Rational Developer for System z
Enterprise PL/I for z/OS, Version 3.8, 言語解説書

通貨記号の定義

通貨記号は、数字データの文字値を表示するピクチャー文字として使用することができます。 この記号には、ドル符号 ($) またはユーザーが選択した任意の記号を使用できます。 また、< と > の文字で囲まれた一連の文字も記号とすることができます。

構文図を読む構文図をスキップする        .------.
        V      |
>>- < ----char-+-- > ------------------------------------------><
 
<
通貨記号の開始を表します。 この文字は、エスケープ文字としての役割を果たします。 < を文字として使用したい場合は、<< と指定しなければなりません。
char
これは、通貨記号 (複数の場合もある) の一部となる任意の文字です。
>
通貨記号の終わりを表します。 文字 > を使用する場合には、<> と指定する必要があります。

複数の > は、浮動ストリングを表します (*** ページで 説明されています)。

一般的な挿入ストリングには、次のものがあります。

<DM>
ドイツ・マルクを表します。
<Fr>
フランス・フランを表します。
<K$>
カリスタン・ドルを表します。
<Sur.f>
スリナム・ギルダーを表します。
<$>
ドル符号を表します。

文字 < または > がシーケンス内になければならない場合、 新たに別の < をその文字の前に付けなければなりません。 こうすることによって、< はエスケープ文字としての役目も果たします。

< > で囲まれたシーケンス全体で 1 つの「記号」を表し、それによってある数字の文字値を表します。 記号を浮動ピクチャー文字として表す必要がある場合は、 「< >」のあとに > を指定して、各オカレンスを表してください。

以下に例を示します。

Pic '<DM>>>.>>9,V99'
10 文字の数字ピクチャーを表し、割り当てのあとは 11 文字になります。
Pic '<Sur.f>999,V99'
7 文字の数字ピクチャーを表し、割り当てのあとは 11 文字になります。
Pic '<K$>>>,>>9.V99'
10 文字の数字ピクチャーを表し、割り当てのあとは 11 文字になります。
Pic '<$>>>,>>9.V99'
10 文字の数字ピクチャーを表し、割り当てのあとは 10 文字になります。
Pic '$$$,$$9.V99'
上のピクチャー指定と同じ値になります。

通貨記号の定義例をさらに挙げます。

  dcl P pic'<DM>9.999,V99';
  P = 1234.40;                             /* Yields 'DM1.234,40'   */

 
  dcl P pic'<DM>9.999,V99';
  P =   34.40;                             /* Yields 'DM   34,40'   */

 
  dcl P pic'<DM>>.>>9,V99';
  P = 1234.40;                             /* Yields 'DM1.234,40'   */

 
  dcl P pic'<DM>>.>>9,V99';
  P =   34.40;                             /* Yields '   DM34,40'   */

 
  dcl P pic'9.999,V99<K$>';
  P = 1234.40;                             /* Yields '1.234,40K$' */

この章では、通貨記号 という用語と $ 記号は、ドル符号またはユーザー定義の任意の通貨記号を指します。


Terms of use | Feedback

This information center is powered by Eclipse technology. (http://www.eclipse.org)