中断を伴わないノード交換
中断を伴わずに、既存のノードを新規 IBM Spectrum Virtualize™ ノードと取り替えることができます。
始める前に
SAN 環境に対する変更が必要ないため、交換手順は処理を中断せず行うことができます。交換用の IBM Spectrum Virtualize ノードは、取り替える元のノードと同じワールドワイド・ノード名 (WWNN) を使用します。この手順を使用しない場合は、ボリュームを新規の入出力グループに移動するか、あるいは SAN を再ゾーニングして、ノードを停止して取り替えます。 ただし、中断を伴う手順では、ホスト上で追加の作業が必要になります。
ノードの置き換え中は、システム・パフォーマンスが多少低下する可能性があります。 例えば、取り替え対象のノードを含む入出力グループによって管理されているボリュームは、この手順の開始時にノードの 1 つがシャットダウンされていると機能低下状態になります。ボリュームは、両方の IBM Spectrum Virtualize ノードが稼働するようになるまで機能低下状態のままです。
この作業は、以下の条件が満たされていることを前提としています。
- 取り替えられるノード上の既存のシステム・ソフトウェアのバージョンが、7.7.1 以降であること。
- システム内に構成されるすべてのノードが存在し、オンラインであること。
- システム・イベント・ログ内のエラーがすべて対処され、修正済みのマークが付いていること。
- 状況が degraded や offline のボリューム、管理対象ディスク (MDisk)、および外部ストレージ・システムがないこと。
- システム構成をバックアップ済みであり、svc.config.backup.xml ファイルを保存してあること。
- 置換用ノードは、取り替えられるノードのファイバー・チャネルまたはイーサネットの接続速度で動作できること。
- 置換用ノードでも以前のノードと同じスロットに同じ構成の入出力アダプターを取り付ける必要があります。
- 各ファイバー・チャネル接続ホスト上のファイバー・チャネル・デバイス・ドライバーは、3 秒以内に欠落ファイバー・パスをタイムアウトにするよう設定する必要があります。各ホスト上のファイバー・チャネル・ドライバーのパラメーターを調べるのが現実的でない場合は、新規ノードをシステムに追加してすぐに、そのノードをリブートする必要があります。これにより、IBM Spectrum Virtualize ノードが再びアクティブになったときにホストへのファイバー・パスが正しくリカバリーされるように、それらのパスは十分な時間停止します。ヒント: Emulux ファイバー・チャネル・デバイス・ドライバーのタイムアウト設定値は、デフォルトで 30 秒に設定される可能性があるため、変更する必要があります。
- IBM® リモート技術サポートによって指示される場合を除いて、リストされている条件のいずれかが満たされていない場合は、この作業を続行しないでください。
- この作業を進める前に、以下のすべてのステップを検討してください。
- IBM Spectrum Virtualize 環境、およびこの作業で説明されている手順を十分理解していない場合は、この作業を続行しないでください。
- 交換する元のノードを再利用する計画の場合は、ノードの WWNN が SAN 上で固有の番号に確実に設定されているようにしてください。WWNN が固有であることが確実でない場合、WWNN と WWPN が SAN 環境で重複し、問題を引き起こす可能性があります。
- この作業時に、ノード ID が変更され、ノード名も変更される可能性があります。システムがノード ID を割り当てた後は、この ID を変更できません。ただし、ノード名は、この作業の完了後に変更できます。
このタスクについて
手順
- オプション: 取り替えるノード上の現行のソフトウェア・レベルが、アクティブな IBM Spectrum Virtualize システム上のソフトウェア・レベルと同じでない場合は、IBM Spectrum Virtualize の現行のシステム・ソフトウェア・レベルをノードにインストールすることができます。このステップを実行すると、ステップ 16 で IBM Spectrum Virtualize・システムにノードを追加する際に最大 20 分節約できます。
オプションで、サービス・アシスタントを使用して、ここで、このノードに取り替えるノードが使用する値に WWNN を変更することもできます。
- 次の手順を実行します。
- どのホストもノードに対して従属関係を持っていないことを確認します。 以下を実行するのに、管理 GUI またはコマンド・ライン・インターフェース (CLI) コマンドのどちらを使用することもできます。
- 管理 GUI で、「モニター」 > 「システム」を選択します。
- 「システム -- 概要」ページで、ノードの近くにある矢印を使用して、「ノードの詳細」ページを開きます。
- 「ノード・アクション」 > 「従属ボリューム」を選択します。
- CLI コマンドを使用する場合は、lsdependentvdisks コマンドの node パラメーターを使用して従属ボリュームを表示します。
lsdependentvdisks -node node_id | node_name
- 従属ボリュームが存在する場合、そのボリュームが使用中かどうかを調べます。 ボリュームが使用中の場合は、冗長構成を復元するか、ホスト・アプリケーションを中断するかのいずれかを行います。
