DD ステートメントまたは環境変数を使用して、QSAM ファイルまたは HFS のバイト・ストリーム・ファイルを定義できます。 これらのファイルの割り振りは、COBOL ファイルの割り振りに関する一般的な規則に従います。
環境変数を使用する場合、名前は大文字でなければなりません。次のいずれかの方法で、MVS データ・セットを指定します。
dataset-name は完全に修飾されていなければならず、一時データ・セットにすることはできません (つまり、& で開始させないでください)。
制約事項: 環境変数を使用して PDS や PDSE を作成することはできません。
オプションとして、DSN の後に、以下の属性を任意の順序で指定することができます。
環境変数または DD 定義を使用して、HFS のファイルを定義することができます。そうするには、ASSIGN 節の外部名と一致する名前を使用して、以下のいずれかの項目を定義してください。
COBOL for OS/390 & VM バージョン 2 リリース 2 より前の COBOL のリリースとの互換性を与えるために、HFS ファイルの DD 割り振りを使用するときに FILEDATA=TEXT を指定することもできますが、この使用はお勧めできません。HFS のテキスト・ファイルを処理する場合は、LINE SEQUENTIAL 編成を使用してください。QSAM を使用して HFS のテキスト・ファイルを処理する場合は、環境変数を使用してファイルを定義することはできません。
QSAM ファイルを定義する場合には、以下のパラメーターを使用します。
| 目的 | 使用する DD パラメーター | 使用する EV キーワード |
|---|---|---|
| ファイルに名前を付ける。 | DSNAME (データ・セット名) | DSN |
| ファイルに割り振る入出力装置のタイプと数量を選択する。 | UNIT | タイプの UNIT の場合のみ |
| ファイルが常駐するボリュームと、ボリュームの取り付けについて指示を与える。 | VOLUME (またはシステムに出力ボリュームを選択させる) | VOL |
| ファイルに必要なスペースのタイプおよび量を割り振る。 (直接アクセス・ストレージ・デバイスの場合のみ) | SPACE | スペースの量 (1 次と 2 次のみ) の場合は、SPACE。スペースのタイプの場合は、TRACKS?または CYL。 |
| ファイルに関連付けられるラベルのタイプおよび内容の一部を指定する。 | LABEL | n/a |
| ジョブ・ステップの完了後にファイルをカタログするか、後続ステップに渡すか、保存するかを指示する。 | DISP | NEW、OLD、SHR、MOD に、KEEP、DELETE、CATALOG、または UNCATALOG の指定を追加したもの。 |
| 追加したいすべてのデータ制御ブロック情報を完成させる。 | DCB サブパラメーター | n/a |
QSAM ファイルの一部の情報は常に、FILE-CONTROL 段落、FD エントリー、およびその他の COBOL 節にコード化する必要があります。 その他の情報は、出力ファイルについての DD ステートメントまたは環境変数でコーディングする必要があります。入力ファイルの場合、システムはファイル・ラベルから情報を取得することができます (標準ラベル・ファイルの場合)。入力ファイルについての DD ステートメントで DCB 情報が指定されると、それはデータ・セット・ラベル上の情報をオーバーライドします。例えば、新規の直接アクセス装置ファイルに割り振られるスペースの量は、DD ステートメントで SPACE パラメーターを使用して設定することができます。
QSAM ファイルの一部の特性は、COBOL 言語では表現できませんが、ファイルの DD ステートメントで DCB パラメーターを使用してコーディングすることができます。 DCB パラメーターのサブパラメーターで、システムがデータ・セット定義を完成させるのに必要な、以下の項目を含む情報を指定してください。
DD DUMMY にコーディングされた DCB 属性は、COBOL プログラムの FD 記入項目にコーディングされた属性をオーバーライドしません。