データ削減プールへのボリュームの移動
システムは、ボリューム・ミラーリングを使用した、データ削減プールへの既存のボリュームのマイグレーションをサポートします。ボリュームに対するホスト入出力操作は、マイグレーション中に中断されません。
データ削減により、ストレージ効率とパフォーマンスを向上させ、ストレージ・コスト (特にフラッシュ・ストレージ) を削減することができます。 データ削減により、ホスト・システムで以前に使用されていたが不要になったストレージ・リソースをレクラメーション処理することで、外部ストレージ・システムおよび内蔵ドライブに保管されるデータ量が減ります。システムでデータ削減テクノロジーによって実現できる潜在的な容量節約量を見積もるには、Data Reduction Estimation Tool (DRET) を使用します。このツールは、新規システムにマイグレーションされる既存のユーザー・ワークロードを分析します。このツールは、接続されているすべてのストレージ・アレイ上のターゲット・ワークロードをスキャンし、これらの結果を統合して、システム全体の潜在的なデータ削減節約量の見積もりを生成します。
https://www-945.ibm.com/support/fixcentral/ にアクセスして、 IBM Spectrum Virtualize™ の下でツールとその README を検索します。
システムは、シン・プロビジョニング・ボリュームや圧縮ボリュームを含むことができるデータ削減プールをサポートします。また、データ削減プールは、データ重複排除をサポートすることで、シン・プロビジョニング・ボリュームおよび圧縮ボリュームでのさらなる容量節約もサポートします。 シン・プロビジョニング・ボリュームまたは圧縮ボリュームに対して重複排除が指定された場合、重複するデータ・バージョンは除去され、ストレージに書き込まれません。これによってさらに容量を節約できます。 データ削減プールには、スペースがホストから解放されるタイミングを追跡する特定のボリュームや、ストレージ・プール内で収集して再使用することが可能な未使用の容量も含まれます。スペースがホストから解放されると、マップ解除 のプロセスが呼び出されます。マップ解除は、割り振り済みの容量がターゲット・ボリューム上で不要になったことを示すためにホストが使用する一連の SCSI コマンドです。 解放されたスペースは、ストレージ上で容量を再割り振りしなくても、収集してシステム上で再使用することができます。また、プールは、データ削減プール内の未使用の容量をレクラメーション処理し、その容量を再配分してエクステントを解放することもできます。レクラメーション処理が可能な容量 は、データが上書きされたとき、ボリュームを削除したとき、あるいはホストが SCSI マップ解除コマンドを使用してデータが不要であるとマークしたときに作成される未使用の容量です。 ボリュームに保管されているデータがホストで不要になった場合、ホスト・システムは、SCSI マップ解除コマンドを使用して、そのストレージをボリュームから解放します。これらのボリュームがデータ削減プール内にある場合、そのスペアはレクラメーション処理が可能な容量になり、モニターおよび収集され、最終的に再配分によってプールに戻され、システムで使用できるようになります。データ削減プールの場合、管理 GUI で、レクラメーション処理可能な容量は使用可能な容量に加算されています。標準プールでは、使用可能な容量にレクラメーション処理可能な容量は含まれません。 コマンド・ライン・インターフェースで lsmdiskgrp コマンドを実行すると、データ削減プールおよび標準プールに適用される各種の値が表示されます。 データ削減プールの場合、reclaimable_capacity の値は、プール内でデータが削減された後に使用可能な未使用の容量を示します。 管理 GUI を使用する場合とは異なり、lsmdiskgrp で表示される free_capacity 値に reclaimable_capacity は含まれません。レクラメーション処理が可能な容量は、メタデータとして収集され、データ削減プールにも保管されるため、外部ストレージ・システム上のストレージを使用します。システムはこの容量を定期的にプールに戻しますが、使用可能な論理容量の 85% をレクラメーション処理が可能なデータで使い尽くす可能性があります。これにより、外部ストレージ・システムでスペース不足警告が誤って生成される可能性があります。データ削減プールを作成する場合は、割り振り済みの合計容量の 15% をこれらの操作用に予約する必要があります。 レクラメーション処理が可能な容量は、他のボリュームに使用することができます。これにより、既存のストレージ・リソースがさらに効率的に使用されます。管理 GUI で、を選択して、データ削減プールの物理容量をモニターします。コマンド・ライン・インターフェースで、lsmdiskgrp コマンドを使用して、データ削減プールの物理容量を表示します。
chsystem -hostunmap on
標準プール内の圧縮ボリュームあるいはシン・プロビジョニング・ボリュームをデータ削減プールに移動することで、レクラメーション処理された容量の管理を簡素化できます。 データ削減プールは、ホストのマップ解除操作を追跡し、容量を自動的に再割り振りします。 システムでは、新しいデータ削減プール内にボリュームのコピーを作成するボリューム・ミラーリングがサポートされます。この方法では、新規データ削減プール内にボリュームのコピーが作成され、ホスト操作が中断されることはありません。
