サイン表記は、ゾーン 10 進数データおよび内部 10 進数データの処理や相互作用に影響します。
X'sd' (ここで s はサイン表記であり、d は数字を表します) が与えられた場合、SIGN IS SEPARATE 節を持たない ゾーン 10 進数 (USAGE DISPLAY) データの有効なサイン表記は次のとおりです。
- 正:
- C、A、E、および F
- 負:
- D および B
COBOL NUMPROC コンパイラー・オプションは、ゾーン 10 進数データおよび内部 10 進数データの符号処理に影響します。
NUMPROC は、2 進数データ、国別 10 進数データ、および浮動小数点データには影響しません。
- NUMPROC(PFD)
- X'sd' (s はサイン表記であり、d は数字を表す) が与えられた場合に、NUMPROC(PFD) を使用すると、コンパイラーはデータ内の符号が 3 つの優先符号の 1 つであると想定します。
- 符号付き正数または 0:
- X'C'
- 符号付き負数:
- X'D'
- 符号なしまたは英数字:
- X'F'
この想定に基づいて、コンパイラーは与えられるすべての符号を使用してデータを処理します。優先符号は、必要な場合にのみ生成されます (例えば、符号なしデータが符号付きデータに移動される場合)。NUMPROC(PFD) オプションを使用すると、処理時間を節約することができますが、正しい処理を行うためには、データに優先符号を使用しなければなりません。
- NUMPROC(NOPFD)
- NUMPROC(NOPFD) コンパイラー・オプションが有効であると、コンパイラーはすべての有効な符号構成を受け入れます。
受け取り側では、常に、優先符号が生成されます。NUMPROC(NOPFD) を使用すると、NUMPROC(PFD) より効率が低下しますが、優先符号を使用しないデータが存在する可能性があるときには NUMPROC(NOPFD) を使用しなければなりません。
符号なしのゾーン 10 進数送出側が英数字受信に移動されても、符号は未変更のままです (NUMPROC(NOPFD) が有効な場合でも)。
- NUMPROC(MIG)
- NUMPROC(MIG) が有効であると、コンパイラーは、OS/VS COBOL によって作成されるコードに似たコードを生成します。
このオプションは、特に OS/VS COBOL プログラムを IBM Enterprise COBOL for z/OS に移行する場合に有用です。