付録E. リモート・デバッグ・モードでのデバッグの注意点
Debug Tool は、ワークステーションにインストールされたリモート・デバッガーに TCP/IP で
接続することにより、リモート・デバッグ・モードで実行できます。
次のリモート・デバッガーを使用できます。
- Rational Developer for System z の Compiled Language Debugger コンポーネント
- WebSphere Developer for zSeries の Compiled Language Debugger コンポーネント
- WebSphere Developer for System z の Compiled Language Debugger コンポーネント
- WebSphere Developer Debugger for zSeries
- WebSphere Developer Debugger for System z
TCPIP& または VADTCPIP& サブオプションを指定するとき、デフォルトのポート番号が変更されている場合には、リモート・デバッガーがデバッグ・セッションを listen するために使用するポート番号を指定する必要があります。リモート・デバッガーは、8001 をデフォルトのポート番号として使用します。
リモート・デバッグ・モードを使用するときには、次のエラーが発生する可能性を考慮してください。
- tcpip_workstation_id または port_id パラメーターは、
構文および機能上、正しいものでなければなりません。
それらが正しくなく、かつリモート・デバッグ・モード・セッションを開始しよう
とすると、Debug Tool はフルスクリーン・モード・セッションを開始します。
例えば、誤りのパラメーターを使用して TSO または CICS® プログラムからリモート・デバッグ・モード・セッションを開始しようとすると、3270 タイプ端末に
フルスクリーン・モード・セッションが表示されます。
このエラーは、MVS SDSF ログに 割り振り 失敗として記録されます。
- tcpip_workstation_id または port_id パラメーターが
構文および機能上正しくなくて、バッチ・プログラムをデバッグしようとすると、Debug Tool は終了し、
バッチ・プログラムはデバッグ・セッションが開始されていないように実行されます。
このエラーは、例えば、JES バッチ・ジョブや CICS バッチ・トランザクションを実行するときに起こります。
このエラーは、MVS SDSF ログに 割り振り 失敗として記録されます。
- z/OS® 環境で、TCPIP.TCPIP.DATA という名前のデフォルトの TCP/IP データ・セットを使用せずに、リモート・デバッグ・モード・セッションを
開始してバッチ・プログラムをデバッグしようとした場合、Debug Tool は終了します。
バッチ・プログラムは、デバッグ・セッションが開始されていないように
実行されます。このエラーは、MVS SDSF ログに割り振り エラーとして記録されます。
このエラーを修正するには、該当の TCP/IP データ・セット名を
使用して SYSTCPD DDNAME を指定します。例えば、次のとおりです。
//SYSTCPD DD DISP=SHR,DSN=MY.TCPIP.DATA
- TCP/IP セッションの場合、Debug Tool を開始する前に、ワークステーション
でリモート・デバッグ・デーモンを開始しておく必要があります。
リモート・デバッグ・デーモンの使用については、リモート・デバッガーの資料を参照してください。
最適化された COBOL プログラムでの変数のモニターに関するヒント
リモート・デバッガーを始動し、最適化された COBOL プログラムを開始した後に、次のステップを実行してください。
- 「Step Into」ボタンを使用してプログラムにステップイントゥします。
- 変数をモニターします。変数の名前および現行値がモニター・ウィンドウに表示されます。
- モニター中の変数の値を変更するステートメントまでプログラムをステップスルーします。
そのステートメントを実行しようとすると、
「Debugger Message」ウィンドウに次のメッセージが表示されます。
Error occurred: EQA2421E The assignment was not performed because
the assigned value might not be used by the program,
due to optimization.
- 「Command Log」ウィンドウの入力行に、SET WARNING OFF コマンドを入力します。「Command Log」ウィンドウに、SET WARNING OFF コマンドを受け取ったことを示すメッセージが表示されます。
- ステートメントをステップスルーします。「Debugger Message」ウィンドウに次のメッセージが表示されます。
Error occurred: EQA2420W The assignment was performed but the assigned value
might not be used by the program, due to optimization.
モニター中の変数の新しい値が、
「Monitors」ウィンドウに表示されます。
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このインフォメーション・センターでは Eclipse テクノロジーが採用されています。(http://www.eclipse.org)