Rational Developer for System z
Enterprise PL/I for z/OS, Version 3.8, コンパイラーおよびランタイム 移行ガイド

アプリケーション・プログラムの更新

以下に示すアプリケーション・プログラミング作業は、ソースを移行する際には 必ず行う必要があります。プログラム更新の規模を決定する必要があります。 例えば、通常の保守とともにプログラムの更新を行うことも可能ですし、 プログラムを機能上のグループに分割し、ソースをグループ単位で更新することもできます。 「ビッグ・バン」プロセスにより、 すべてのプログラム更新を同時に行った例もあります。 いずれの進行方法に決定した場合でも、これらの作業は、おおむね次に示す順序で行う必要があります。

移行したモジュールに問題が生じた場合に備えて、既存のソースをバックアップ (比較対象のベンチマーク やリカバリー用のバージョン) として保存しておきます。

  1. ジョブおよびモジュールの資料を更新する。

    すべての更新を正しく文書化しておくことは、きわめて重要です。PL/I 自体は、 インテリジェントに自己文書化を行います。ただし、指定したコンパイラー・オプション や、それらを指定した理由については、ログに記録しておく必要があります。また、システムに関する 特別な考慮事項についても、すべて記録してください。これは反復プロセスであり、 移行のためのプログラミング作業全体を通じて行う必要があります。

  2. 使用可能なソース・コードを更新する。

    ソース・コードを手動で、または独自に開発したツールを使用して更新します。 どのようなときにソース・コードを変更する必要があり、どのようなときに変更が必須でないかについては 、作業コードを変更する必要がある場合についておよび 作業コードを変更する必要がある可能性のある場合についてを参照してください。

  3. コンパイルし、リンク・エディットして、実行する。

    ソースを更新したら、新しく作成した Enterprise PL/I プログラムの場合と同様にそのプログラムを 処理できます。(言語環境プログラム・ランタイムをインストールしておく必要があります。) コンパイル処理中に新規のメッセージが表示され、その詳細を調べる場合は 、新しいコンパイラーのメッセージについてを参照してください。

  4. デバッグする。

    プログラムの出力を分析し、結果が正しくない場合は、デバッグ・ツールまたは 言語環境プログラムのダンプ 出力を使用して、エラーを見つけ出します。

  5. 変換されたプログラムをテストする。

    ソースを Enterprise PL/I に移行したら、レグレッション・テストの手順を セットアップします。レグレッション・テストは、次の項目を識別するために役立ちます。

    レグレッション・テストの手順を確立し、プログラムが正常に実行されたら、 さまざまなデータを使用して、次のようにプログラムをテストします。

    この方法により、プログラムのすべての処理機能を実行できるため、実行の予期しない 相違が生じないようにすることができます。

    レグレッション・テストは非常に重要です。 「旧版」PL/I コンパイラーから Enterprise PL/I への移行は、類似した言語ではあるのですが、別の言語への移行 として捉える必要があり、テストもそのように計画してください。

  6. 必要があれば繰り返す。

    必要なその他の修正も行い、その後で再コンパイル、再リンク、および再実行します。 必要な場合には、デバッグを継続します。

  7. 実動モードに切り換える。

    テストの結果、アプリケーション全体で期待される結果が生じることが確認 できたら、ユニット全体を実動モードに移行します。(ここでは、 実動システムがすでに言語環境プログラム・ランタイムを使用していることを想定しています。まだ使用していない 場合は、STEPLIB で 言語環境プログラム・ランタイムを指定します。STEPLIBを参照してください。)

    予期しないエラーが発生した場合は、次のようにリカバリーを行います。

  8. 実動モードで実行する。

    実動モードに切り換えた後、アプリケーションを短期間モニターして、期待される結果が得られている ことを確認します。これが終わったら、ソースの移行作業は 完了です。


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