS について詳しくは、Rational DOORS の製品資料を参照してください。さらに、Jazz.net の記事 「Which IBM Rational requirements management tool is best for your teams?」も参照してください。

Rational DOORS Next Generation を Jazz.net プロジェクトとして開発する場合の情報については、Web サイト: https://jazz.net/products/rational-doors および https://jazz.net/blog/index.php/2011/10/07/new-project-doors-next-generation にアクセスしてください。


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