ライフサイクル照会エンジンの TRS プロバイダーとしてのアプリケーションの登録

Rational® Engineering Lifecycle Manager を使用している場合は、製品を TRS プロバイダーとしてセットアップし、ライフサイクル照会エンジンにそれらのデータへのアクセスを提供するために、構成ステップが必要です。

すべてのアプリケーションをインストールして構成した後、リモート・サーバー上のアプリケーション間でフレンド関係を作成した後で、各アプリケーションを「追跡するリソース・セット」(TRS) プロバイダーとして設定して、ライフサイクル照会エンジン (LQE) が索引を作成するためにそれらのアプリケーションのデータにアクセスできるようにする必要があります。

前提条件:
重要: アプリケーションが LQE 以外の Jazz™ Team Server 上にある場合、 LQE 索引の生成で説明されているように、このタスクで生成されたキーは、後でデータ・ソースをライフサイクル照会エンジンに追加する際に再利用されます。各キーの名前と秘密情報を慎重にメモしてください。

TRS コンシューマー内部ライセンスの割り当て

TRS コンシューマー内部 ライセンスを lqe_user 機能ユーザーおよび jts_user 機能ユーザーに割り当てます。

  1. JTS 管理コンソール (https://host_name:port/jts/admin) を開きます。
  2. 「ユーザー」>「アクティブ・ユーザー」を選択します。
  3. 「lqe_user」リンクをクリックします。「lqe_user」ページで 「クライアント・アクセス・ライセンス」エリアに移動し、「TRS コンシューマー内部」を 選択して「保存」をクリックします。
    メイン LQE ユーザーの TRS コンシューマー内部ライセンスの選択
  4. 「アクティブ・ユーザー」ページに戻ります。「jts_user」リンクを クリックします。「jts_user」ページで「クライアント・アクセス・ライセンス」エリアに 移動し、「TRS コンシューマー内部」を選択します。
  5. 「保存」をクリックします。

CLM アプリケーション用の TRS の構成

これらのアプリケーションが同じ Jazz Team Server に LQE としてデプロイされている場合は、インバウンド・コンシューマーを作成する必要はありません。CCM、QM、および RM の各アプリケーションが別々の Jazz Team Server 上にある場合にのみ、これらのステップを完了します。

  1. CCM 用の LQE インバウンド・コンシューマー鍵を作成します。CCM 管理ページ (https://host_name:port/ccm/admin) を開きます。
  2. 「アプリケーション」ページで、「通信」>「コンシューマー (インバウンド)」を選択し、LQE 用の新規の OAuth コンシューマー鍵を作成します。
    • 名前: LQE
    • 秘密情報: xyz
    • トラステッド: はい
    「登録」をクリックします。
  3. 「許可された鍵」リストに移動し、鉛筆アイコンをクリックして「LQE」項目を 編集します。
  4. 「コンシューマー鍵のプロパティーの編集」ダイアログで 「ユーザーの選択...」リンクをクリックします。
  5. フィルター・フィールドに「lqe」と入力し、一致するユーザーのリストから「lqe_user」を 選択します。「追加して閉じる」をクリックしてから「終了」をクリックします。
  6. QM 用の LQE インバウンド・コンシューマー鍵を作成します。QM 管理ページ (https://host_name:port/qm/admin) を 開いて、ステップ 7 から 10 を再度実行します。
  7. DOORS® Next Generation が RM アプリケーションの場合は、これの LQE インバウンド・コンシューマー鍵を作成します。RM 管理ページ (https://host_name:port/rm/admin) を 開いて、ステップ 7 から 10 を再度実行します。
  8. アプリケーションを TRS プロバイダーとして登録し、それらの索引を生成します。ライフサイクル照会エンジンの管理ページ (https://host_name:port/lqe/web) を開きます。
  9. 「管理」>「データ・ソース」>「データ・ソースの追加」をクリックします。
  10. 「データ・ソースの追加」ダイアログで「https://host_name:port/ccm/oslc/workitem/trs」を選択し、「RTC」というラベルを追加します。残りのデフォルトを受け入れ (索引付けするデータが大量にある場合は、 初期の索引付けのスレッド数を 4 に増やします)、「終了」をクリックします。
  11. QM を TRS プロバイダーとして登録し、その索引を生成します。「データ・ソース」ページで「データ・ソースの追加」をクリックします。
  12. 「データ・ソースの追加」ダイアログで「https://host_name:port/qm/trs」を選択し、「RQM」というラベルを追加します。残りのデフォルトを受け入れて「終了」を クリックします。
  13. RM を TRS プロバイダーとして登録し、その索引を生成します。「データ・ソース」ページで「データ・ソースの追加」をクリックします。
  14. 「データ・ソースの追加」ダイアログで「https://host_name:port/rm/trs」を選択し、「DNG」というラベルを追加します。残りのデフォルトを受け入れて「終了」を クリックします。

