事前初期設定 を行うと、アプリケーションが COBOL ランタイム環境を一度初期化した後、その環境を使用して複数の処理を実行してから、その環境を明示的に終了することができます。
事前初期設定を使用すると、C/C++ などの非 COBOL 環境から COBOL プログラムを複数回呼び出すことができます。
事前初期設定には、主に次のような利点があります。
COBOL 実行単位内の最初の COBOL プログラムから戻っても、その実行単位は終了しないため、COBOL プログラムが非 COBOL 環境から呼び出される場合でも、最後に使われた状態で呼び出すことができます。
COBOL ランタイム環境の作成と解除を何度も行うとオーバーヘッドが生じ、アプリケーションの処理速度が遅くなる可能性があります。
非 COBOL プログラムが、COBOL プログラムを最後に使われた状態で使用する必要がある場合は、複数言語アプリケーションに対して事前初期設定サービスを使用します。例えば、COBOL プログラムに対する最初の呼び出し時にファイルをオープンした場合、呼び出し側プログラムは、同じプログラムに対する後続の呼び出し時でも、そのファイルがオープンしていることを期待します。
制約事項: CICS では事前初期設定を行うことができません。
永続的な COBOL ランタイム環境の初期設定と終了を行うには、関連タスクで説明するインターフェースを使用します。事前初期設定された環境で使用される COBOL プログラムが DLL に含まれている場合は、事前初期設定された環境が終了するまで、その DLL を削除できません。