他のコンポーネントと通信するための DOORS Web Access の構成

Rational® DOORS® Web Access をインストールしたら、 相互に通信を行うように、また OSLC サービスを提供するように、コンポーネントを構成する必要があります。

Rational DOORS データベース・サーバー・パラメーターの設定

パラメーターをコマンド行に追加することで、Rational DOORS Web Access ブローカーおよび Rational DOORS Web Access サーバーと通信するように Rational DOORS データベース・サーバーを構成する必要があります。

Rational DOORS Web Access Broker と通信するには、コマンド行に Data Change Notification (DCN) パラメーターを追加します。 DCN は、Rational DOORS データに加えられた変更に関する情報を含んでいるメッセージです。

Rational DOORS Web Access Server と通信するには、–dwaProtocol、–dwaHost、および –dwaPort の各パラメーターを追加します。

  1. dbadmin コマンドの場所を見つけます。
    • Windows システムでは、dbadmin は、Rational DOORS クライアント・システム上の <DOORS_INSTALL_PATH>¥<9.x>¥bin ディレクトリーにあります。
    • Linux システムでは、dbadmin は、$DOORSHOME/bin ディレクトリーにあります。
  2. コマンド行で、次の形式の dbadmin コマンドを実行します。
    dbadmin -data port@DOORSserver -P server_password -dcnEnable -dcnBrokerUri 
    “tcp://broker:61616” -dcnChannelName “dcn” –dwaProtocol http or https -dwaHost DWAserver –dwaPort port
    表 1. dbadmin パラメーター
    スイッチ ヘッダー
    -data port@DOORSserver Rational DOORS Database Server を指定します。 port はこの Database Server が使用しているポートの番号、DOORSserver はこの Database Server がインストールされているシステムの名前です。
    -P server_password Rational DOORS Database Server のパスワード (パスワードが設定されている場合)。
    -dcnEnable Data Change Notification サービスを使用可能にします。
    -dcnBrokerUri "tcp://broker:61616" ブローカーを指定します。ここで、broker はブローカーをホストしているシステムで、61616 はブローカーが使用するデフォルトのポート番号です。
    -dcnChannelName "dcn" Data Change Notification サービス・チャネルをセットアップします。 チャネル名は常に "dcn" です。
    -dwaProtocol http または https Rational DOORS Web Access サーバーが使用しているプロトコルを指定します。 http または https を入力します。 両方を指定しないでください。
    -dwaHost DWAserver Rational DOORS Web Access Server を指定します。 DWAserver は Rational DOORS Web Access Server が稼働しているシステムの名前です。
    –dwaPort port Rational DOORS Web Access サーバーが実行されているポートの番号を指定します。 通信がセキュアな場合は、デフォルトのポートは 8443 です。 通信がセキュアでない場合は、デフォルトのポートは 8080 です。
  3. -dwaProtocol、-dwaHost、および –dwaPort に使用した値を書き留めます。 これらの値は、Rational DOORS Web Access 構成ファイルを変更する場合に使用します。
  4. 新規設定を有効にするため、Rational DOORS Database Server を再始動します。

データベースの Uniform Resource Name の識別

Rational DOORS Web Access を始動する際には、データベースの Uniform Resource Name (URN) を使用します。 Rational DOORS Web Access Server が Broker、License Server、および Rational DOORS Database Server と通信するように構成するには、この名前が必要です。
  1. Rational DOORS Database Server がまだ実行されていない場合は、始動します。
  2. Rational DOORS Database Server がまだ実行されていない場合は、始動します。
  3. Rational DOORS データベース・エクスプローラーまたはモジュール・ウィンドウで、「ツール」>「DXL の編集」とクリックします。
  4. DXL スクリプト「print getDatabaseIdentifier()」を DXL 入力ペインに入力します。
  5. 「実行」をクリックしてプログラムを実行します。 38f5c98719f27b6d のように、16 桁の 16 進数が表示されます。 この数値はデータベース URN の一部です。 この例では、データベース URN は、urn:rational:ers-38f5c98719f27b6d です。

