Rational Developer for System z
Enterprise COBOL for z/OS バージョン 4.1 プログラミング・ガイド


クライアント定義用の DATA DIVISION

クライアントが必要とするデータを記述するには、DATA DIVISION の任意のセクションを使用できます。

Data Division.
Local-storage section.
01  anAccount        usage object reference Account.
01  aCheckingAccount usage object reference CheckingAccount.
01  aCheck           usage object reference Check.
01  payee            usage object reference Account.
. . .

クライアントはクラスを参照するので、オブジェクト参照 (つまり、クラスのインスタンスへの参照) と呼ばれる 1 つ以上の特別なデータ項目を必要とします。 インスタンス・メソッドへの すべての要求は、メソッドがサポートされる (すなわち、継承によって定義されているか、または使用可能である) クラスの インスタンスへのオブジェクト参照が必要です。COBOL クラスの インスタンスを参照する場合と同じ構文を使用して、オブジェクト参照をコーディングして Java クラスのインスタンスを 参照します。 上記の例では、usage object reference という句は、オブジェクト参照データ項目を表します。

上記コードの 4 つのオブジェクト参照はすべて、クラス名が OBJECT REFERENCE 句の後に現れるので、型式化オブジェクト参照と呼ばれます。型式化オブジェクト参照の参照先は、OBJECT REFERENCE 句で名前付けしたクラスのインスタンス、またはそのサブクラスのいずれか 1 つ に限られます。したがって、anAccount は、Account クラスのインスタンス、またはそのサブクラスのいずれかを参照できますが、ほかのクラスの インスタンスを参照することはできません。 同様に、aCheck の参照先は、Check クラスのインスタンス、またはそのサブクラスのインスタンスに限られます。

別の型のオブジェクト参照 (上に示されていない) には、OBJECT REFERENCE 句の後にクラス名がありません。 そのような参照を汎用 オブジェクト参照と呼びます。 すべてのクラスのインスタンスを参照できるという意味です。 汎用オブジェクト参照は、非常に限られた環境 (INVOKE class-name NEW . . . ステートメントの RETURNING 句で使用するとき) でしか Java との相互運用が可能ではないので、汎用オブジェクト参照をコーディングするのは避けてください。

OBJECT REFERENCE 句で使用するクラス名は、CONFIGURATION SECTIONREPOSITORY 段落で定義しなければなりません。

関連参照
RETURNING 句 (Enterprise COBOL 言語解説書)


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