- 従属関係のあるクォーラム・ディスクがレポートされる場合は、クォーラム・ディスクへのアクセスを修復するか、またはクォーラム・ディスク構成を変更します。
- どのホストもノードに対して従属関係を持っていないことを確認します。
- 交換する元のノードの物理的な位置が既に分かっている場合は、このステップをスキップして、次のステップに進むことができます。以下の手順を実行して、システム構成ノードと、置換する元のノードの ID、名前、入出力グループ ID、および入出力グループ名を判別します。 ヒント: 取り替えるノードの 1 つがシステム構成ノードの場合、そのノードを最後に取り替えてください。
- コマンド・ライン・インターフェース (CLI) から lsnode コマンドを発行します。
lsnode -delim : - config_node 欄で、値 yes を見つけ、id と name 欄の値を記録します。
- システム内のノードごとに、id 欄および name 欄の値を記録します。
- システム内のノードごとに、IO_group_id 欄および IO_group_name 欄の値を記録します。
- フロント・パネル ID を判別するために、lsnodevpd コマンドを発行します。ここで、node_name or node_id はノードの名前または ID です。システム内のノードごとにコマンドを発行します。
lsnodevpd node_name or node_id - front_panel_id 欄の値を記録します。 フロント・パネル ID は、各ノードの前面に表示されます。この ID を使用して、置換する元のノード ID またはノード名と一致するノードの物理的な位置を判別できます。
- コマンド・ライン・インターフェース (CLI) から lsnode コマンドを発行します。
- 置換したいノードの WWNN および iSCSI 名を識別し、記録します。
- lsnode コマンドを発行します。ここで、node_name or node_id は、WWNN および iSCSI 名の判別を行う対象ノードの名前または ID です。
lsnode -delim : node_name_or_id - 置換したいノードの WWNN および iSCSI 名を記録します。
- ファイバー・チャネル・ポートおよびイーサネット・ポートの順序を記録します。
- システムでイーサネット・ポートが構成されている場合は、現行設定を保管して、交換用ノードに適用できるようにします。
これを行うには、lsportip コマンドを入力します。
lsportip -delim :
- lsnode コマンドを発行します。ここで、node_name or node_id は、WWNN および iSCSI 名の判別を行う対象ノードの名前または ID です。
- 必須: 次の手順を実行します。
- ノードの背面からファイバー・チャネル・ケーブルまたはイーサネット・ケーブルを取り外す前に、ノードのポート番号の付いたケーブルの順序を記録し、マークを付けてください。 交換用ノードがシステムに追加されるときの問題を避けるために、ケーブルを正確な順序で交換用ノードに再接続する必要があります。ケーブルが同じ順序で接続されない場合、 ポート ID が変わる可能性があり、ホストがボリュームにアクセスする機能に影響を与えます。ポートの番号付けを調べるには、ご使用のモデルに固有のハードウェア資料を参照してください。
- 交換用ノードを、このスイッチまたは別のスイッチの異なるポートに接続しないでください。 8 Gbps の速度が達成できるようにファイバー・チャネル・スイッチが変更される場合、このタスクは、このノードの取り替え手順の前または後に別のタスクとして実行する必要があります。
- ノードに 10 Gbps イーサネット IP が構成されている場合は、rmportip コマンドを使用して、これらの設定を削除します。必ず、現行の設定値をメモしてください。
rmportip -node node_ID_or_name port_ID - rmnode コマンドを実行して、システムおよび入出力グループからこのノードを削除します。node_ID_or_name は、削除するノードを識別します。
rmnode node_ID_or_nameCLI を使用して、削除処理が完了したことを確認することができます。
- オプション: 取り外したノードをスペア・ノードとして使用する場合は、lsnode コマンドを入力して、ノードがシステムのメンバーではなくなるようにします。
ノードのリストが表示されます。 除去されたノードがコマンド出力にリストされなくなるまで待ちます。lsnode - システムから削除したノードの WWNN および iSCSI 名を FFFFF に変更します。
- ノードの電源をオンにします。
- 次の chvpd コマンドを発行します。
satask chvpd -wwnn FFFFFFFFFFFFFFFF
- 交換用のノードをラックに取り付けます。 重要: このステップでは、ファイバー・チャネル・ケーブルまたはイーサネット・ケーブルを接続しないでください。
- 交換用ノードの電源をオンにします。
- 交換用ノードの WWNN を記録します。 この名前は、別の IBM Spectrum Virtualize ノードで再使用できます。
