IBM COBOL for Windows ではコピーブックが提供されており、これによって COBOL プログラムからの ODBC 呼び出しを使用して、ODBC ドライバー対応のデータベースに容易にアクセスできるようになります。 これらのコピーブックは、そのまま使用することも、変更を加えて使用することも可能です。
以下で紹介するコピーブックは、ODBC Version 3.0 に対応しています。ただし、Version 2.x のコピーブックも付属しているため、ODBC Version 2.x のアプリケーション開発が必要な場合は、Version 3.0 のコピーブックの代わりに使用することができます。
| ODBC Version 3.0 対応のコピーブック | ODBC Version 2.x 対応のコピーブック | 説明 | 場所 |
|---|---|---|---|
| ODBC3.CPY | ODBC2.CPY | シンボルおよび定数 | COBOL 用の INCLUDE フォルダー |
| ODBC3D.CPY | ODBC2D.CPY | DATA DIVISION の定義 | COBOL 用の SAMPLES フォルダー内の ODBC フォルダー |
| ODBC3P.CPY | ODBC2P.CPY | PROCEDURE DIVISION ステートメント | COBOL 用の SAMPLES フォルダー内の ODBC フォルダー |
SYSLIB 環境変数に INCLUDE および ODBC フォルダーのパスを組み込んで、コンパイラーがコピーブックを確実に使用できるようにします。
ODBC3.CPY は、ODBC API に対して記述された定数値のシンボルを定義します。このコピーブックは、ODBC API への呼び出しに使用される定数と、ODBC ガイドで指定されたシンボルをマップします。このコピーブックを使用して、引数と関数の戻り値を指定およびテストすることができます。
ODBC3P.CPY は、ODBC の初期化、エラーの処理、およびクリーンアップに一般に使用される関数 (SQLAllocEnv、 SQLAllocConnect、 iwzODBCLicInfo、 SQLAllocStmt、 SQLFreeStmt、 SQLDisconnect、 SQLFreeConnect、 SQLFreeEnv) 向けに用意されている COBOL ステートメントを使用できるようにします。
ODBC3D.CPY には、WORKING-STORAGE SECTION (または LOCAL-STORAGE SECTION) で ODBC3.CPY によって使用されるデータ宣言が含まれています。
これらのコピーブックでは、COBOL 固有の調整がいくつか行われています。
コピーブック ODBC3.CPY を組み込むには、次のように COPY ステートメントを DATA DIVISION 内に指定します。
例: ODBC コピーブックを使用したサンプル・プログラム
例: ODBC データ定義用のコピーブック
例: ODBC プロシージャー用のコピーブック