バージョンは、チームがある特定時点の製品を取り込めるようにします。製品がマイルストーンに到達すると、チームは製品のバージョンをチェックインするか、ベースラインを作成します。初期のバージョンは、チームが目標を達成したことを記す方法であるかもしれません。しかし、製品開発を継続していくうちに、再現性のために構成または製品を前のバージョンに置換する必要がチームに生じる場合があります。例えば、お客様の問題を解決するために、製品環境の再現がチームにとって必要になる場合があります。
あるいは、構成または製品を、改善された構成または製品に置換する必要がチームに生じた場合には、一方の製品のバージョンをチェックインしてから、古い製品を新しいバージョンに置換することになります。
製品のバージョン
バージョンには、古いバージョンや新しいバージョンへの関係があります。「SuperCar」という製品について検討します。チームが製品を作成した時、この製品にはバージョン番号 1 が割り当てられ、「SuperCar-1」と表示されました。後に、「SuperCar-1」に変更が加えられて 1 つのバージョンが作成され、「SuperCar-2」と表示されました。「SuperCar-1」は、「SuperCar-2」の先行バージョンです。「SuperCar-2」は、「SuperCar-1」の後継バージョンです。
製品ツリーは、 「製品の参照」ページの製品のすべてのバージョンを表示するわけではありません。 製品のバージョンを表示するには、右クリックして、 「監査履歴の表示」を選択します。
製品をチェックインすると、製品ツリーはバージョンが変更されますが、ツリー内の関連成果物はバージョンが変更されません。
したがって、製品をチェックインすることによって、成果物のバージョンではなく、各関連成果物へのリンクをキャプチャーします。製品をチェックインした後で関連成果物がそのネイティブ・ツールで変更された場合、次にその成果物にアクセスするときには、その製品のバージョン内で最新の成果物が表示されます。
製品構成のベースライン
製品構成はチェックインされません。代わりに、特定時点での変更不可バージョンである、構成のベースラインを作成できます。例えば、チームは、週次ビルドのマイルストーン、月次マイルストーン、または特定の顧客のマイルストーンを取り込みたい場合があります。構成ベースラインは、チームにとって大きな利点となります。ベースラインにより、チームは、テストを行ったり、問題を修正するためのパッチを作成したりするための階層環境を複製することができます。構成はチェックインされないので、ベースラインを使用すると、チームはマイルストーンに到達した後すぐに作業に戻ることができます。インポートされたファイルは、デフォルトでベースラインとして作成されます。新しく作成されたベースラインは、このベースラインを右クリックし、変更可能なコピーの作成を選択することによって、すぐに使用を開始できます。
「製品の参照」ページの製品ツリーには、構成のすべてのベースラインが表示されるわけではありません。構成のベースラインを表示するには、「クイック検索」に名前を入力して、「検索」アイコンをクリックします。
構成のベースラインの作成時には、構成内の関連成果物は製品に含まれないため、バージョン管理されません。製品は、ユーザーが必要なだけ何度でも (1 日に数回でも) チェックインすることができます。通常、構成のベースラインは、それほど頻繁には作成されません。そのため、ワークフローによっては、構成内の関連成果物が、サポートしている製品と非同期状態になる可能性があります (ならない場合もあります)。
ブランチにより、製品の別のバリアントを作成する方法がチームに提供されます。 製品の進展に伴い、チームは、気が付くと主流製品とは少し異なる何かを必要とする顧客用に製品を作成していることがあります。 また、世界中で使用される製品を作成するチームが、他の国のために (例えば、電圧の要件の理由で製品の複数のバリエーションを作成する必要があることに気付くことがあります。 ブランチを利用して、チームは製品をカスタマイズできます。
さらに、チームは、製品が安全性の問題でリコールされた場合に、ブランチを作成する場合があります。 チームは、ブランチを作成して安全性の問題を修正してから、問題のブランチを新しいブランチで置換します。
ディメンションと値は、ブランチ選択の重要な部分となる可能性があります。ディメンション値の優先順位を参照してください。