統合のワークフロー

Rational® Engineering Lifecycle Manager は Rational Team Concert™ と統合されます。統合によって、開発中の成果物 (製品、ストリーム、およびコンポーネント・ベースライン) の関連性を考慮しながら各チームが作業することが可能になります。

Rational Engineering Lifecycle Manager 製品と Rational Team Concert のストリームおよびコンポーネント・ベースラインを関連付けることができます。Rational Team Concert のストリームは、コンポーネント・ベースラインのフラット・リストとして編成されており、実際のプロジェクトの基本的なコンポーネント階層を表すことができません。Rational Engineering Lifecycle Manager が、階層構造を表示して管理する手段を提供します。

初期セットアップでは、最初のステップ、すなわち Rational Team Concert のストリームおよびコンポーネント・ベースラインを Rational Engineering Lifecycle Manager の製品と接続する方法を説明します。すべてのワークフローにおいて、少なくとも 1 人のチーム・メンバーが自分のチームのストリームを管理する必要があります。このチーム・メンバーは、開発リーダーまたはチーム・マネージャーになる可能性があります。ストリーム管理者は、以下のシナリオのうちのどれをチームが必要とするかを判断し、ワークフローに従ってそれを使用するステップを理解します。

ストリームおよびコンポーネント・ベースラインは、索引に格納されません。Rational Engineering Lifecycle Manager と Rational Team Concert は、索引を使用せずに、コンポーネント・ベースラインを相互に直接交換します。交換を行うためには、管理者が当該サーバー間にフレンド関係を確立する必要があります。Rational Engineering Lifecycle Manager OSLC プレビューを使用可能にするためのサーバー間通信の確立を参照してください。管理者は、接続する先のすべての Rational Team Concert サーバーを手動で設定できます。サーバーの設定は、「アプリケーション管理」画面 > 「設定」ページ > 「統合」 > 「Rational Team Concert」で行います。

初期セットアップ

ツール間でコンポーネント・ベースラインを交換するには、製品開発を完了するためにチームが必要とするストリームおよびコンポーネント・ベースラインをセットアップする必要があります。チームはコンポーネント・ベースラインの一部として多くのプロジェクトを含むことがありますが、プロジェクトは統合の一部ではありません。このため、セットアップにプロジェクトは含まれません。

  1. Rational Team Concert で、ストリームをセットアップし、それにコンポーネント・ベースラインを追加します。

    チームのプロジェクトにとって必要ならコンポーネントをいくつでもストリームに追加できます。プロジェクトが反復しながら進行するのに伴い、より多くのコンポーネント・ベースラインを追加したり削除したりすることができます。言い換えれば、作成するストリームは最終的なものである場合も、そうでない場合もありますが、それは問題ありません。統合は非常に柔軟なので、開発中の任意の時点で修正することが可能です。

    ストリームの作成を参照してください。ストリームについて詳しくは、ストリームとコンポーネントを参照してください。

  2. 必要なコンポーネント・ベースラインのみを Rational Team Concert ワークスペースにロードする場合は、ロード規則を参照してください。
  3. Rational Engineering Lifecycle Manager の製品ツリーの最上位は、製品構成でなければなりません。ストリームとコンポーネントのベースラインをサポートおよび編成するための子製品を作成することができます。
  4. Rational Engineering Lifecycle Manager で、製品を Rational Team Concert のストリームに接続します。

    その後、ストリーム管理者はコンポーネント・ベースラインをツール間で送受信することができます。

    1 つのストリームを接続できる対象は 1 つの製品のみです。

    製品、ストリーム、およびコンポーネント・ベースラインの接続を参照してください。

  5. Rational Engineering Lifecycle Manager で、コンポーネント・ベースラインを Rational Team Concert から受信します。

    コンポーネント・ベースラインの受信と送信は、両方とも Rational Engineering Lifecycle Manager から開始されます。コンポーネント・ベースラインは必要に応じて何回でも受信および送信できます。例えば、チームでは開発の途中で新規コンポーネントが必要になったとします。そのような場合には、それをストリームに追加し、Rational Engineering Lifecycle Manager ですぐに、あるいは時間のあるときにいつでもそれを受信します。

    コンポーネント・ベースラインの送受信を参照してください。

  6. Rational Team Concert から受信したコンポーネント・ベースラインを再構築します。

    製品を使用して、ご使用のプロジェクトで意味をなすように、製品ツリー内でコンポーネント・ベースラインを編成します。コンポーネント・ベースラインを編成するために、それらを移動してネストさせたり、そのコンポーネント・ベースラインに影響する成果物へのリンクや URL を追加したり、カスタム・プロパティーを追加したりすることができます。 また、再使用するコンポーネント・ベースラインを収集するための子製品を作成することで、コンポーネント・ベースラインを再使用することもできます。

  7. コンポーネント・ベースラインを Rational Team Concert に送信します。

    このアクションにより、 Rational Team Concert のストリーム内にあるコンポーネント・ベースラインのリストが、ステップ 5 で加えた変更で更新されます。製品の移動は行ったが、コンポーネント・ベースラインに接続されている製品の削除や追加は行っていない場合、コンポーネントを Rational Team Concert に送信する必要はありません。

統合の日常的な使用

以下のワークフローは、Rational Team Concert のストリームから更新を取得し、コンポーネント・ベースラインを再使用し、製品のブランチを行い、それを共有する方法を説明しています。 各ワークフローは、ユーザーが初期セットアップを完了していることを前提としています。(チームがステップ 2 でロード規則を使用しない場合もあります。)

ロード規則

ロード規則は、Rational Team Concert ワークスペースにロードする製品階層のサブセットを定義します。 Rational Engineering Lifecycle Manager では、ロード規則ファイルをエクスポートできます。Rational Team Concert では、コンポーネント・ベースラインをリポジトリー・ワークスペースに追加した後、ロード規則を使用して、作業の対象とするコンポーネント・ベースラインのみをロードできます。

コンポーネント・ベースライン用ロード規則の生成を参照してください。

ロード規則について詳しくは、リポジトリー・ワークスペースのロードまたはアンロードを参照してください。

ソース・コードの開発

開発者は、Rational Team Concert ワークスペースで作業します。チーム・メンバーがコンポーネントをストリームに追加したりストリームから削除したりすることが必要になった場合には、一般的にストリーム管理者、開発リーダー、またはチーム・マネージャーにその実行を依頼します。この要求を実現するのは、ストリーム管理者です。開発者はストリームに加えられた変更を受諾し、チーム・メンバーはそれぞれの作業を続行しますが、そのワークフローは以下のとおりです。

  1. Rational Team Concert で、ワークスペース を作成します。これは、ソース・コードに関する作業を行う開発環境です。

    ストリームからの新規リポジトリー・ワークスペースの作成を参照してください。

  2. ソース・コードを変更し、ファイルをチェックインし、変更セットを提出します。

    未解決の変更のチェックインおよび変更セットの提出を参照してください。

  3. チームがコンポーネント・ベースラインへの変更を要求した場合、変更内容は「保留中の変更」ビューに表示されます。

    リポジトリー・ワークスペースのロードまたはアンロードを参照してください。

  4. ストリームに必要以上に多くのコンポーネント・ベースラインが含まれている場合は、Rational Engineering Lifecycle Manager のロード規則ファイルを使用して、必要なコンポーネント・ベースラインのみを Rational Team Concert ワークスペースにロードしてください。

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