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COBOL for Windows バージョン 7.5 プログラミング・ガイド


DLL の作成

DLL は、コンパイルされたソース・コードとモジュール定義 (.DEF) ファイルまたはエクスポート (.EXP) ファイルを使用して構築されます。

以下のステップを実行して、DLL を作成して使用します。

  1. 他の COBOL ソース・プログラムと同様の記述方法で、DLL サブプログラムのソース・コードを記述します。
  2. DLL をコンパイルおよびリンクするための .DEF ファイルまたは .LIB ファイルを作成します。

    モジュール定義ファイル を使用することができます。これは、プログラムまたは DLL の名前、属性、エクスポート、およびその他の特性を記述したテキスト・ファイルです。 このファイル内では、EXPORTS ステートメントを使用して、プログラムまたは他の DLL が呼び出せる DLL 内のサブプログラムをすべてリストすることができます。

    モジュール定義ファイルではなく .LIB ファイルを指定する場合は、cob2 によって .DEF ファイルが作成されます。そうでない場合は、DLL をリンクするために、cob2 に .DEF ファイルを提供する必要があります。これにより、cob2 はインポート (.IMP) ファイルとエクスポート (.EXP) ファイルを生成します。インポート・ファイルは、プログラムで使用される DLL サブプログラムの検索場所をリンカーに通知します。エクスポート・ファイル は、リンカーにどの部分が DLL エクスポートかを通知するバイナリー・ファイルです。

  3. プログラム内で DLL への呼び出しをコーディングします。

    COBOL プログラムは、リテラルの DLL サブプログラム名ではなく、ユーザー定義の ID に対して呼び出しを行います。ターゲット・サブプログラムの名前が実行時までわからない場合は、このタイプの呼び出しを使用します。

    実行時に解決される呼び出しを使用する代わりに、COBOL CALL literal を使用することができます。 デフォルトでは、リンカーがこれらの呼び出しを解決します。ただし、DYNAM コンパイラー・オプションの設定によって、リンカーがこれらの呼び出しを解決するかどうかが決まります。

  4. DLL をコンパイルし、リンクします。

    cob2 を使用して、ソース・ファイルをコンパイルし、DLL を作成します。 cob2 を使用して DLL をコンパイルおよびリンクする際には、すべての DLL ソース・ファイル名とモジュール定義ファイル名を指定します。 -dll オプション (例えば、-dll:TEST) を使用しない限り、最初のソース・ファイルの名前が DLL の名前として使用されます。

例: DLL ソース・ファイルおよび関連ファイル

関連概念
CALL identifier および CALL literal
スタティック・リンクおよびダイナミック・リンク
DLL への参照をリンカーが解決する方法

関連タスク
モジュール定義ファイルの作成

関連参照
DYNAM


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