Rational Developer for System z
Enterprise COBOL for z/OS バージョン 4.1 コンパイラーおよびランタイム 移行ガイド


CICS アプリケーションについて推奨されるランタイム・オプション

表 1 では、既存の COBOL CICS アプリケーションについて強く推奨され る言語環境プログラム・ランタイム・オプションを記述します。CICS では、言語環境プログラムのデフォルト設定は非 CICS の場合とは異なります (言語環境プログラムのデフォルト設 定の大部分は、推奨される COBOL 設定と同じです)。

言語環境プログラム・ランタイム・オプションの完全なリストについては、言語環境プログラム プログラミング・リファレンスを参照してください。

表 1. COBOL CICS アプリケーションについて推奨される言語環境プログラム・ランタイム・オプション

オプション

CICS での LanEnv のデフォルト設定

推奨される
COBOL 設定

説明

ABTERMENC

ABEND ABEND このオプションを使用すると、異常終了、プログラム・チェック、または重大エラーの発 生時に、VS COBOL II または OS/VS COBOL によって出されるのと類似した異常終了コードを受け 取ることができます。

ABTERMENC(ABEND) を使用すると、システム異常終了コードを受け取ります。システム・ ダンプを入手するには、システム・ダンプまたは CICS トランザクション・ダンプの入手を参照してください。

ALL31

ON ON ALL31(ON) を使用すると、言語環境プログラムは制御ブロックを境界より上に割り振ることができます。ALL31(OFF) を使用すると、言語環境プログラムによる 16MB 境界より下のストレージの使用が増えます。ALL31(OFF) と ALL31(ON) の場合の CICS での言語環境プログラムによるストレージ使用の違いに ついては、仮想記憶域要件を参照してください。

ALL31(ON) は、COBOL アプリケーションについて推奨される設定値です。OS/VS COBOL プログラム CICS 領域で実行する場合でも、VS COBOL IIIBM COBOL、および Enterprise COBOL の プログラムがすべて AMODE 31 の場合は、ALL31(ON) を使用することができます。 (OS/VS COBOL およびアセンブラー・プログラムだけを含んでいるロード・モジュール は AMODE 24 であり、ALL31 の設定による影響を受けません)。

注: ALL31(ON) で実行するために、言語環境プログラム別プログラム内の 各プログラム (アセンブラー・プログラムを含む) は、メインプログラムが AMODE 24 であっても、AMODE 31 でなければなりません。 この場合、言語環境プログラムは、実行単位 (enclave) に合わせて 自動的に ALL31(OFF) に切り替わります。

ロード・モジュールが VS COBOL IIIBM COBOL、または Enterprise COBOL のプログラム、および 、AMODE(24) を必要とするアセンブラー・プログラムを含んでいて、 かつ、実行単位の最初のプログラムが AMODE 31 であった実行単位にある 場合には、ALL31(OFF) を使用してください。

ANYHEAP
BELOWHEAP
HEAP
LIBSTACK
STACK

言語環境プログラム インストールおよびカスタマイズを参照してください。 デフォルトの設定値 言語環境プログラムは、ストレージ管理に役立つようにこれらのランタイム・オプションを提供します。

TERMTHDACT

TRACE

UADUMP または
UATRACE

重大エラー (プログラム・チェック、異常終了など) が原因で環境が終了する場合に言語環境プログラムのもとでトランザクション・ダンプを受け取るには、TERMTHDACT(UADUMP)、 TERMTHDACT(UATRACE)、または TERMTHDACT(UAONLY) を使用してください。 あるいは、異常終了出口を使用してください。詳細については、 システム・ダンプまたは CICS トランザクション・ダンプの入手を参照してください。

実動では、 TERMTHDACT(DUMP)、 TERMTHDACT(TRACE)、 TERMTHDACT(UADUMP)、 TERMTHDACT(UATRACE) の使用は避けてください。 これらの TERMTHDACT サブオプションを使用すると、トランザクションの異常終了時に言語環境プログラムのダンプ・データを一時キュー・データ CESE に書き込むために多くの時間が費やされるからです。アプリケーション環境においてトレースバック CEEDUMP が不要な場合は、CESE CICS 一時データ・キューに定様式 CEEDUMP を書き込むことによるパフォーマンス・オーバーヘッドをなくすために、TERMTHDACT(MSG) を使用してください。

TRAP

ON ON TRAP は、言語環境プログラム・ルーチンが異常終了およびプログラム割り込みを処理する方法を指定しま す。アプリケーションが正常に稼働するためには、TRAP(ON) を指定しなければなりません。

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