Rational Developer for System z
Enterprise COBOL for z/OS バージョン 4.1 言語解説書


浮動挿入による編集

この編集のタイプは、数字編集項目に対してのみ有効です。

次に示す記号が使用されます。

cs + -

1 つの PICTURE 文字ストリング内では、これらの記号は、 浮動挿入文字として相互に排他的で、これらのうち 1 種類しか使用できません。

浮動挿入による編集を指定するには、許容される浮動挿入記号を少なくとも 2 つ含むストリングを使用することによって、 文字を実際に挿入することのできる左端の文字位置を表します。

文字ストリングの中の左端の浮動挿入記号は、実際に文字がデータ項目の中に現れる左端の限界を表します。右端の浮動挿入記号は、実際に文字が現れる右端の限界を表します。

文字ストリングの左端から 2 番目の浮動挿入記号は、 データ項目の中で数字データが現れる左端の限界を表します。 ゼロ以外の数字データは、この限界とそれより右にあるすべての文字に置き変わることができます。

浮動挿入記号のストリングの中およびすぐ右側にある単純挿入記号 (B 0 / ,) は、 いずれも浮動文字ストリングの一部とみなされます。 ピリオド (.) が特殊挿入記号として浮動ストリング内に組み込まれている場合、 それは文字ストリングの一部とみなされます。

切り捨てのオカレンスを回避するために、 PICTURE 文字ストリングの最小サイズは、 次の数の合計でなければなりません。

浮動挿入による編集の表現

PICTURE 文字ストリングで浮動挿入による編集を表す方法は、2 とおりあります。 したがって、次のように 2 とおりの編集が行われます。

  1. 小数点の左側にある任意の先行数字文字位置またはそのすべてが、浮動挿入記号により表されます。 編集が行われると、データ内の最初の非ゼロ数字または小数点 (この 2 つのうちより左側にある方) のすぐ左に、 浮動挿入文字が 1 つ置かれます。 挿入された文字の左側の文字位置は、スペースで埋められます。

    PICTURE 文字ストリングの中のすべての数字文字位置が挿入文字によって表されている場合、 少なくともそれら挿入文字のうちの 1 つは、小数点の左側になければなりません。

  2. すべての数字文字位置を、浮動挿入記号によって表します。 編集が行われると、次のようになります。
    • データの値が 0 であれば、そのデータ項目全体にスペースが入ります。
    • データの値がゼロでなければ、その結果は規則 1 の場合と同様になります。

以下に例を示します。

PICTURE データの値 編集結果
       $$$$.99
           .123
          $.12
       $$$9.99
           .12
         $0.12
  $,$$$,999.99
      -1234.56
     $1,234.56
  +,+++,999.99
    -123456.789
   -123,456.78
 $$,$$$,$$$.99CR
   -1234567
 $1,234,567.00CR
 ++,+++,+++.+++     
        0000.00
                     

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