デプロイメント・トポロジーの考慮事項

Jazz™ Team Server および関連する Rational® solution for systems and software engineering アプリケーションには、3 つの標準的なデプロイメント・トポロジーと、互いに独立して作業し、プロジェクトを管理するチーム用の 1 つのトポロジーがあります。

この製品のインストール済み環境は、Jazz Team Server および 1 つ以上の Web アプリケーション (「品質管理 (QM)」、「変更と構成管理 (CCM)」) と DOORS®、Rhapsody®、および Rhapsody Design Management で構成されています。これらのアプリケーションは、小規模な評価のために同じアプリケーション・サーバー上にデプロイすることも、将来の成長に備えてスケーラビリティーと柔軟性を高めるために別々のアプリケーション・サーバー上にデプロイすることもできます。 データウェアハウス用のデータベースが 1 つと、アプリケーション (Jazz Team Server など) ごとに 1 つのデータベースがあります。

製品の統合を使用するには、これらのすべてのアプリケーションが 共通の Jazz Team Server を共有する必要があります。 共有 Jazz Team Server を使用すると、 アプリケーションと共通ユーザー・セットの間でコラボレーションが行われます。 また、共有サーバーで、共通のライセンス管理と共通の E メールおよび LDAP 設定も行うことができます。 サーバーの共有の利点について詳しくは、使用する Jazz Team Server の数の決定を参照してください。

3 つの標準的なデプロイメント・トポロジーがあります。

デプロイメント・トポロジー

Rational solution for systems and software engineering のデプロイメント・トポロジーは、以下のとおりです。

  1. 評価トポロジー: このトポロジーでは、アプリケーションが単一のアプリケーション・サーバーにデプロイされ、 共有 Jazz Team Server を使用します。 このトポロジーは、評価、デモンストレーション、および研修用に最適です。

    評価 トポロジーでは、単一のアプリケーション・サーバーのスケーラビリティーには限界があるため、標準的な実動ワークロードの要求を満たすことができません。 アプリケーション・サーバーとデータベース・サーバーの両方の負荷に対応するために、大容量のメモリーおよび高速ディスク・ドライブを搭載した強力なコンピューターを使用します。 このトポロジーは、アプリケーション・サーバーとして Apache Tomcat、データベースとして Apache Derby (ユーザー数が 10 人に制限される) を使用します。 ダイアグラムと例については、評価インストール・トポロジーを参照してください。

  2. 部門トポロジー: このトポロジーでは、アプリケーションが 1 つ以上のアプリケーション・サーバーにデプロイされ、 共有 Jazz Team Server を使用します。 このトポロジーは、 単一の部門またはチームなどの、中規模のデプロイメントに最適です。 このトポロジーは Apache Tomcat または IBM® WebSphere® Application Server を使用します。 WebSphere Application Server により、 複数のアプリケーション・サーバーにアクセスする際の認証の必要性が軽減されます。 また、このトポロジーは、CLM アプリケーションとは別のシステムにある 専用データベース・サーバーと共に、IBM DB2® などのエンタープライズ・データベース管理システムも使用します。 ダイアグラムと例については、部門インストール・トポロジーを参照してください。
  3. エンタープライズ・トポロジー: このトポロジーでは、アプリケーションが別々のアプリケーション・サーバー上にあり、単一の 共有 Jazz Team Server を使用します。 このトポロジーは、分散環境でコラボレーションする中規模および大規模なチーム向けのエンタープライズ全体のサポートを提供します。 このトポロジーは、WebSphere Application Server と、DB2 などのエンタープライズ・データベース管理システムを使用します。

アプリケーションの複数インスタンスのデプロイメント

1 つのアプリケーション (CCM アプリケーションなど) の複数のインスタンスをデプロイすることもできます。 同じアプリケーションの複数インスタンスを同じアプリケーション・サーバーにデプロイする場合には、 各インスタンスに別のコンテキスト・ルートを用意する必要があります。 例えば、2 つの CCM インスタンスのコンテキスト・ルートは ccm1 と ccm2 のように なります。 CCM アプリケーションの複数インスタンスを 共有 Jazz Team Server に接続するには、 それらのインスタンスがすべて同じ認証レルムから認証される必要があり、そのため同じユーザー・セットを共有する必要があります。 すべてのデプロイメントで、ライセンスは Jazz Team Server によって管理されます。 ライセンスについて詳しくは、クライアント・アクセス・ライセンスの管理の概要を参照してください。

デプロイメントのトポロジーを選択する際には、チームの現在と将来の両方のニーズを慎重に検討してください。 アプリケーションを別のアプリケーション・サーバーに後で移動することは可能ですが、この変更では、そのアプリケーションへのリンクを維持するためにプロキシー・サーバーを使用する必要が生じます。


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