アプリケーションで使用するファイル編成およびアクセス・モードを決定する際に使用できる指針があります。
ファイル編成の選択時に以下の指針を考慮してください。
- アプリケーションがレコード (固定長でも可変長でも) に順次にアクセスのみを行い、既存のレコード間にレコードを挿入しない場合には、QSAM または VSAM 順次ファイルが最も単純なタイプです。
- 印刷可能文字および特定の制御文字のみを含むレコードに順次にアクセスする UNIX アプリケーションを開発している場合には、行順次ファイルが最も適しています。
- アプリケーションが (レコードが固定長でも可変長でも) 順次アクセスとランダム・アクセスの両方を必要とする場合には、VSAM 索引付きファイルが最も柔軟性のあるタイプです。
- アプリケーションがレコードをランダムに挿入および削除する場合には、相対ファイルが適しています。
アクセス・モードの選択時には、以下の指針を考慮してください。
- ファイルのかなりの部分がアプリケーションの中で参照または更新される場合には、順次アクセスの方が、ランダムまたは動的アクセスより速くなります。
- アプリケーションの実行ごとに処理されるレコードの割合が小さい場合は、ランダム・アクセスまたは動的アクセスを使用します。
表 1. COBOL ファイルのファイル編成、アクセス・モード、レコード・フォーマットの要約| ファイル編成 |
順次アクセス |
ランダム・アクセス |
動的アクセス |
固定長 |
可変長 |
| QSAM (物理順次) |
X |
|
|
X |
X |
| 行順次 |
X |
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|
X1 |
X |
| VSAM 順次 (ESDS) |
X |
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X |
X |
| VSAM 索引付き (KSDS) |
X |
X |
X |
X |
X |
| VSAM 相対 (RRDS) |
X |
X |
X |
X |
X |
- データ自体は可変長形式ですが、COBOL 固定長レコードに読み込んだり、固定長レコードから書き出すことができます。
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