Rational DOORS Web Access Server のセットアップ

DOORS Web Access をインストールした後に、ブローカー、ライセンス・サーバー、Rational DOORS データベース・サーバーと通信するように DOORS Web Access サーバーをセットアップする必要があります。

Rational DOORS Web Access サーバーは、festival.xml ファイルを使用して構成します。このファイルは、Rational DOORS Web Access の中核構成ファイルです。 festival.xml ファイルは server¥festival¥config ディレクトリーにあります。

ブローカーおよびライセンス・サーバーと通信するように Rational DOORS Web Access サーバーをセットアップするために festival.xml ファイル内の項目を変更する必要があります。 また、『データベースの Uniform Resource Name の識別』で指定した、Rational DOORS データベース・サーバーの Uniform Resource Name (URN) も追加する必要があります。

  1. festival.xml ファイルには、Broker の場所を記述する 3 つの f:broker 項目があります。 これらの項目を編集して、 デフォルトのポート (61616) を使用してブローカーをインストールしたシステムの URL を指定します。 Broker が Rational DOORS Web Access Server と同じシステムにある場合は、これらの項目を編集する必要はありません。
    <!-- Brokers we know about -->
    <f:endpoints>
       <f:broker 
          .
          url="tcp://127.0.0.1:61616?wireFormat.tcpNoDelayEnabled=true&amp;wireFormat.maxInactivityDuration=0" 
          .
          .
             
       <f:broker 
          .
          url="tcp://127.0.0.1:61616?wireFormat.tcpNoDelayEnabled=true&amp;wireFormat.maxInactivityDuration=0" 
          .
          .
             
       <f:broker 
          .
          url="tcp://127.0.0.1:61616?wireFormat.tcpNoDelayEnabled=true&amp;wireFormat.maxInactivityDuration=0" 
          .
          .
             
    </f:endpoints>
  2. f:repository-mapping 項目は、リポジトリーの URN を定義します。
    • name 属性は、Rational DOORS Web Access のログオン・ページで表示される名前です。 この属性は変更可能です。 デフォルトは「DOORS ERS Repository」です。
    • repositoryUrn 属性は、『データベースの Uniform Resource Name の識別』で指定した Rational DOORS データベース・サーバーの Uniform Resource Name (URN) と 一致している必要があります。この属性は、変更する必要があります。
      <!-- Mapping from Repository IDs to the broker we use to reach the repository -->
         <f:mappings>
            <f:repository-mapping 
               .
               .
               name="DOORS ERS Repository"
               repositoryUrn="urn:rational:ers-46dd5d7806b96973:" />
         </f:mappings>
  3. ファイルの f:properties セクションを変更する必要があります。 ライセンス・サーバーの場所を指定します。 次の行の値を更新します。
    <f:properties>
      <f:property name="licence.server.location" value="19353@localhost"/>
  4. oauth.domain および published.url.prefix の 2 つの URL 値を、 『Rational DOORS データベース・サーバーの構成』の dbadmin コマンドで 入力した値に変更します。http://MYHOSTNAME.8080/ を、-dwaProtocol、-dwaHost、および –dwaPort で入力した値に変更します。例えば、-dwaProtocol http、-dwaHost dwa_server、および –dwaPort 8080 と入力した場合は、行を以下のように変更します。
    <f:property name="published.url.prefix" value="http://dwa_server:8080/doors/redirector/"/>
                          
     <f:property name="oauth.domain" value="http://dwa_server:8080/dwa" />
  5. 以下のように、ForceHttpsForAuthenticationForOAuth を true に設定します。
    <f:property name="ForceHttpsForAuthenticationForOAuth" value="true" />
  6. 次のように、display.redirector.urls を true に設定します。
    <f:property name="display.redirector.urls" value="true" />
次のようにして、the doorsRedirector.properties ファイルを変更します。
  1. server¥festival¥config に移動し、the doorsRedirector.properties を開きます。
  2. ファイル内の MY_DWA_HOSTNAME を、DOORS Web Access サーバーの 完全修飾ホスト名で置換します。
  3. ファイル内の MY_DOORS_DATABASE_HOSTNAME を、DOORS データベース・サーバーの 完全修飾ホスト名で置換します。
  4. ファイルを保存して閉じます。

