Rational Developer for System z
Enterprise PL/I for z/OS, Version 3.8, プログラミング・ガイド

データ・セット・タイプの選択

プログラムの設計時には、まず使用するデータ・セットのタイプを決める必要があります。 使用できる VSAM データ・セットには 3 つのタイプがあり、非 VSAM データ・セットには 5 つの タイプがあります。VSAM データ・セットには、 他のタイプのデータ・セットにあるすべての機能に加えて、VSAM だけで使用できる 機能が備わっています。VSAM はパフォーマンスの点では、通常、他のデータ・セットと互角であり、上回ることも多くあります。 ただし、VSAM の方が、機能が誤用された場合に、パフォーマンスが低下する可能性が高くなります。

表 14 に与えられているデータ・セットの 8 つのタイプすべての 比較は有用です。しかし、 大規模インストール・システムでのデータ・セット・タイプの選択での 多数の要因は本書の範囲外です。

各種 VSAM データ・セットのうちのいずれかを選択するときには、個々のデータを必要とする最も一般的な順序に基づいて選択する必要があります。 次に、ユーザーが必要な機能を確保するための、 データ・セットと索引の組み合わせかたとして、参考のための手順の案を示します。

  1. データ・タイプを決めて、それにアクセスする方法を決めます。
    1. 主として順次の場合 - ESDS を優先
    2. 主としてキーによる場合 - KSDS を優先
    3. 主として番号による場合 - RRDS を優先
  2. データ・セットのロード方法を決めます。 KSDS はキー・シーケンスでロードしなければならないことに注意してください。 したがって、一部のアプリケーションでは、代替索引 パスを持つ ESDS を より実用的な代替として使用することもできます。
  3. 代替索引 パスを使用してアクセスする必要があるかどうかを決めます。 これらは、KSDS と ESDS でのみサポートされます。代替索引 パスが必要な場合は、 代替索引 が固有キーを持つか、非固有キーを持つかを決めます。 非固有キーを使用する場合は、 キー処理の制限が生じます。しかし、 今後のレコードすべてに固有キーを使用するということは実用的ではありません。 固有キー用に作成した索引に非固有キーを持つレコードを挿入しようとすると、 エラーが発生します。
  4. ユーザーが必要とするデータ・セットとパスが決まったら、 ユーザーが想定している操作がサポート されているかどうか確認してください。図 34 を参考にしてください。

ダミーの VSAM データ・セットにはアクセスしないでください。 未定義ファイルがあることを示すエラ ー・メッセージを受け取るためです。

表 27表 28、および 表 29 は それぞれ、入力順データ・セット、索引付きデータ・セット、 および相対レコード・データ・セットで使用できるステートメントを 示しています。

図 34. VSAM データ・セットと使用できるファイル属性
         SEQUENTIAL        KEYED SEQUENTIAL    DIRECT

INPUT    ESDS              ESDS                KSDS
         KSDS              KSDS                RRDS
         RRDS              RRDS                Path(U)
         Path(N)           Path(N)
         Path(U)           Path(U)

OUTPUT   ESDS              ESDS                KSDS
         RRDS              KSDS                RRDS
                           RRDS                Path(U)

UPDATE   ESDS              ESDS                KSDS
         KSDS              KSDS                RRDS
         RRDS              RRDS                Path(U)
         Path(N)           Path(N)
         Path(U)           Path(U)


Key:  ESDS     Entry-sequenced data set
      KSDS     Key-sequenced data set
      RRDS     Relative record data set
      Path(N)  Alternate index path with nonunique keys
      Path(U)  Alternate index path with unique keys

You can combine the attributes on the left with those at
the top of the figure for the data sets and paths shown.
For example, only an ESDS and an RRDS can be SEQUENTIAL OUTPUT.

PL/I does not support dummy VSAM data sets.
表 26. 代替索引パスで実行できる処理
基本クラスター・タイプ 代替索引キー・タイプ 処理 制約事項
KSDS 固有キー

非固有キー

通常の KSDS として

制限つきキー・アクセス

キーのアクセスを変更できない。

キーのアクセスを変更できない。

ESDS 固有キー

非固有キー

KSDS として

制限つきキー・アクセス

削除なし。

キーのアクセスを変更できない。

削除なし。

キーのアクセスを変更できない。


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