- ステップ 4 で記録した WWNN 名に一致するように、置換用ノードの WWNN を変更します。 これを行うには、サービス・アシスタント・インターフェースを使用して WWNN を変更します。また、以下の satask chvpd コマンドを発行することもできます。ここで、WWNN は元のノードから記録しておいた値です。
satask chvpd -wwnn WWNN - lsnodecandidate コマンドを入力して、WWNN の最後の 5 文字が正しいことを確認してください。
lsnodecandidate - ステップ 5 で元のノードについて記録したのと同じポート番号に、ファイバー・チャネル・ケーブルまたはイーサネット・ケーブルを接続します。
- システムにノードを追加します。サービス・アシスタント・インターフェースを使用することも、次のコマンドを入力することもできます。この場合、WWNN と iogroupname_id は元のノードに関して記録した値です。新規ノードが元のノードと同じ名前であり、元のノードと同じ入出力グループ内にあることを確認します。
詳しくは、addnode コマンドを参照してください。
addnode -wwnodename WWNN -iogrp iogroupname_idIBM Spectrum Virtualize は、元に使用されていた名前をノードに再割り当てします 元のノードの名前が IBM Spectrum Virtualizeによって自動的に割り当てられた場合、同じ名前を再利用することはできません。その名前の先頭が node である場合、自動的に割り当てられています。 この場合は、先頭が node でない別の名前を指定するか、または IBM Spectrum Virtualizeが新しい名前をノードに自動的に割り当てるようにするために、name パラメーターを使用しないでください。
必要であれば、新しいノードはシステムと同じ IBM Spectrum Virtualizeのソフトウェアのバージョンに更新されます。この更新には、最大で 20 分かかることがあります。
イーサネット IP が前に構成されていた場合は、取り替えられたノードからの設定を再使用するようにイーサネット・ポートを構成します。イーサネット・ポート IP は、管理 GUIまたは cfgportip コマンドを使用して構成できます。
- IPv4 IP アドレスの場合
cfgportip -node node_name_or_ID -ip IPv4_addr -mask subnet_mask -gw gateway port ID - IPv6 IP アドレスの場合
cfgportip -node node_name_or_ID -ip_6 IPv6_addr -prefix_6 prefix -gw_6 gateway port ID
重要:- 置換ノードには、少なくとも取り替えられるノードと同じ数の CPU と同じ量の RAM が必要です。
- 入出力グループの両方のノードがデータをキャッシュに入れます。ただし、キャッシュ・サイズは非対称です。入出力グループ内のパートナー・ノードのキャッシュ・サイズにより交換ノードは制限されます。したがって、入出力グループの他方のノードを交換するまでは、交換ノードは全キャッシュ・サイズを使用しない可能性があります。
- 交換ノードは、前のノードと同じ WWNN および WWPN を使用するため、ホスト・マルチパス・デバイス・ドライバーを再構成する必要はありません。マルチパス・デバイス・ドライバーは、交換ノードに使用可能なパスのリカバリーを検出します。
- ホスト・マルチパス・デバイス・ドライバーがパスを回復するのに、約 30 分かかります。入出力グループ内の最初のノードを正常にアップグレードしてから少なくとも 30 分間は、入出力グループ内のもう一方のノードをアップグレードしないでください。別の入出力グループ内の他のノードをアップグレードする必要がある場合、この待機中にそれらのアップグレードを実行できます。
- すべてのホストのファイバー・チャネル・デバイス・ドライバーが 3 秒以内にファイバー・チャネル・パスをタイムアウトにするよう設定されていることを確認できなかった場合は、ノードが再度アクティブになったときにファイバー・パスが確実にアクティブになるように、ここで、新しい IBM Spectrum Virtualize ノードをリブートするのが最適です。
- IPv4 IP アドレスの場合
- 必須: 重要: 次のステップに進む前に、各ホスト上のパスに照会して交換用ノードへのすべてのパスがアクティブであることを確認するよう、ホスト管理者に依頼してください。IBM マルチパス・サブシステム・デバイス・ドライバー (SDD) を使用する場合、パスを照会するコマンドは datapath query device です。パスを照会する方法については、マルチパス・デバイス・ドライバーに付属の資料に記載されています。予想されるパスがアクティブでない場合は、マルチパス・ドライバーに、強制的にパスを再スキャンさせてください。
- オプション: 置換したノードを予備ノードとして使用したい場合は、以下のステップを実行します。
- 技術員用ポートを使用して、ノード上のサービス・アシスタント・インターフェースに接続します。
- 正しいノードに接続していることを確認して、「ノードの構成」を選択します。
- 「WWNN の更新」を選択します。
- 「WWNN の指定」の下に、00000 と入力します。
- 「変更」をクリックして確認します。
- 置換したい各ノードに対して、ステップ 4 から 18 まで繰り返します。