これで、 ご使用の Rational Team Concert™、Rational Quality Manager、および Rational DOORS Next Generation アプリケーションが 索引付けされ、Rational Engineering Lifecycle Manager で使用できるようになりました。進行中の索引付けの設定について詳しくは、 ライフサイクル照会エンジン (LQE) でのデータの索引付け を参照してください。

DOORS および DOORS Web Access を TRS プロバイダーとして構成する

Rational DOORS Web Access には、TRS イネーブルメントのための、いくつかのデフォルト・ユーザーおよびパスワードがついています。下の手順で説明されているように、それらのユーザーに関連付けられている構成パラメーターを編集する必要があります。統合では、以下のユーザーが使用されます。
  • LQE 機能ユーザー: このユーザーは、統合 TRS コンシューマー・アプリケーションから Rational DOORS Web Access への LQE 要求を処理します。 このユーザーは Rational DOORS データベースに存在していなければなりません。 このユーザー用のパラメーターを festival.xml ファイルに指定する必要があります。
  • trs.db.user: これは、TRS データベース・データへのアクセス権を持つ Derby データベース・ユーザーです。 データをデータベースから取り出すために、Rational DOORS Web Access によって使用されます。
  • derby.user.admin: これは、Derby データベース管理者です。 このユーザーには現在、Rational DOORS Web Access または Derby データベース用の機能が用意されていません。 このユーザー用のパスワードを Derby プロパティー・ファイルに設定することができます。
  1. [DWA_path]¥server¥festival¥config¥festival.xml を開きます。
    1. 「構成可能なシステム・プロパティー (Configurable system properties)」セクションを検索します。
    2. 以下の表にリストされたプロパティーを追加します。
      フォーマット設定するプロパティー:
      <f:property name="property_listed_in_table" value="appropriate_value_or_default_listed_in_table" />
    表 1. TRS および LQE 用の Festival.xml ファイルのプロパティー
    プロパティー 説明/値
    functional.user.consumer.key LQE 機能ユーザーに関連付けられているコンシューマー鍵。 DOORS Tracked Resource Set (TRS) にアクセスするために、ライフサイクル照会エンジンによって使用されます。 このキーは、Rational DOORS 構成の「ローカル・キー」タブにあります。
    functional.user.consumer.secret LQE 機能ユーザーに関連付けられているコンシューマー・シークレット。 DOORS Tracked Resource Set (TRS) にアクセスするために、ライフサイクル照会エンジンによって使用されます。 このシークレットは、Rational DOORS 構成の「ローカル・キー」タブにあります。
    functional.user.name LQE 機能ユーザーのユーザー名。 このユーザー名は、有効な Rational DOORS ユーザーでなければなりません。 festival.xml ファイルで使用する DOORS ユーザー ID が存在し、ワーキング・セットで公開するプロジェクトと成果物への全アクセス権限があることを確認します。
    functional.user.password LQE 機能ユーザーのパスワード。
    trs.db.user TRS イネーブルメントのユーザー名。 簡略化のため、デフォルト・ユーザー名 trs.db.user を使用してください。 このプロパティーが指定されていない場合、システムはデフォルト値を使用します。
    trs.db.password trs.db.user のパスワード。 このパスワードも Derby プロパティー・ファイルに指定しなければなりません。 デフォルト値は dwaTrsPa11word です。 このプロパティーが指定されていない場合、システムはデフォルト値を使用します。
    trs.page.size 1 ページに入れる TRS リソースの数。 デフォルト値は 250 です。 このプロパティーが指定されていない場合、システムはデフォルト値を使用します。
    trs.enable この値は true に設定してください。
    以下の festival.xml ファイルからの抜粋は、TRS に関連するプロパティーの例を示します。
    <f:property name="functional.user.consumer.key" value="xyz" /> 
    <f:property name="functional.user.consumer.secret" value="xyz" />
    <f:property name="functional.user.name" value="Administrator" /> 
    <f:property name="functional.user.password" value="qwert6" /> 
    <f:property name="trs.enable" value="true" />
  2. オプション: derby.properties ファイルをエディターで開きます。このファイルは、dwa_install/derby ディレクトリーにあります。
  3. オプション: 下の表にあるパラメーターについて、パスワード値を置換します。
    表 2. TRS 用の Derby プロパティー・ファイルのパラメーター
    パラメーター 説明
    derby.user.trs festival.xml ファイルに指定した trs.db.user のパスワード。 デフォルト値は dwaTrsPa11word です。
    derby.user.admin Derby データベース管理者のパスワード。 このユーザーには現在、Rational DOORS Web Access または Derby データベース用の機能が用意されていません。 デフォルト値は dwaTrsPa11word です。
  4. TRS データベースを初期化します。以下のスクリプトを実行します。
    • Windows の場合:
      dwa_install/derby.start.bat
      dwa_install/derby/scripts/init_trs.bat
    • Linux の場合:
      dwa_install/derby.start.sh
      dwa_install/derby/scripts/init_trs.sh
  5. Rational DOORS クライアントに、データベース・マネージャーまたは管理者のタイプのユーザーとしてログオンします。
  6. 「ファイル」 > 「OSLC」 > 「ローカル・キー」を選択します。「ローカル・キー」ウィンドウで、「追加」をクリックします。festival.xml ファイルで指定された値を使用します。
    • 「コンシューマー名」: 任意の名前。「LQE」が推奨されます。
    • 「コンシューマー鍵」: functional.user.consumer.key プロパティーの値セット。
    • 「コンシューマー秘密」: functional.user.consumer.secret プロパティーの値セット。
    「登録」をクリックしてから「OK」をクリックします。
  7. 「ファイル」 > 「OSLC」 > 「ワーキング・セット」を選択します。「プロジェクトの選択」ウィンドウで、LQE に公開するプロジェクト、フォルダー、およびモジュールを選択します。
  8. 「モジュールの選択」ペインで必要なモジュールをすべて選択します。 「適用」をクリックします。

