このチュートリアルの以下のいくつかの演習では、各種の EGL データ・パーツについて説明します。データ・パーツとは、EGL アプリケーションで利用できるデータ構造です。一度データ・パーツを定義すれば、そのデータ・パーツから変数をいくつでも作成することができます。したがって、データ・パーツは変数のモデルのようなものであると考えることもできます。
以下に、よく使用される EGL データ・パーツの型を示し、それぞれについて簡単に説明します。データ・パーツの型は、単純なものから順に記載されています。また、それぞれの型は、より単純なデータ・パーツを基に作成されます。データ・パーツについて詳しくは、ヘルプを参照してください。dataItem およびレコードについては、このチュートリアルの以降の演習で詳しく説明します。
以下に、プリミティブの例と、それらから変数を作成する方法を示します。
myCharVariable char(50);
myIntVariable int;
myBinVariable bin(4);
myNumVariable num(9,2);
num プリミティブは 1 桁につき 1 バイトを使用する形式で保管されますが、int および bin プリミティブは 2 進数形式で保管されます。そのため、num プリミティブの方が、より多くのスペースを必要とします。
date 変数は妥当性検査されるので、20050230 というような無効な日付が入力されるととエラーとなります。date 変数を作成するには、次のようにコードを記述します。
myDateVariable date;
以下のステップで、プリミティブ変数を使用する基本的な Web ページを作成する方法を示します。これらのステップを始める前に、「チュートリアルの概要」に示す前提条件を満たしていることを確認してください。
ファイルを作成する前にプロジェクトまたはフォルダーを選択しない場合、そのファイルが意図した場所に表示されないことがあります。
PrimitiveTest
新規 Faces JSP ファイル・ウィザードは次のようになります。

package pagehandlers;
PageHandler PrimitiveTest
{view="PrimitiveTest.jsp", onPageLoadFunction=onPageLoad}
//Variables
//Variables based on character primitives
myCharVariable char(44);
myMbcharVariable mbchar(44);
myUnicodeVariable unicode(44);
myHexVariable hex(4);
//Variables based on numeric primitives
myIntVariable int;
myBigintVariable bigint;
mySmallintVariable smallint;
myDecimal7_2Variable decimal(7,2);
myNum7_2Variable num(7,2);
//Variables based on datetime primitives
myDateVariable date;
myTimeVariable time;
Function onPageLoad()
myCharVariable = "This is my char variable";
myMbcharVariable = "This is my mbchar variable";
myUnicodeVariable = "This is my unicode variable";
myHexVariable = "012B";
myIntVariable = 1111;
myBigintVariable = 22222222;
mySmallintVariable = 333;
myDecimal7_2Variable = 44.44;
myNum7_2Variable = 555.55;
myDateVariable = "20050101";
myTimeVariable = "010101";
End
Function changeValues();
myCharVariable = "New value for the char variable";
myMbcharVariable = "New value for the mbchar variable";
myUnicodeVariable = "New value for the unicode variable";
myHexVariable = "079F";
myIntVariable = 6666;
myBigintVariable = 77777777;
mySmallintVariable = 888;
myDecimal7_2Variable = 99.99;
myNum7_2Variable = 111.11;
myDateVariable = "20061115";
myTimeVariable = "090909";
End
End
以下は、ここで挿入したコードに関する技術面での注釈です。
PageHandler で変数が作成されたので、それらを EGL コードまたはページ上で使用することができます。以下のステップでは、変数をページに追加して、そのページをサーバー上でテストします。
通常、ページ・データ・ビューはワークベンチの左下にあります。ページ・データ・ビューが見つからない場合は、「ウィンドウ」>「ビューの表示」>「ページ・データ」をクリックすると開きます。
PrimitiveTest がない場合は、ページを保管して、ページ・データ・ビューを最新表示します。
この Web ページで使用できるデータおよび関数がページ・データ・ビューに表示されます。11 のプリミティブ変数をこのページの PageHandler に追加したので、それらの 11 の変数がページ・データ・ビューの「PrimitiveTest」(PageHandler の名前) の下に表示されます。また、changeValues() という関数も追加したので、その関数がページ・データ・ビューの「アクション」の下に表示されます。ページ・データ・ビューは次のようになります。

「オプション」ウィンドウは次のようになります。

ページは次のようになります。

ワークベンチ内の Web ブラウザーで Web ページが開きます。 外部の Web ブラウザーを使用したい場合は、ワークベンチ内の Web ブラウザーから URL をコピーして、その URL を外部ブラウザーの URL バーに 貼り付けることができます。
ページが開いたら、入力フィールドに変数の現行値が表示されていることを確認します。
このボタンをクリックすると、changeValues() 関数が呼び出され、変数に新規の値が割り当てられます。入力フィールドに新規の値が表示されるようになります。
以上で、プリミティブ変数を作成および使用する方法に関する学習は終了です。以降の 2 つの演習では、この演習で得た知識を応用して、より複雑な変数およびデータ・パーツを処理します。
これで、『演習 1.3: dataItem』を開始する準備ができました。