Rational Developer for System z
Enterprise PL/I for z/OS, Version 3.8, プログラミング・ガイド

標準データ・セット用の DD ステートメント

コンパイラーにはいくつかの標準データ・セットが必要です。 データ・セットの数は指定したオプショナル機能により異なります。 これらのデータ・セットは、標準 DD 名を持つ DD ステートメントに 定義する必要があります。標準 DD 名は、他のデータ・セット特性 と共に、表 12 に示されています。DD ステートメント SYSIN、SYSUT1、および SYSPRINT は常に必要です。

標準データ・セットはどれも直接アクセス装置に保管できますが、DD ステートメント に SPACE パラメーターを組み込む必要があります。 このパラメーターは、必要な補助記憶域の量を指定するために データ・セットを定義します。IBM 提供のカタログ式プロシージャーに割り振られる補助記憶域の量は、 大部分のアプリケーションにとって十分と思われます。

表 12. コンパイラーの標準データ・セット
 
標準
DDNAME
  データ・セットの内容
可能な
装置
クラス1
レコード
のフォー
マット
(RECFM)
レコード
のサイズ
(LRECL)
SYSDEBUG
TEST(SEPARATE) 出力
SYSDA
F,FB
>=80
および
<=1024
SYSDEFSD
XINFO(DEF) 出力
SYSDA
F,FB
128
SYSIN
コンパイラーへの入力
SYSSQ
F,FB,U
VB,V
<101(100)
<105(104)
SYSLIB
INCLUDE ファイル用ソース・ステートメント
SYSDA
F,FB,U
V,VB
<101
<105
SYSLIN
オブジェクト・モジュール
SYSSQ
FB
80
SYSPRINT
リスト (メッセージを含む)
SYSSQ
VBA
137
SYSPUNCH
プリプロセッサー出力、コンパイラー出力
SYSSQ
SYSCP
FB
80 または
MARGINS() 値
SYSUT1
一時作業ファイル
SYSDA
F
4051
SYSXMI
XINFO(XMI) 出力
SYSDA
VB
16383
SYSXMLSD
XINFO(XML) 出力
SYSDA
VB
16383
SYSADATA
XINFO(MSG) 出力
SYSDA
U
1024
注:

指定変更できるコンパイル時 SYSPRINT の値は BLKSIZE だけです。

  1. 可能な装置クラスは次のとおりです。
    SYSSQ
    順次装置
    SYSDA
    直接アクセス装置

    SYSUT1 以外はブロック・サイズを指定できます。SYSUT1 のブロック・サイズと論理レコード長はコンパイラーが選択します。

入力 (SYSIN)

コンパイラーへの入力は、SYSIN という名前の DD ステートメントによって定義 されたデータ・セットでなければなりません。 このデータ・セットは CONSECUTIVE 編成でなければなりません。 入力は 1 つ以上の外部 PL/I プロシージャーでなければなりません。 単一のジョブまたはジョブ・ステップで複数の外部プロシージャーを コンパイルしたい場合は、各プロシージャーの前に %PROCESS ステートメントを 置きます (最初のプロシージャーの前には不要な場合があります)。

PL/I ソース・プログラムの入力メディアとして、80 バイト・レコードが 一般に使用されます。 入力データ・セットは、直接アクセス装置または他の一部の順次メディアに 置くことができます。 入力データ・セットには、固定長レコード (ブロック化または非ブロック 化のもの)、可変長レコード (コード化または非コード化のもの)、 または不定長レコードのいずれでも入れることができます。 最大レコード・サイズは 100 バイトです。

入力ファイルの最大行数は 999,999 です。

コンパイラーへの入力のためにデータ・セットを連結する場合は、 連結されたデータ・セットは同じような特性 (例えば、ブロック・サイズや レコード・フォーマット) を持っていなければなりません。

出力 (SYSLIN、SYSPUNCH)

コンパイラーからの 1 つ以上のオブジェクト・モジュール形式の 出力は、コンパイル時オプション OBJECT を指定した 場合には、データ・セット SYSLIN に保管することができます。 このデータ・セットは DD ステートメントで定義されます。

オブジェクト・モジュールは、常に、ブロック化または非ブロック化の 80 バイトの 固定長レコードの形式になります。BLKSIZE が SYSLIN に指定され、BLKSIZE の値が 80 以外であれば、LRECL を 80 として指定しなければなりません。

SYSLIN DD は、一時データ・セットまたは永続データ・セットのどちらかを指定する必要があります。データ・セットのタイプにかかわらず、連結したデータ・セットを指定することはできません。

SYSLIN DD は、PDS や PDSE ではなく、順次データ・セットを指定しなければなりません。

MDECK コンパイル時オプションを指定した場合、SYSPUNCH という名前の DD ステートメントで定義されるデータ・セットは、 プリプロセッサーからの出力の保管にも使用されます。

一時作業ファイル (SYSUT1)

コンパイラーは、一時作業ファイルとして使用するためのデータ・セットを 必要とします。 このデータ・セットは、SYSUT1 という名前の DD ステートメントで 定義され、予備ファイル と呼ばれます。 これは直接アクセス装置上にある必要があり、 マルチボリューム・データ・セットとして割り振ってはなりません。

予備ファイルは、主記憶域の論理拡張部分として使用され、 テキストと辞書情報を入れるためにコンパイラーとプリプロセッサーに よって使用されます。SYSUT1 の LRECL および BLKSIZE は、予備ファイル・ページに 使用できるストレージの量に基づいて、コンパイラーが選択します。

本書で記述される DD ステートメントおよび SYSUT1 用の カタログ式プロシージャーの中の DD ステートメントは、1024 バイト・ブロック 単位のスペース割り振りを要求します。 これは直接アクセス・ストレージ・スペースの適切な 2 次割り振りが獲得されるように するためです。


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