DOORS Web Access をデータ・ソースとして使用するように LQE を構成する

  1. https://hostname:port/lqe/web にアクセスします。
  2. ツールバー・メニューの「管理」を選択します。
  3. 「データ・ソース」ページで「データ・ソースの追加」を選択します。
  4. 「データ・ソースの追加」ダイアログで、「ルート・サービス文書 URL」オプションを選択します。DOORS ルート・サービス URL を入力します。TRS URL を選択します。 ラベルを入力して、「認証詳細の指定」を選択します。
    • ルート・サービス URL: https://doorsserver:port/dwa/public/rootservices
    • https://doorsserver:port/dwa/rm/trs を選択します
    • ラベル: DOORS
    LQE に追加されている DOORS のデータ・ソースの値の画面取り
  5. コンシューマー鍵と秘密情報を入力します。
    注: このコンシューマー鍵と秘密情報は、DOORS Web Access festival.XML ファイル内の値と一致している必要があります。 下の例で、値 xyz は一例です。
    <f:property name="functional.user.consumer.key" value="xyz"/>
    <f:property name="functional.user.consumer.secret" value="xyz"/>
    コンシューマー鍵と秘密情報の画面キャプチャー
  6. 初回索引付けおよび増分索引付けのスレッドの数を 1 に設定し、「終了」をクリックします。索引付けに複数のスレッドを使用すると、エラーが発生することがあります。

