セッションのカスタマイズには、オプションがいくつかあります。例えば、ウィンドウのサイズ変更と配置の変更、選択されたウィンドウのクローズ、セッション・パラメーターの変更、およびセッション・パネル・カラーの変更を行うことができます。この章では、これらのオプションを使用してセッションをカスタマイズする 方法を説明します。
ユーザーがセッションをカスタマイズしたときにどのウィンドウが影響を 受けるかは、いくつかの要因のうちの 1 つによって決まります。ウィンドウ名を指定した場合 (例: モニター・ウィンドウを オープンする場合には WINDOW OPEN MONITOR)、そのウィンドウが処理対象になります。WINDOW SIZE コマンドのようなカーソル指向のコマンドの場合、カーソルを含んでいるウィンドウが処理対象になります。ウィンドウ名が指定されず、またカーソルがどのウィンドウにもない場合、処理対象のウィンドウは、プロファイル設定パネルにおける デフォルト・ウィンドウ の設定値によって決まります。
ここで述べた内容に関して詳しくは、以下のトピックを参照してください。
PF キーの定義には、SET PFKEY コマンドを使用します。例えば、PF8 キーを SCROLL DOWN PAGE として定義するには、次のコマンドを入力します。
SET PF8 "Down" = SCROLL DOWN PAGE ;
C および C++ の場合は、引用符 (") を使用します。アセンブラー、COBOL、逆アセンブリー、および PL/I の場合は、アポストロフィ (') と引用符 (") のどちらでも使用できます。引用符またはアポストロフィで区切られているストリング (この例では Down) は、SET KEYS ON を選択したときに PF8 の隣に表示されるラベルです。PF キーの定義は、画面の下に表示されます。
ここで述べた内容に関して詳しくは、以下のトピックを参照してください。
長い文字ストリングを表すシンボルの定義ができます。例えば、長いコマンドを何回も再入力したくない場合、SET EQUATE コマンドを使用してそのコマンドと短いシンボルを 等価にすることができます。そうすれば、Debug Tool はそのシンボルをコマンドと同等に扱うようになります。次の例は、EQUATE を使用したいくつかの設定を示しています。
SET EQUATE コマンドによって作成されたシンボルが HLL の キーワードまたはキーワード省略形と同じ場合、シンボルが優先します。そのシンボルが既に定義されている場合には、古い定義が新しい定義に よって置き換えられます。特定のコマンドのオペランドのなかには、標準 Debug Tool 環境以外の環境で用いられ、シンボル置換に関しては探索されないものがあります。
物理ウィンドウの相対的なレイアウトを変更するには、PANEL LAYOUT コマンドを 使用します (PANEL キーワードはオプションです)。1 つの物理ウィンドウにメモリー・ウィンドウかログ・ウィンドウを表示できますが、両方のウィンドウを同時に別々の物理ウィンドウに表示することはできません。
PANEL LAYOUT コマンドは次のパネルを表示します。このパネルには、選択可能な 6 つの物理ウィンドウ・レイアウトが表示されます。
Window Layout Selection Panel
Command ===>
1 2 3
1 .-----------. 2 .-----------. 3 .-----------. Legend:
| M | | _ | _ | | _ |
|-----------| | | | | | L - Log
| S | |-----------| |-----------| M - Monitor
|-----------| | _ | | _ | _ | S - Source
| L | | | | | | E - Memory
'-----------' '-----------' '-----------' To reassign the
Source, Monitor,
4 5 6 Log, and Memory
4 .-----------. 5 .-----------. 6 .-----------. windows, type
| _ | _ | _ | | _ | _ | | _ | _ | over the current
| | | | | | | | | | settings or
| | | | |-----| | | |-----| underscores with
| | | | | _ | | | | _ | S, M, L, or E.
| | | | | | | | | |
'-----------' '-----------' '-----------'
Enter END/QUIT to return with current settings saved.
CANCEL to return without current settings saved.
