Rational Developer for System z
Enterprise COBOL for z/OS バージョン 4.1 コンパイラーおよびランタイム 移行ガイド


例 3: チェーン・ストレージ域へのアクセス

 OS/VS COBOL CICS プログラムでは、別のストレージ域を指すポインターを含んでいるストレージ域を LINKAGE SECTION で定義することによって、チェーン・ストレージ域にアクセスします。その後、次のチェーン区域のアドレスを関連 BLL にコピーすることによって、次のチェーン 区域にアクセスします。さらに、段落名と、チェーン区域をアドレッシングするために使用される BLL セルの内容を 変更するステートメントをコーディングすることも必要です。Enterprise COBOL では、このチェーニングは SET ステートメントを使用してチェーン区域のアドレスを設定することにより単純化されます。

移行時には、以下のステップを実行してください。

  1. 次のアドレスをストレージ域から関連 BLL セルに移動するコードを変更します。Enterprise COBOL では、現行および次のストレージ域に関連した ADDRESS OF 特殊レジスターを使 用することによって、同じ機能を実行してください。
  2. 必要に応じて、BLL セルの内容を変更する参照の前にあるダミー段落名を削除します (これは、望ましいプログラミング手法ですが、必須ではありません)。
           OS/VS COBOL                                    Enterprise COBOL 


WORKING-STORAGE SECTION.                      WORKING-STORAGE SECTION.
01 WSDATA-HOLD PIC X(100).                    01 WSDATA-HOLD PIC X(100).
    .                                               .
    .                                               .
LINKAGE SECTION.                              LINKAGE SECTION.
01 PARAMETER-LIST.                                  .
    .                                               .
    .                                               .
    05  CHAINED-POINTER PIC S9(8) COMP.            .
    .                                               .
    .                                               .
01 CHAINED-STORAGE.                           01 CHAINED-STORAGE.
    05  CHS-NEXT.       PIC S9(8) COMP.           05 CHS-NEXT.    USAGE IS POINTER.
    05  CHS-DATA        PIC X(100).              05 CHS-DATA      PIC X(100)
    .                                               .
    .                                               .
PROCEDURE DIVISION.                         PROCEDURE DIVISION.
    .                                               .
    .                                               .
   MOVE CHS-NEXT. TO CHAINED-POINTER.           SET ADDRESS OF CHAINED-STORAGE TO CHS-NEXT.
ANY-PARAGRAPH-NAME.
    MOVE CHS-DATA TO WSDATA-HOLD.              MOVE CHS-DATA TO WS-DATA-HOLD.
    .                                               .
    .                                               .

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