Rhapsody Design Manager アプリケーション用の TRS の構成

  1. https://hostname:port/jts/admin に移動します。
    注: Design Manager のインバウンド・コンシューマーは、Design Manager コンソールではなく、Jazz Team Server 管理コンソールに定義されています。
  2. 「サーバー」>「コンシューマー (インバウンド)」を選択し、以下を入力して「登録」をクリックします。
    • 名前: LQE
    • 秘密情報: xyz
    • トラステッド: はい
  3. 「許可された鍵」リストに移動し、鉛筆アイコンをクリックして「LQE」項目を 編集します。
  4. 「コンシューマー鍵のプロパティーの編集」ダイアログで 「ユーザーの選択...」リンクをクリックします。
  5. フィルター・フィールドに「lqe」と入力し、一致するユーザーのリストから「lqe_user」を 選択します。「追加して閉じる」をクリックしてから「終了」をクリックします。
  6. https://hostname:port/dm/web に移動します。
  7. 管理ユーザーとしてログインします。
  8. プロジェクト・エリアを選択し、「管理」ドロップダウン・メニュー (ギヤ・アイコン) から 「プロジェクト・プロパティーの管理」を選択します。「デフォルトの OSLC コンテキスト」を選択して、「選択」をクリックします。プロジェクト名をクリックしてから「OK」を押し、それから「保存」を押します。
    プロジェクト・エリアの選択、および「デフォルトの OSLC コンテキスト」が割り当て済みであることの確認
  9. Rhapsody® DM を TRS プロバイダーとして登録し、その索引を生成します。ライフサイクル照会エンジンの管理ページ (https://lqe_host_name:port/lqe/web) を開きます。
  10. 「管理」>「データ・ソース」>「データ・ソースの追加」をクリックします。
  11. 「データ・ソースの追加」ダイアログで、http://rdm_host_name:9443/dm/trs を選択し、ラベル「RDM」を追加します。残りのデフォルトを受け入れ (索引付けするデータが大量にある場合は、 初期の索引付けのスレッド数を 4 に増やします)、「終了」をクリックします。

Rational Engineering Lifecycle Manager アプリケーション用の TRS の構成

インストールが新規である場合は、索引付けするデータはありません。 サンプルのプロジェクトおよび製品を作成して、索引付けが正常に作成されることを確認することができます。

  1. ライフサイクル照会エンジンの管理ページ (https://lqe_host_name:port/lqe/web) を開きます。
  2. 「管理」>「データ・ソース」>「データ・ソースの追加」をクリックします。
  3. 「データ・ソースの追加」ダイアログで「http://relm_host_name:port/productdef/resource/tracked_resource_set」を選択し、「RELM」というラベルを追加します。残りのデフォルトを受け入れ (索引付けするデータが大量にある場合は、 初期の索引付けのスレッド数を 4 に増やします)、「終了」をクリックします。
    すべての索引付けされているコンポーネントを示すデータ・ソース・リスト。
  4. 索引をテストするには、Rational Engineering Lifecycle Manager (https://relm_host_name:port/relm/web) を開きます。
  5. サンプル・プロジェクトを選択します。「照会」メニューから「共有照会」を選択します。
  6. 「サンプル」ノードを展開し、「すべての成果物」を選択します。照会を実行する対象のすべてのアプリケーションを許可するよう求められる場合があります。「ユーザー許可」ページ https://relm_host_name:port/lqe/web/auth で、 照会する各アプリケーションの横にある「許可」をクリックします。
    「ユーザー許可」画面
  7. 照会結果に、作成したサンプル製品が表示されます。

Jazz Team Server ユーザー用の TRS の構成

  1. ライフサイクル照会エンジンの管理ページ (https://lqe_host_name:port/lqe/web) を開きます。
  2. 「管理」>「データ・ソース」>「データ・ソースの追加」をクリックします。
  3. 「データ・ソースの追加」ダイアログで http://host_name:port/jts/trsUsers を選択し、「ユーザー」というラベルを追加します。残りのデフォルトを受け入れて「終了」を クリックします。

次に実行する作業

アプリケーションを TRS プロバイダーとして構成した後で、テストまたはデバッグのための照会の実行のステップに従って構成を検証します。


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