Apache Tomcat で実行される Rational Engineering Lifecycle Manager のアップグレード

Rational® Engineering Lifecycle Manager をアップグレードするには、新しい製品バージョンをインストールして、構成ファイルを更新し、既存のデータベース・リポジトリー内の表を追加または更新し、 既存のデータをバージョン 5.0.1 にマイグレーションします。

始める前に

手順

  1. Rational Engineering Lifecycle Manager をインストールします。
    この手順では、以下がインストールされます。
    • Rational Engineering Lifecycle Manager 5.0.1
    • Jazz™ Team Server 5.0.1
    • 「構成管理」アプリケーション 5.0.1
    重要:
    • 元のインストール済み環境とは異なるパッケージ・グループとディレクトリーを選択してください。
    • 前のインストール済み環境と同じコンテキスト・ルートを選択してください。

      Rational Engineering Lifecycle Manager バージョン 5.0 またはそれより古いバージョンからアップグレードする場合、既存の Jazz Reporting Serviceまたは SPARQL Gateway のコンテキスト・ルートは /SPARQL_Gateway、アプリケーション・ファイル名は SPARQL_Gateway.war です。 Rational Engineering Lifecycle Manager 5.0.1 をインストールするときに、 カスタム・コンテキスト・ルート・オプションを選択し、「アプリケーション・コンテキスト・ルート値」フィールドに SPARQL_Gateway を入力します。

  2. 古い Tomcat サーバーを停止します。
  3. データベースをマイグレーションまたはバックアップします。
    オプション 説明
    Derby アップグレードでインストールされた Derby データベースを削除して、元のインストール済み環境の Derby ファイルに置き換えます。
    rm -rf $newRELMHome/server/conf/jts/derby/repositoryDB
    rm -rf $newRELMHome/server/conf/jts/indices
    rm -rf $newRELMHome/server/conf/relm/derby/repositoryDB
    rm -rf $newRELMHome/server/conf/vvc/derby/repositoryDB
    cp -R $oldRELMHome/server/conf/jts/derby/repositoryDB $newRELMHome/server/conf/jts/derby
    cp -R $oldRELMHome/server/conf/jts/indices $newRELMHome/server/conf/jts
    cp -R $oldRELMHome/server/conf/relm/derby/repositoryDB $newRELMHome/server/conf/relm/derby
    cp -R $oldRELMHome/server/conf/relm/indices $newRELMHome/server/conf/relm
    cp -R $oldRELMHome/server/conf/vvc/derby/repositoryDB $newRELMHome/server/conf/vvc/derby
    cp -R $oldRELMHome/server/conf/vvc/indices $newRELMHome/server/conf/vvc
    DB2 または Oracle 詳細な説明については、データベース・ベンダーにより提供される資料を参照してください。
    以下は、DB2® のデータベース・バックアップ・プロセスの例で、ガイドラインとして使用できます。
    1. 古い Jazz Team Server が停止されたことを確認します。
    2. DB2 で、Jazz Team Server アプリケーションの前のインストール済み環境によって使用されているデータベースを検索します。
    3. Jazz Team Server アプリケーションで使用されている各データベースをバックアップします。
    4. 変更を保存します。
    データベースのバックアップと復元についての詳細は、Rational solution for Collaborative Lifecycle Management の資料をお読みください。
    SQL Server

