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COBOL for Windows バージョン 7.5 言語解説書


XML-EVENT

XML-EVENT 特殊レジスターは、XML PARSE ステートメントで識別された処理プロシージャーに 対して、XML パーサーからイベント情報を通知するために使用します。 XML パーサーは、処理プロシージャーに制御を渡す前に、XML-EVENT 特殊レジスターを『特殊レジスター XML-EVENT および XML-TEXT (または XML-NTEXT) の内容』(表 3) に示す XML イベントの名前に設定します。

XML-EVENT には、次のような暗黙の定義があります。

01  XML-EVENT USAGE DISPLAY PICTURE X(30) VALUE SPACE.

ネストされたプログラムで使用される場合、この特殊レジスターは最外部プログラムの GLOBAL 属性で暗黙的に定義されます。

XML-EVENT を受け取りデータ項目として使用することはできません。

表 3. 特殊レジスター XML-EVENT および XML-TEXT (または XML-NTEXT) の内容
XML イベント (XML-EVENT の内容) XML-TEXT または XML-NTEXT の内容
ATTRIBUTE-CHARACTER 属性値の定義済みエンティティー参照に対応する単一の文字。
ATTRIBUTE-CHARACTERS 引用符またはアポストロフィで囲まれた値。 値にエンティティー参照が含まれているときは、この値は属性値のサブストリングである場合があります。
ATTRIBUTE-NAME 属性名。= の左側のストリングです。
ATTRIBUTE-NATIONAL-CHARACTER XML PARSE ステートメントの ID-1 で指定された XML 文書のタイプに関係なく、XML-TEXT は 空であり、XML-NTEXT には (数値) 文字参照に対応する単一の国別文字が入ります。
COMMENT 開始文字シーケンス “<!--” と終了文字シーケンス “-->” で囲まれたコメント・テキスト。
CONTENT-CHARACTER 要素の内容の定義済みエンティティー参照に対応する単一の文字。
CONTENT-CHARACTERS 開始タグと終了タグに囲まれた、要素の内容。 内容にエンティティー参照または別の要素が含まれているときは、この値は要素の内容のサブストリングである場合があります。
CONTENT-NATIONAL-CHARACTER XML PARSE ステートメントの ID-1 で指定された XML 文書のタイプに関係なく、XML-TEXT は 空であり、XML-NTEXT には (数値) 文字参照に対応する単一の国別文字が入ります。1
DOCUMENT-TYPE-DECLARATION 開始文字シーケンス “<!DOCTYPE” および終了文字シーケンス “>” で囲まれた文書タイプ宣言全体。
ENCODING-DECLARATION 引用符またはアポストロフィで囲まれた、XML 宣言内のエンコード宣言値。
END-OF-CDATA-SECTION 常にストリング “]]>” が入ります。
END-OF-DOCUMENT ヌル。長さはゼロ。
END-OF-ELEMENT 終了要素タグまたは空要素タグの名前。
EXCEPTION 例外が検出された地点までの、正常にスキャンされた文書部分。2
特殊レジスター XML-CODE は例外を識別する固有のエラー・コードに設定されます。
PROCESSING-INSTRUCTION-DATA 処理命令の残りの部分。末尾の空白文字は含まれますが、終了シーケンス “?>” および先頭の空白文字は含まれません。
PROCESSING-INSTRUCTION-TARGET 開始シーケンス “<?” の直後に出現する、処理命令のターゲット名。
STANDALONE-DECLARATION 引用符またはアポストロフィで囲まれた、XML 宣言内のスタンドアロン宣言値。
START-OF-CDATA-SECTION 常にストリング “<![CDATA[” が入ります。
START-OF-DOCUMENT 文書全体。
START-OF-ELEMENT 開始要素タグまたは空要素タグの名前。エレメント・タイプともいいます。
UNKNOWN-REFERENCE-IN-CONTENT エンティティー参照名 (区切り文字 “&” や “;” を除く)。
UNKNOWN-REFERENCE-IN-ATTRIBUTE エンティティー参照名 (区切り文字 “&” や “;” を除く)。
VERSION-INFORMATION 引用符またはアポストロフィで囲まれた、XML 宣言内のバージョン宣言値。 現在は常に '1.0' です。
  1. 65,535 (NX“FFFF”) より大きいスカラー値を持つ国別文字は、2 つのエンコード・ユニット (サロゲート・ペア) を使用して表現されます。XML-NTEXT の内容に対する操作によって図形文字を構成するエンコード・ユニットが分割されると、 無効データが形成されるので、プログラマーはこのような分割が発生しないように考慮する必要があります。
  2. エンコード矛盾の例外は、構文解析が開始される前にシグナル通知されます。このような例外の場合、XML-TEXT は長さゼロになるか、文書のエンコード宣言値のみが入ります。XML 例外コードの詳細については、「COBOL for Windows プログラミング・ガイド」を参照してください。

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