Rational Developer for System z
Enterprise COBOL for z/OS バージョン 4.1 言語解説書


関数の定義

表 1 では、各組み込み関数の引数タイプ、関数タイプ、および戻り値の概要を示します。引数のタイプと関数のタイプは、次のような省略形を使用しています。

省略形 意味
A 英字
D DBCS
I 整数
N 数字
X 英数字
U 国別
O 関数で定義されるその他のタイプ (ポインター、関数ポインター、プロシージャー・ポインター、またはオブジェクト・リファレンス)

"DP" のマークの付いた関数の動作は、DATEPROC または NODATEPROC コンパイラー・オプションが有効であるかによって異なります。

DATEPROC コンパイラー・オプションが有効な場合、以下の組み込み関数は日付フィールドを戻します。

関数 暗黙の DATE FORMAT を持つ戻り値
DATE-OF-INTEGER YYYYXXXX
DATE-TO-YYYYMMDD YYYYXXXX
DAY-OF-INTEGER YYYYXXX
DAY-TO-YYYYDDD YYYYXXX
YEAR-TO-YYYY YYYY
DATEVAL DATEVAL で指定されたフォーマットによって異なる
YEARWINDOW YYYY

NODATEPROC コンパイラー・オプションが有効な場合

各組み込み関数については、以下の表の後のトピックで詳しく説明します。

表 1. 組み込み関数表
関数名 引数 関数のタイプ 戻される値
ACOS N1 N N1 の逆余弦
ANNUITY N1、I2 N N1 の金利で I2 期にわたり支払われる年金の初期投資額に対する割合
ASIN N1 N N1 の逆正弦
ATAN N1 N N1 の逆正接
CHAR I1 X プログラムを有する照合シーケンスの I1 の位置にある文字
COS N1 N N1 の余弦
CURRENT-DATE なし X 現在の日時とグリニッジ標準時からの時間差
DATE-OF-INTEGERDP I1 I 整数で表された日付に相当する標準フォーマットの日付 (YYYYMMDD)
DATE-TO-YYYYMMDDDP I1、I2 I I1 (ウィンドウ表示西暦年 YYMMDD) に相当する年を、I2 と実行時の年との和 が終了年である 100 年間隔に従って変更した、標準フォーマットの日付 (YYYYMMDD)。
DATEVALDP I1 I I1 に相当する日付フィールド
X1 X X1 に相当する日付フィールド
DAY-OF-INTEGERDP I1 I 整数で表された日付に相当する年間通算日フォーマットの日付 (YYYYDDD)
DAY-TO-YYYYDDDDP I1、I2 I I1 (ウィンドウ表示西暦年の年間通算日フォーマット YYDDD) に相当する年を、 I2 と実行時の年との和が終了年である 100 年間隔に従って変更した、 年間通算日フォーマットの日付 (YYYYDDD)。
DISPLAY-OF

U1 または
U1、I2

X I2 が指定された場合は I2 によって示されるコード・ページを使用して、I2 が指定されていない場合はコンパイル時に選択されたデフォルトのコード・ページを使用して、対応する文字表現に変換された U1 の各文字。
FACTORIAL I1 I I1 の階乗
INTEGER N1 I N1 を超えない最大の整数値
INTEGER-OF-DATE I1 I 標準フォーマットの日付 (YYYYMMDD) に相当する整数で表された日付
INTEGER-OF-DAY I1 I 年間通算日 (YYYYDDD) に相当する整数で表された日付
INTEGER-PART N1 I N1 の整数部分
LENGTH A1、 N1、 O1、 X1、または U1 I 引数のタイプによって異なる、国別文字位置、英数字位置またはバイト数のいずれかの引数の長さ
LOG N1 N N1 の自然対数
LOG10 N1 N N1 の常用対数
LOWER-CASE A1 または X1 X 引数内のすべての文字が小文字に設定される
U1 U 引数内のすべての文字が小文字に設定される
MAX A1... X 最大引数の値。 関数のタイプは引数によって決定されることに注意
I1... I 最大引数の値。 関数のタイプは引数によって決定されることに注意
N1... N 最大引数の値。 関数のタイプは引数によって決定されることに注意
X1... X 最大引数の値。 関数のタイプは引数によって決定されることに注意
U1... U 最大引数の値。 関数のタイプは引数によって決定されることに注意
MEAN N1... N 引数の算術平均
MEDIAN N1... N 引数の中央値
MIDRANGE N1... N 引数の最小値と最大値の平均
MIN A1... X 最小引数の値。 関数のタイプは引数によって決まることに注意
I1... I 最小引数の値。 関数のタイプは引数によって決まることに注意
N1... N 最小引数の値。 関数のタイプは引数によって決まることに注意
X1... X 最小引数の値。 関数のタイプは引数によって決まることに注意
U1... U 最小引数の値。 関数のタイプは引数によって決まることに注意
MOD I1、I2 I I1 モジュロ I2
NATIONAL-OF A1、X1、または D1 U I2 が指定された場合は I2 によって示されるコード・ページを使用して、I2 が指定されていない場合はコンパイル時に選択されたデフォルトのコード・ページを使用して、国別文字に変換された引数の文字。
A1、X1、または D1、I2 U I2 が指定された場合は I2 によって示されるコード・ページを使用して、I2 が指定されていない場合はコンパイル時に選択されたデフォルトのコード・ページを使用して、国別文字に変換された引数の文字。
NUMVAL X1 N 単純数字ストリングの数値
NUMVAL-C

X1 または
X1、X2

N オプショナル・コンマや通貨符号の付いた数字ストリングの数値
ORD A1 または X1 I 照合シーケンスにおける引数の順序位置
ORD-MAX A1...、N1...、 X1...、または U1... I 最大引数の順序位置
ORD-MIN A1...、N1...、 X1...、または U1... I 最小引数の順序位置
PRESENT-VALUE N1、N2... N 割引率が N1 で将来的な期間満了時の総額が N2 である一連の数字の現価
RANDOM I1、なし N 乱数
RANGE I1... I 最大引数の値から最小引数の値を減算したもの。 関数のタイプは引数によって決定されることに注意
N1... N 最大引数の値から最小引数の値を減算したもの。 関数のタイプは引数によって決定されることに注意
REM N1、N2 N N1/N2 の剰余
REVERSE A1 または X1 X 引数の文字の逆配列
U1 U 引数の文字の逆配列
SIN N1 N N1 の正弦
SQRT N1 N N1 の平方根
STANDARD-DEVIATION N1... N 引数の標準偏差
SUM I1... I 引数の和。関数のタイプは引数によって決定されることに注意
N1... N 引数の和。関数のタイプは引数によって決定されることに注意
TAN N1 N N1 の正接
UNDATEDP I1 I 日付フィールド I1 または X1 に相当する非日付データ
X1 X 日付フィールド I1 または X1 に相当する非日付データ
UPPER-CASE A1 または X1 X 引数内のすべての文字が大文字に設定される
U1 U 引数内のすべての文字が大文字に設定される
VARIANCE N1... N 引数の分散
WHEN-COMPILED なし X プログラムがコンパイルされた日時
YEAR-TO-YYYYDP I1、I2 I I1 (ウィンドウ表示西暦年 YY) に相当する年を、 実行時の年から I2 年後を終了年とする 100 年ウィンドウを使用して拡張した年 (YYYY)。
YEARWINDOWDP なし I DATEPROC コンパイラー・オプションが有効な場合は、 YEARWINDOW コンパイラー・オプションによって指定された世紀ウィンドウの開始年 (YYYY フォーマット) が戻される。 NODATEPROC が有効な場合は、0 が戻される。

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