    以下は、SQL Server のデータベース・バックアップ・プロセスの例で、ガイドラインとして使用できます。

    • 正しいユーザー名とパスワードを持っていることを確認します。
    • アップグレード・プロセスを始める前に、データベースをバックアップしてあることを確認します。
    • Java Database Connectivity (JDBC) ドライバーがインストール済みであり、sqljdbc4.jar を使用していることを確認します。バージョン 5.0.1 では、 JRE バージョン 5.0 はサポートされなくなりました。JRE バージョン 6.0 および 7.0 のみがサポートされています。
    • SQL サービスが開始されていることを確認します。
    詳細な説明については、データベース・ベンダーにより提供される資料を参照してください。
    Oracle Oracle JDBC ドライバー ojdbc.jar が、 $newRELMHome/JazzTeamServer/server/oracle ディレクトリー内で使用可能であることを確認してください。
  4. 構成管理アプリケーションをアップグレードします。
    vvc_upgrade スクリプトを実行して、構成とデータベース・ファイルをアップグレードし、テキスト索引を再作成します。以下はパラメーターの例です。
    cd $newRELMHome/server/
    upgrade/vvc/vvc_upgrade.sh -oldApplicationHome oldRELMHome/server/conf
    • 分散 (複数サーバー) インストール・トポロジーをアップグレードする場合は、 vvc_upgrade スクリプトを使用する際に以下のパラメーターを併用してください。
      -oldApplicationHome oldRELMHome/server/conf -ignoreJTSVersionCheck
    ヒント: 構成管理アプリケーションは、Rhapsody® Design Manager と一緒にインストールすることもできます。Rational Engineering Lifecycle Manager のインストールには、「構成管理」アプリケーションをインストールするためのオプションがあります。 このオプションは、「構成管理」アプリケーションを Rhapsody Design Manager とは別のサーバーにインストールする場合に役立ちます。Rational Engineering Lifecycle Manager と統合する構成管理アプリケーションは 1 つのみにしてください。コンポーネントを複数のサーバーにインストールすることを選択する場合は、インストールおよびアップグレードの対象として正しいコンポーネントが選択されていることを確認してください。
  5. Rational Engineering Lifecycle Manager をアップグレードします。
    relm_upgrade.sh コマンドを実行して、構成ファイルとデータベース・ファイルをアップグレードし、テキスト索引を再作成します。
    $newRELMHome/server/upgrade/relm/relm_upgrade.sh -oldApplicationHome oldRELMHome/server/conf
  6. Lifecycle Query Engine と、既存の Jazz Reporting Service、または SPARQL ゲートウェイの構成情報を、新しい製品バージョンに移植します。
    古いインストール場所にある SPARQL_Gateway ディレクトリーのコンテンツを新規の SPARQL_Gateway ディレクトリーにコピーします。
    cp -R $oldRELMHome/server/conf/SPARQL_Gateway/* $newRELMHome/server/conf/SPARQL_Gateway
    バージョン 5.0 から 5.0.1 にアップグレードする場合は、手順 7 に進みます。
    バージョン 4.x から 5.0.1 にアップグレードする場合は、テキスト・エディターを使用して次のプロパティーを $newRELMHome/server/conf/SPARQL_Gateway/SPARQL_Gateway.properties に追加します。
    • support.query.editing=false
    • support.db.derby=false
    • support.dwse=false
    • query.results.limit=3000
    • query.results.cache.timeout=300
    • user.account.cache.timeout=480
    SPARQL_Gateway から app.properties を削除します
    rm $newRELMHome/server/conf/SPARQL_Gateway/app.properties
    SPARQL_Gateway.propertiesapp.properties という名前に変更します。
    mv $newRELMHome/server/conf/SPARQL_Gateway/SPARQL_Gateway.properties $newRELMHome/server/conf/SPARQL_Gateway/app.properties
    SPARQL_Gateway_runtime.propertiesapp_runtime.properties という名前に変更します。 (デフォルトでは、SPARQL_Gateway_runtime.properties は存在しませんが、 接続タイムアウト設定の構成が必要な場合は当該ファイルを作成できます。)
    mv $newRELMHome/server/conf/SPARQL_Gateway/SPARQL_Gateway_runtime.properties $newRELMHome/server/conf/SPARQL_Gateway/app_runtime.properties
  7. Apache Tomcat サーバーを始動します。
  8. バージョン 4.x からアップグレードする場合は、 Lifecycle Query Engine をアップグレードします。

    Lifecycle Query Engine 管理ページ (https://relm_host_name:port/lqe/web/admin) を開きます。Lifecycle Query Engineのアップグレードが進行中であること、および、そのアプリケーションが使用不可であることを伝えるメッセージが表示されます。「アップグレードの開始」をクリックします。アップグレードのプロセスが完了すると、データ・ソースが使用可能になります。

  9. 構成管理アプリケーションをアップグレードします。
    1. credentials.txt ファイルが存在していて、adminUserId、adminPassword、repositoryURL、smartCard、certificateFile を含んでいることを確認します。

      ファイルが存在しない場合は、それを作成します。資格情報ファイルの例は以下のようになります。

      adminUserId=yourAdminUserId
      adminPassword=yourAdminPassword 
      repositoryURL=https://yourserver.com:9443/vvc 
      smartCard=<none>
      certificateFile=<none>
    2. Configuration_Application_install_dir/server ディレクトリーから repotools-vvc コマンドを実行します。
      • Linux./repotools-vvc.sh -vvc_online_migrationCommand credentialsFile=credentials.txt fromVersion=<previous_version> logPort=52000 logLevel=DEBUG
      • Windowsrepotools-vvc.bat -vvc_online_migrationCommand credentialsFile=credentials.txt fromVersion=<previous_version> logPort=52000 logLevel=DEBUG
    3. Jazz Team Server を再始動します。
    構成管理アプリケーションの repotools コマンドは、実行中の構成管理アプリケーションに要求を送信し、応答を待機します。repotools-vvc コマンドが許可エラーにより即時停止した場合は、サーバーが実行中であることと、資格情報ファイル内のユーザー ID とパスワードが正しいことを確認してください。
  10. Tomcat サーバーを再始動します。
  11. Rational Engineering Lifecycle Manager サーバーを再始動して、マイグレーション済みのデータを、新しいアプリケーション・バージョンで必要なフォーマットに自動的にアップグレードします。この処理は、オンライン・アップグレードと呼ばれます。アップグレード状況のページを表示する場合にはログオンします。

タスクの結果

オンライン・アップグレードが成功すると、Web ブラウザーが最新表示され、Rational Engineering Lifecycle Manager のウェルカム・ページが開きます。アップグレードのステップが失敗した場合は、relm.log ファイルを調べて、失敗の原因を判別してください。Rational Engineering Lifecycle Manager で定義された製品が多数ある場合、オンライン・アップグレードが完了するのに長時間 (最大で数時間) を要します。

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