管理 GUI を使用する場合
- 以下のステップを実行して、データ削減プールを作成します。
- 管理 GUI で、を選択します。
- 「プール」ページで、「作成」をクリックします。
- 「プールの作成」ページで、プールの名前を入力し、「データ削減」を選択します。
- 「作成」をクリックします。 データ削減プールは、子プールではなく、親プールとしてのみ作成されます。
- 以下のステップを実行して、ストレージをデータ削減プールに追加します。
- 管理 GUI で、を選択します。
- 作成したデータ削減プールを右クリックし、「ストレージの追加」を選択します。
- 使用可能なストレージから選択し、プールに容量を割り振ります。「割り当て」をクリックします。
- 以下のステップを実行して、圧縮ボリュームまたはシン・プロビジョニング・ボリュームのコピーを作成します。
- 管理 GUI で、を選択します。
- データ削減プールにマイグレーションするボリュームが含まれている既存のプールを選択します。ボリュームを右クリックし、「ボリューム・コピーの追加」を選択します。
- 「ボリューム・コピーの追加」ページで、ボリュームのコピーを作成するデータ削減プールを選択します。コピー 1 は元のプールの元のボリュームであり、コピー 2 はデータ削減プール内に作成されます。容量の節約のためにシン・プロビジョニングまたは圧縮のいずれかを選択してください。 このオプションを選択した場合、作成したボリュームで重複排除を使用することも選択できます。例えば、重複排除を使用して重複データの削除も行うシン・プロビジョニング・ボリュームを作成できます。
- 「追加」をクリックします。
- 次のステップに進む前に、コピーが同期化されていることを確認します。「ボリューム」ページで、コピー 2 の「同期化済み」列に「はい」が表示されていることを確認します。
注: 同期が完了するまでに要する時間は、ボリュームのサイズとシステム・パフォーマンスによって変わります。 ボリュームを右クリックして「ミラー同期速度の変更」を選択することで、同期速度を上げることができます。
- マイグレーションを完了するには、以下のステップを実行して、元のボリューム・コピーを削除します。
- 管理 GUI で、を選択します。
- ボリューム・コピーを右クリックし、「削除」を選択します。
- 「はい」をクリックして削除を確認します。
コマンド・ライン・インターフェースの使用
- データ削減プールを作成するには、次のコマンドを入力します。
ここで、pool_name はプールの名前、extent_size はプールのエクステント・サイズ、mdisk_id_list はデータ削減プール内の MDisk ID のリストです。mkmdiskgrp -name pool_name -ext extent_size -mdisk mdisk_id_list -datareduction yes - データ削減プールでボリュームのコピーを作成するには、次のコマンドを入力します。
- 圧縮ボリューム・コピー
addvdiskcopy -mdiskgrp mdisk_group_name -compressed -rsize disk_size -autoexpand vdisk_name- シン・プロビジョニング・ボリューム・コピー
addvdiskcopy -mdiskgrp mdisk_group_name -rsize disk_size -autoexpand vdisk_name- シン・プロビジョニング、重複排除ボリューム・コピー
addvdiskcopy -mdiskgrp mdisk_group_name -rsize disk_size -autoexpand -deduplicated vdisk_name- 圧縮、重複排除ボリューム・コピー
addvdiskcopy -mdiskgrp mdisk_group_name -compressed -rsize disk_size -autoexpand -deduplicated vdisk_name
ここで、mdisk_group_name は、ステップ 1 で作成された、コピーが置かれるデータ削減プールの名前であり、disk_size は、メガバイト (MB) 単位の整数値です。vdisk_name 変数は、コピーしようとしているボリュームの名前です。
- ボリュームのコピーが同期されるようにするには、次のコマンドを入力します。
ここで、vdisk_name は、コピーを含むボリュームの名前です。 コマンド出力で、新規ボリューム・コピーの sync 値が yes に設定されていることを確認します。これは、新規ボリューム・コピーが元のコピーと同期されていることを示します。lsvdisk vdisk_name - マイグレーションを完了するには、次のコマンドを入力して、元のプールから元のボリューム・コピーを削除します。
ここで、copy_id は、ボリューム・コピーのシステム割り当て ID、vdisk_name は元のボリュームの名前です。rmvdiskcopy -copy copy_id vdisk_name