最初はセッション・パネルにはデフォルトの ウィンドウ・レイアウト 1 が使用されます。
画面の指示に従った後に、END PF キーを 押して変更内容を保存し、新しいレイアウトになった メイン・セッション・パネルに戻ります。
ここで述べた内容に関して詳しくは、以下のトピックを参照してください。
物理ウィンドウを閉じるには、以下のいずれかの作業を実行します。
物理ウィンドウを閉じると、残りのウィンドウが画面全域に表示されます。
物理ウィンドウを開くには、以下のいずれかのコマンドを入力します。
Debug Tool のセッション中に特定の変数の値が変更される様子をモニターしたいときには、物理ウィンドウにモニター・ウィンドウを表示する必要があります。モニター・ウィンドウが物理ウィンドウに表示されていない場合は、上の説明のように物理ウィンドウを開いてください。モニター・ウィンドウは、選択した物理ウィンドウ・レイアウトに応じた使用可能スペースを占めます。
物理ウィンドウを開いた場合、そのウィンドウに割り当てた内容が利用不可であれば、物理ウィンドウは空になります。
物理ウィンドウのサイズを変更するには、以下のいずれかの作業を実行します。
WINDOW SIZE 12 SOURCE
メモリー・ウィンドウとモニター・ウィンドウの場合、物理ウィンドウをウィンドウの内容を正しく表示できないほど狭く設定すると、Debug Tool でウィンドウの内容を (上書きして) 編集できなくなります。そのような場合は、物理ウィンドウの幅を広げてください。
物理ウィンドウ・サイズを現行の物理ウィンドウ・レイアウトのデフォルト値に復元するには、PANEL LAYOUT RESET コマンドを入力します。
1 つのウィンドウをフルスクリーン (一時的に他のウィンドウを表示しない) に トグルするには、カーソルをそのウィンドウに移動 させ、PF10 (ZOOM) を押します。PF10 を押すと、元の状態にトグルします。
PF11 (ZOOM LOG) も同様にログ・ウィンドウを トグルしますが、ログ・ウィンドウにカーソルを置く必要はありません。
セッション・パネルのカラーと強調表示を変更して、パネル上のフィールドを 目立つようにすることができます。ソース・ウィンドウの現在行、接頭部域、およびブレークポイントが設定された ステートメント ID などの区域を強調表示する場合について考えてみます。
カラー端末のセッション・パネルのさまざまなフィールドの色、輝度、または強調表示を変更するには、PANEL COLORS コマンドを使用します。このコマンドを出すと、下記に示されたパネルが 表示されます。
Color Selection Panel
Command ===>
Color Highlight Intensity
Title : field headers TURQ NONE HIGH
output fields GREEN NONE LOW Valid Color:
Monitor: contents TURQ REVERSE LOW White Yellow Blue
line numbers TURQ REVERSE LOW Turq Green Pink Red
Source : listing area WHITE REVERSE LOW
prefix area TURQ REVERSE LOW Valid Intensity:
suffix area YELLOW REVERSE LOW High Low
current line RED REVERSE HIGH
breakpoints GREEN NONE LOW Valid Highlight:
Log : program output TURQ NONE HIGH None Reverse
test input YELLOW NONE LOW Underline Blink
test output GREEN NONE HIGH
line numbers BLUE REVERSE HIGH Color and Highlight
Memory : information GREEN NONE LOW are valid only with
offset column WHITE NONE LOW color terminals.
address column YELLOW NONE LOW
hex data GREEN NONE LOW
character data BLUE NONE LOW
Command line WHITE NONE HIGH
Window headers GREEN REVERSE HIGH
Tofeof delimiter BLUE REVERSE HIGH
Search target RED NONE HIGH
Enter END/QUIT to return with current settings saved.
CANCEL to return without current settings saved.
