Rational Developer for System z
Enterprise COBOL for z/OS バージョン 4.1 プログラミング・ガイド


別のプログラムへの制御権移動

別のプログラムへの制御権移動を行うのに、幾つかの異なる方法 (静的呼び出し、動的呼び出し、ネストされたプログラムの呼び出し、およびダイナミック・リンク・ライブラリー (DLL) の呼び出し) を使用できます。

すべての環境 (CICS を含む) において、Enterprise COBOL プログラム相互間での呼び出しだけでなく、Enterprise COBOL プログラムとその他の古いバージョンのコンパイラーでコンパイルされたプログラムとの間で、静的呼び出しおよび動的呼び出しを行うことができます。

OS/VS COBOLEnterprise COBOL と併用する場合、非 CICS と CICS との間では、サポートに違いがあります。

非 CICS 環境の場合
Enterprise COBOL プログラムとその他の COBOL プログラムとの間で、静的呼び出しおよび動的呼び出しを行うことができます。

例外: UNIX 環境では、VS COBOL II または OS/VS COBOL プログラムを呼び出せません。

CICS 環境の場合
CICS 環境では、OS/VS COBOL プログラムを呼び出せません。 OS/VS COBOL プログラムとその他の COBOL プログラムとの間で制御権を移動するには、EXEC CICS LINK を使用する必要があります。

ネストされたプログラムを呼び出すことによって、構造化プログラミング技法を使用して、アプリケーションを作成することができます。また、データ項目を不注意で変更しないようにするためには、PERFORM プロシージャーの代わりに、ネストされたプログラムを使用することができます。ネストされたプログラムは、 CALL literal または CALL identifier ステートメントを使用して呼び出します。

ダイナミック・リンク・ライブラリー (DLL) の呼び出しは、COBOL の動的 CALL の代替方法として使用することができ、オブジェクト指向 COBOL アプリケーション、UNIX プログラム、および C/C++ と相互運用するアプリケーションでの使用に適しています。

z/OS では、2 つのロード・モジュールをリンクすると、論理的には単一のプログラムになり、そのプログラムには 1 次入り口点と代替入り口点があり、その入り口点にはそれぞれ独自の名前があります。サブプログラムを動的に呼び出すのに使われる個々の名前は、システムに認識されていなければなりません。このような個々の名前は、そのサブプログラムを含むロード・モジュールの NAME または ALIAS として、リンケージ・エディターまたはバインダーの制御ステートメントで指定する必要があります。


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