zSeries ホスト・データ内部表現の使用に適用される考慮事項、制約事項、および制限を次に示します。 BINARY、CHAR、および FLOAT コンパイラー・オプションは、zSeries ホスト・データ形式またはネイティブのデータ形式が使用されているかどうかを判別します (COMP-5 項目、または USAGE 文節内の NATIVE 句で定義された項目以外)。 (この情報の用語「ホスト・データ形式」と「ネイティブのデータ形式」は、データ項目の内部表現を指します。)
CICS を使用すると、さまざまな場所や細分度で、さまざまなデータ変換を選択することができます。例えば、クライアント CICS の変換プログラムのオプションを、サーバー上でさまざまなリソース (ファイル、EIBLK、COMMAREA、一時データ・キューなど) に対して指定することができます。このような選択によって、ホスト・データ表現を使用するか、ネイティブ・データ表現を使用するかが決まります。最適な選択方法に関する固有情報については、該当する CICS のマニュアルを参照してください。
分離または統合された CICS 変換プログラムによって変換され、TXSeries 上で動作する COBOL プログラムでサポートされる zSeries ホスト・データ形式はありません。
日時の呼び出し可能サービスでは、zSeries ホスト・データ形式の内部表現で使用することができます。呼び出し可能サービスに渡されるパラメーターはすべて、zSeries ホスト・データ形式にする必要があります。日時サービスに対する同一の呼び出しで、ネイティブ・データの内部表現とホスト・データの内部表現を混用することはできません。
Windows ワークステーション、および zSeries ホスト上では、浮動小数点データ表現の制限に違いがあるため、FLOAT(HEX) が有効な場合は、2 つの形式間での変換中に、浮動小数点のオーバーフロー例外が発生する可能性があります。例えば、ホスト上で正常に実行できるプログラムをワークステーション上で実行すると、次のようなメッセージを受け取る可能性があります。
IWZ053S An overflow occurred on conversion to floating point
この問題を避けるため、どちらのプラットフォームでも、データ型ごとにサポートされる最大浮動小数点値に注意する必要があります。次の表に、それぞれの制限を示します。
| データ型 | 最大ワークステーション値 | 最大 zSeries ホスト値 |
|---|---|---|
| COMP-1 | *(2**128 - 2**4)
(約 *3.4028E+38) |
*(16**63 - 16**57)
(約 *7.2370E+75) |
| COMP-2 | *(2**1024 - 2**971)
(約 *1.7977E+308) |
*(16**63 - 16**49)
(約 *7.2370E+75) |
| * 値は正数でも負数でも構いません。 | ||
上記のとおり、ホストの COMP-1 値はワークステーションよりも大きくすることができ、ワークステーションの COMP-2 値はホストよりも大きくすることができます。
zSeries ホスト・データ形式のコンパイラー・オプションは、DB2 プログラムで使用することができます。
2 進数データ項目および浮動小数点データ項目の zSeries 形式は、INVOKE ステートメントの引数または戻り項目として指定する必要はありません。
zSeries ホスト・データ形式のコンパイラー・オプションは、MQ プログラムで使用しないでください。
zSeries ホスト・データ形式 DBCS (USAGE DISPLAY-1 を除く)は、すべてソート・キーとして使用できます。
関連概念
数値データの形式
関連タスク
COBOL および Java での相互運用可能なデータ型のコーディング
関連参照
コンパイラー・オプション