Rational Developer for System z
Enterprise COBOL for z/OS バージョン 4.1 コンパイラーおよびランタイム 移行ガイド


互換性

COBOL プログラムとアセンブラー・プログラムの混合があります。アセンブラー・プログラムを言語環境プログラム使用可能に変更する必要がありますか ?

いいえ。アセンブラー・プログラムを言語環境プログラム使用可能に変更する必要はありません。ただし、アセンブラー・プログラムは S/390® 保存域規則に従っていなければなりません。つまり、次のとおりでなければなりません。

言語環境プログラムのもとで DOS/VS COBOL プログラムを実行することはできますか?

はい。DOS/VS COBOL でコンパイルされたプログラムは、IBM 言語環境プログラ ム (VSE/ESA® 版) のもとで実行することができます。移行情報については、「IBM COBOL for VSE/ESA 移行の手引き」、GD88-6041 を参照してください。

DOS/VS COBOL でコンパイルされたプログラムは、プログラム番号 5688-198 (言語環境プログラム) のもとでは実行できません。

言語環境プログラムは、OS/VS COBOL の LANGLVL(1) と LANGLVL(2) でコンパイルされたプログラムを両方ともサポートしますか?

はい。

OS/VS COBOL言語環境プログラムとの互換モードで実行するとき、ランタイム制御ブロックは同じ方法でアクセスされますか?

はい。TGT 内および他の制御ブロック内のポインターを引き続き使用して、OS/VS COBOL 用の 制御ブロックに到達することができます。

ただし、Enterprise COBOL の場合は、アセンブラー・プログラムは R13 から TGT のアドレスを取得できません。

VS COBOL II では、出力 DD につづりの誤りがあるとエラーが発生し、一時ファイルが作成されました。これが 1 回のプログラム実行でラージ・ファイルについて起こると、問題が生じます。このことは、Enterprise COBOL の場合も問題になりますか ?

いいえ。QSAM の場合、言語環境プログラムの CBLQDA(OFF) ランタイム・オプションを使用して 自動ファイル作成をオフにすることができます。

CMPR2 オプションを使用しなければならないのはいつですか ?

CMPR2/NOCMPR2 オプションは Enterprise COBOL では利用できません。Enterprise COBOL は NOCMPR2 が常に有効であるかのように動作します。以前のコンパイラーで CMPR2 を指定してコンパイルされたプログラムはいずれも、Enterprise COBOL で コンパイルするために COBOL 1985 標準にアップグレードする必要があります。

言語環境プログラムを LNKLST/LPALST 内に置くことはできますか?

はい。ただし、その言語環境プログラムが LNKLST/LPALST 内にある唯一の COBOL 用のランタイム・ライブラリーになるようにしてください。言語環境プログラムは古い COBOL ランタイム・ライブラリーより先に LNKLST または LPALST 内に置くことができますが、古い方のランタイム・ライブラリーは到達不能になります。

言語環境プログラムを LNKLST/LPALST 内に置く前に、LNKLST/LPALST から言語環境プログラム・ライブラリー・ルー チンにアクセスする可能性があるすべてのアプリケーションをテストしてください。言語環境プログラムへの移行は、制御された方法で実現してください。

詳細については、言語環境プログラムを段階的に実動モードに移す方法の決定を参照してください。

言語環境プログラムは、システム上で OS/VS COBOL および VS COBOL II と共存することができますか?

はい。しかし、各種のアプリケーションに必要とされ、使用されるライブラリーを理解し ておかなければなりません。たとえば、連結内で VS COBOL II が言語環境プログラムより前にあり、VS COBOL II アプリケーションの 1 つのプログラムを Enterprise COBOL で再コンパイルした場合、そのアプリケーションは言語環境プログラムが連結内で VS COBOL II ランタイム・ライブラリーより前に来るまで実行されません。各種のプロダクト・ライブラリー間には重複した名前があるため、正しいライブラリーがア クセスされるようにすることが重要です。

詳細については、既存のアプリケーションの呼び出しを参照してください。

OS/VS COBOL から Enterprise COBOL への変換と、OS/VS COBOL から VS COBOL II への変換はどちらが簡単ですか?

ソースの移行手段はほとんど同じです。OS/VS COBOL と共に SVC LINK または条件処理を使用するアセンブラー・プログラムがある場 合は、言語環境プログラム・ランタイムへの移行は若干困難です。時間の大部分はテストに費やされるため、2 つの移行経路はほとんど同じです。

ランタイムの考慮事項の要約については、以下の図を参照してください。

Enterprise COBOL プログラムのシグニチャー域は、 OS/VS COBOL および VS COBOL II の場合と同じですか?

いいえ。シグニチャー域のマップが「Enterprise COBOL プログラミング・ガイド」に記載されているので、これを使用して、モジュールのコンパイルに使用されたコンパイラー・オプション、モジュールがいつコンパイルされたか、およびリリース・レベルなどを調べることができます。


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