PF 1:? 2:STEP 3:QUIT 4:LIST 5:FIND 6:AT/CLEAR
PF 7:UP 8:DOWN 9:GO 10:ZOOM 11:ZOOM LOG 12:RETRIEVE
最初、セッション・パネル区域とフィールドには、上記に示されるデフォルトのカラーと属性の値が設定されています。
使用可能なカラー属性は、使っている端末のタイプによって決まります。単色端末を使用している場合でも、強調表示と輝度属性を使用してフィールドを 目立つようにすることができます。
Debug Tool のセッションのカラーおよび属性の設定値を変更するには、変更したい フィールドの既存値の上に希望のカラーまたは属性を重ねて入力してください。変更の内容は、QUIT を入力したときに保存されます。
コマンド行から同じ指定内容の SET COLOR コマンドを 出すことによっても、選択された区域の 色または輝度を変更することができます。フィールドを明示的に指定するか、変更したい対象をカーソルで指示するか してください。同等な SET コマンドを使用して色や輝度を変更すると、カラー選択パネルの値も変更されます。
設定値は、デバッグ・セッション全体に有効となります。
ここで述べた内容に関して詳しくは、以下のトピックを参照してください。
PANEL PROFILE のコマンドは、Debug Tool の実行方法に影響する プロファイル設定値を含むプロファイル設定パネルを表示します。下記には、このパネルが IBM 提供の初期設定値で示されています。
Profile Settings Panel
Command ===>
Current Setting
---------------
Change Test Granularity STATEMENT (All,Blk,Line,Path,Stmt)
DBCS characters NO (Yes or No)
Default Listing PDS name
Default scroll amount PAGE (Page,Half,Max,Csr,Data,int)
Default window SOURCE (Log,Monitor,Source, Memory)
Execute commands YES (Yes or No)
History YES (Yes or No)
History size 100 (nonnegative integer)
Logging YES (Yes or No)
Pace of visual trace 2 (steps per second)
Refresh screen NO (Yes or No)
Rewrite interval 50 (number of output lines)
Session log size 1000 (number of retained lines)
Show log line numbers YES (Yes or No)
Show message ID numbers NO (Yes or No)
Show monitor line numbers YES (Yes or No)
Show scroll field YES (Yes or No)
Show source/listing suffix YES (Yes or No)
Show warning messages YES (Yes or No)
Test level ALL (All,Error,None)
Enter END/QUIT to return with current settings saved.
CANCEL to return without current settings saved.
設定値の変更は、希望する値を上書きするか、コマンド行またはコマンド・ファイルから適切な SET コマンドを発行することによって行うことができます。
プロファイル・パラメーター、その説明、および同等の機能を持つ SET コマンドを以下に示します。
スクロール値を示すフィールドが表示されるのは、すべてのプロファイル・ パラメーターを一度に表示するには画面の大きさが不十分な場合に限られます。このフィールドは前出のパネルの例には示されていません。
これらのプロファイル・パラメーターの設定値は、セッション中にいつでも 変更することができます。例えば、ビジュアル・トレースのペース のフィールドで 指定された量をセッション中の任意の時点で変更することにより、STEP コマンドを出したときに各ステートメントの実行の間で 生じる遅延を増加させることができます。
セッションのプロファイル設定値を修正するには、変更したいフィールドの 古い値に新しい値を重ねて入力してください。パネルから QUIT を出すと、同等の SET コマンドが出されます。
同等な SET コマンドを入力すると、プロファイル設定パネルの 値も変更されます。
設定値は、デバッグ・セッション全体に有効となります。
ここで述べた内容に関して詳しくは、以下のトピックを参照してください。
ユーザーは、一連のコマンドを優先ファイルと呼ぶデータ・セットに入れ、以後、TEST 実行時ストリングの preferences_file サブオプションにこの名前を指定することによって、このファイルが使用されるように指示することができます。Debug Tool は、初期設定時にこれらのコマンドを読み取り、セッションを適切にセットアップします。
以下は優先ファイルの例です。
SET TEST ERROR; SET DEFAULT SCROLL CSR; SET HISTORY OFF; SET MSGID ON; DESCRIBE CUS;
フルスクリーン・セッションのカスタマイズに記載されたカスタマイズのすべては、Debug Tool のあるセッションから次セッションの間で保持することができます。これを行うには保存と復元の設定機能を使用します。説明は、各ソース行を実行する回数の記録を参照してください。