Rational Developer for System z
Enterprise COBOL for z/OS バージョン 4.1 プログラミング・ガイド


トリガーと限界の設定

トリガーと限界は、その値が非数値であるため、またはその値の中の年以外の部分が実際の日付であり得ないような値であるため、有効な日付には決して適合しない特殊値です。トリガーと限界は、日付フィールドにおいて認識されますが、日付フィールドと組み合わせて使われる非日付データにおいても認識されます。

日付フィールドのタイプ 特殊値
英数字のウィンドウ表示日付または年フィールド HIGH-VALUELOW-VALUE、および SPACE
DATE FORMAT 節で少なくとも 1 つの X が指定された英数字および数字のウィンドウ表示日付フィールド (すなわち、年号だけではない日付フィールド) すべて 9 またはすべて 0

トリガーと限界の相違は値にあるのではなく、その使用方法にあります。トリガーまたは限界としては、任意の特殊値を使用できます。

特殊値をトリガーとして使用すると、「日付が未初期化」または「会計が決済日超過」などの特定の条件を示すことができます。特殊値を限界として使用すると、 それは有効などの日付よりも前または後の日付として機能することになります。LOW-VALUESPACE、および 0 は下限であり、HIGH-VALUE および全桁 9 は上限です。

トリガーと限界のサポートを有効にするには、DATEPROC コンパイラー・オプションの TRIG サブオプションを指定します。DATEPROC(TRIG) コンパイラー・オプションが有効であると、ウィンドウ表示日付フィールドの自動拡張において (比較や算術などでオペランドとして使われる前)、それらの特殊値が認識されます。

DATEPROC(TRIG) オプションを使用すると、ウィンドウ表示日付の比較の際に実行速度が遅くなります。DATEPROC(NOTRIG) オプションは、すべてのウィンドウ表示日付フィールドの有効な日付値を想定するパフォーマンス・オプションです。

実ウィンドウ表示日付フィールドまたは仮定ウィンドウ表示日付フィールドの内容がトリガーである場合は、通常のウィンドウ操作の場合のように世紀の値が 19 または 20 と推測されるのではなく、 日付の拡張結果の世紀部分に値が波及するかのようにしてコンパイラーによって拡張されます。それによって、アプリケーションで特殊値をテストしたり、上限または下限として特殊値を使用したりできます。また、DATEPROC(TRIG) を指定すると、SORT および MERGE ステートメントによる DFSORT 特殊標識のサポートも使用可能になります。これらは、トリガーと限界に対応します。

例: 限界の使用

関連タスク
符号条件の使用

関連参照
DATEPROC


ご利用条件 | フィードバック

このインフォメーション・センターでは Eclipse テクノロジーが採用されています。(http://www.eclipse.org)