SSL を使用する Rational DOORS Web Access の構成

Rational DOORS Web Access サーバーは、SSL を使用するように構成できます。 Rational DOORS Web Access で SSL を使用できるようにするには、festival.xml ファイルおよび server.xml ファイルを構成します。 server.xml ファイルは Tomcat ファイルです。

開始する前に、Tomcat の資料にある手順に従って、SSL をセットアップします。 server.xml ファイルで、アルゴリズムに対応する ibmX509 の項目を含め、鍵ストアの項目がセットアップされていることを確認します。

Tomcat が SSL を使用するように構成されている場合は、festival.xml ファイル内の項目を正しく設定する必要があります。そうしないと、Rational DOORS Web Access は実行されません。 また、server.xml ファイルに行を追加することも必要です。
  1. Rational DOORS Web Access サーバーのインストール・ディレクトリー内にある [DWA_path]/server/festival/config/festival.xml ファイルを開きます。
  2. ファイルの <f:properties> セクションに移動します。
  3. ForceHttpsForAuthenticationForOAuth を true に設定します。
  4. 正しい Rational DOORS Web Access HTTPS URL を反映するように、published.url.prefix 値および oauth.domain 値を更新します。
  5. ファイルを保存して閉じます。
  6. [DWA_path]/server/festival/config/doorsRedirector.properties ファイルを開きます。
  7. 正しい Rational DOORS Web Access HTTPS URL を反映するように、dwa.url.prefix 値を更新します。
  8. ファイルを保存して閉じます。 DOORS リダイレクター・サービスについて 詳しくは、Rational DOORS リダイレクター・サービスを参照してください。
  9. Rational DOORS Web Access サーバーのインストール・ディレクトリー内にある server/conf/server.xml ファイルを開きます。
  10. ファイルの <!-- Define a SSL HTTP/1.1 Connector on port 8443 セクションに移動します。
  11. 対応する行に項目として SSLEnabled="true" を追加します。
    <!-- Delete this line from the file
    <Connector port="8443" maxHttpHeaderSize="8192"
    maxThreads="150" inSpareThreads="25"
    MaxSpareThreads="75" enableLookups="false"
    disableUploadTimeout="true" acceptCount="100"
    scheme="https" secure="true" clientAuth="false" sslProtocol="TLS"
    keystoreFile="ABSOLUTE_PATH_TO_YOUR_KEYSTORE_FILE"
    keystorePass="YOUR_KEYSTORE_PASSWORD" algorithm="IbmX509"
    SSLEnabled="true"
    />
    --> Delete this line from the file
  12. ファイルを保存して閉じます。
例に太字で示された変更を実装することにより、以下を行います。
  • HTTPS コネクターを使用可能にします。 デフォルトでは、HTTPS コネクター・エレメントはコメント化されています。 エレメントをアクティブにするには、直前と直後の行を削除します。
  • ポート 8443 で HTTPS を使用するようにサーバーを構成します。 Tomcat サーバー および Rational DOORS Web Access のデフォルト HTTPS ポートは 8443 です。 別の HTTPS ポートを使用するには、server.xml ファイルと、HTTPS ポートとして 8443 を参照している すべての Rational DOORS Web Access 構成ファイルで、8443 をカスタム・ポートで置き換えてください。
  • 鍵ストアの場所およびパスワードを指定して、セキュリティー証明書を使用するように HTTPS コネクターを構成します。
  • Rational DOORS Web Access が必要とするアルゴリズムを使用するように HTTPS コネクターを構成します。
  • SSL を有効にするように Tomcat サーバーを構成します。

OAuth タイムアウト値を増やす

Jazz アプリケーションに対応するように OAuth タイムアウト許容量を増やします (24 時間)。

  1. [DWA_path]/server/conf/web.xml を開きます。
  2. session-timeout を検索します。値を 1440 (分) に変更します。ファイルを保存します。
  3. [DWA_path]/server/festival/config/festival.xml を開きます。
  4. OauthAccessTokenTimeout を検索します。値を 1440 (分) に変更します。ファイルを保存します。

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