IBM Enterprise COBOL for z/OS および OS/390 版バージョン 3 リリース 1 における変更
- マルチスレッド化のサポート: POSIX スレッドおよびシグナルの許容により、COBOL プログラムが含まれるアプリケーションを 1 つのプロセス内でマルチスレッドで実行できるようになりました。
- オブジェクト指向の構文による COBOL と Java の相互運用性 (インターオペラビリティー) により、COBOL プログラムで Java クラスのインスタンスを生成したり、Java オブジェクトのメソッドを呼び出すことができるようになりました。また、Java または COBOL でインスタンスを生成することができ、かつ、Java または COBOL で呼び出すことができるメソッドを持つ Java クラスを COBOL プログラムで定義することができます。
- Java Native Interface (JNI) によって提供されるサービスを呼び出すことで、Java の追加機能を取得することができます。また、JNI へのアクセスを容易にするためのコピーブック JNI.cpy および特殊レジスター JNIENVPTR が提供されています。
- Unicode の基本的なサポートを提供するために、国別データ型および国別 (N、NX) リテラル、文字変換用の組み込み関数 DISPLAY-OF および NATIONAL-OF、およびコンパイラー・オプション NSYMBOL および CODEPAGE が追加されました。
- 国別リテラル、英数字および DBCS のデータ項目とリテラルのエンコードに使用するコード・ページを指定するためのコンパイラー・オプション CODEPAGE が追加されました。
- N 記号を使用するリテラルおよびデータ項目に対して国別または DBCS の処理を適用するかどうかを制御するコンパイラー・オプション NSYMBOL が追加されました。
- 基本的な XML サポートが追加されました。これには、高速の XML パーサーが含まれます。この XML パーサーにより、プログラムではインバウンド XML メッセージを利用し、メッセージが整形式 (well-formed) かどうかを検査して COBOL データ構造に変換することができます。また、Unicode UTF-16 または複数の単一バイト EBCDIC コード・ページでエンコードされた XML 文書もサポートされます。
- 個別の変換ステップなしで、CICS ステートメントを含むプログラムをコンパイルできるようになりました。
- コンパイラー・オプション CICS が追加され、組み込みの CICS 変換プログラムの使用と CICS オプションの指定が可能になりました。
- BINARY データ項目のための VALUE 文節が追加されました。これにより、数字リテラルは、PICTURE 文節内での 9 の数で暗黙的に指定される値に制限されることなく、本来のバイナリー表現の容量と同じ大きさまでの値を持つことができます。
- 4 バイトのデータ項目 FUNCTION-POINTER に COBOL または COBOL 以外の入り口点のアドレスを指定することができ、これにより、C の関数ポインターとのインターオペラビリティーが向上しました。
- 移行ガイド に記載されているように、以下のサポートは中止されました。
- SOM ベースのオブジェクト指向構文およびサービス
- コンパイラー・オプション CMPR2、
ANALYZE、
FLAGMIG、
TYPECHK、
および IDLGEN
- コンパイラー・オプション DBCS、FLAG(I,I)、RENT、および XREF(FULL) のデフォルト値の変更
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