ピーク負荷時の入出力パフォーマンスを改善するために、ノード ごとに 4 つを超えるファブリック・ポートを使用できますが、慎重な計画が必要です。
ファブリック・ポート は、ファイバー・チャネル・ポート、または Fibre Channel over Ethernet (FCoE) ポート です。ノードごとに 4 つを超えるファブリック・ポートを使用する場合は、localfcportmask コマンドと partnerfcportmask コマンドを使用するか、ファブリック・ゾーニングの構成を慎重に行う必要があります。
ノード に別のノードから 16 件を超えるログインが行われると、ノード・エラー 860 が発生します。
次のガイドラインに従うことによって、16 件を超えるログインが行われないようにすることができます。
ノード間のパス数を減らすように SAN ファブリックのゾーンを設定します。
ローカル・ファイバー・チャネル・ポート・マスク (ノードが同じシステム内にある場合)、またはパートナー・ファイバー・チャネル・ポート・マスク (ノードが異なるシステム内にある場合) を適用して、ノード間通信に使用されるポートの数を減らします。
2 つ (ゾーニングとポート・マスク) の組み合わせを提供します。
ノード・エラー 860 の発生を避け、システムのパフォーマンスを最大にするには、次のガイドラインに従ってください。
冗長性のために、少なくとも 2 つのポートを使用します。さまざまなタイプのトラフィック専用にポートを割り当てている場合は、トラフィックのタイプごとに少なくとも 2 つのポートを割り当てます。
システム内で、SAN を経由して転送されるデータ全体の 50% までが、ノード間で転送されます。
ただし、読み取りを集中的に行うワークロードの場合、この数値は大幅に低くなります。
このため、さまざまなタイプのトラフィック専用にポートを割り当てている場合は、ポート全体の 1/4 から 1/2 をシステム内のノード間通信に割り当てます。
システム間の複製の場合、システム間の接続がボトルネックになることがよくあります。
冗長化のほかに、存在する帯域幅より多くの SAN 接続を行うことに意味はありません。
例えば、2 つのサイトが 10 Gbps リンクで接続されている場合は、2 つの 8 Gbps ポートがあれば十分です。通常は、主に冗長化のために、システムは複製トラフィック用にノード当たり 2 つのポートを使用して構成されます。ノード数が多いシステムの場合、リモート・システムへの複製には、ノードのサブセットからの接続のみを使用することが適切と考えられます。
この場合も、すべてのノードが複製に関与できるように、複製トラフィックがローカル・ノード間で自動的に転送されます。
後に示す例では、
図 1 に示されている構成を考慮してください。
図 1. ファブリック・ポート構成
4 つのノード。ここで、ノード 1 と 2 はサイト A のシステムにあり、ノード 3 と 4 はサイト B のシステムにあります。
それぞれのサイトには 2 つのスイッチがあります (スイッチ 1 と 2 はサイト A にあり、スイッチ 3 と 4 はサイト B にあります)。
それぞれのノードには 2 つのアダプターがあります (A と B)。
それぞれのアダプターには 4 つのポートがあり、ポートには P nodeid adapterid portnumber という名前が付いています。
例えば、ノード 4 のアダプター B のポート 3 は、P4B3 という名前になります。
例 1: ゾーニングのみ システム内の各ノードは、次のように構成されます。
4 つのポートが、ホスト、コントローラー、およびローカル・ノードの接続に使用されます。
4 つのポートが、グローバル・ミラー およびメトロ・ミラー に使用されます。
次に示すゾーンが、2 つのサイト A と B に必要です。
サイト A のゾーン・セット:
ストレージ・コントローラーとローカル・ノード接続用のゾーン (ファイバー・チャネル・アダプター HBA)
ゾーン 1 - [ノード・ポート P1A1、P1A2、P2A1、P2A2、およびサイト A のスイッチ 1 にあるすべてのストレージ・コントローラー・ポート]
ゾーン 2 - [ノード・ポート P1A3、P1A4、P2A3、P2A4、およびサイト A のスイッチ 2 にあるすべてのストレージ・コントローラー・ポート]
ホスト接続用のゾーン (ファイバー・チャネル・アダプター HBA A)
最初のアダプターの同じポートが、ホストに対して可視になるゾーンに設定されます。それぞれのホストを別々のゾーンに入れ、2 つのファブリックに接続する 2 つのポートを備えたホストには 2 つのゾーン (ファブリックごとに 1 つずつ) を設定することをお勧めします。ゾーンの実際の数は、ホスト数に 2 を掛けた値です。2 つのファブリックに接続された 4 つのポートがあるホストでは、4 つのゾーンが必要です。この場合、ゾーンの実際の数は、ホスト数に 4 を掛けた値です。4 ポート・ホストの例では、1 つのホストのゾーンは次のようになります。
ゾーン 3 - スイッチ 1 上の [ホスト・ポート、マルチパス・フェイルオーバー用の P1A1 および P2A1]
ゾーン 4 - スイッチ 1 上の [ホスト・ポート、マルチパス・フェイルオーバー用の P1A2 および P2A2]
ゾーン 5 - スイッチ 2 上の [ホスト・ポート、マルチパス・フェイルオーバー用の P1A3 および P2A3]
ゾーン 6 - スイッチ 2 上の [ホスト・ポート、マルチパス・フェイルオーバー用の P1A4 および P2A4]
ホストに 2 つのポートのみがある場合は、ゾーン 3 とゾーン 5、またはゾーン 4 とゾーン 6 が使用されます。
グローバル・ミラー およびメトロ・ミラー 用のゾーン (ファイバー・チャネル・アダプター HBA B のみ): グローバル・ミラー と
メトロ・ミラー が 2 つ目のファイバー・チャネル・アダプターを排他的に使用するようにするには、それぞれのローカル・ポートまたはリモート・ポートのペアに個別のゾーンが必要です。
ゾーン 7 - [P1B1,P3B1]
ゾーン 8 - [P1B1,P3B2]
ゾーン 9 - [P1B1,P4B1]
ゾーン 10 - [P1B1,P4B2]
ゾーン 11 - [P1B2,P3B1]
ゾーン 12 - [P1B2,P3B2]
ゾーン 13 - [P1B2,P4B1]
ゾーン 14 - [P1B2,P4B2]
ゾーン 15 - [P2B1,P3B1]
ゾーン 16 - [P2B1,P3B2]
ゾーン 17 - [P2B1,P4B1]
ゾーン 18 - [P2B1,P4B2]
ゾーン 18 - [P2B1,P4B2]
ゾーン 19 - [P2B1,P4B2]
ゾーン 20 - [P2B2,P3B2]
ゾーン 21 - [P2B2,P4B1]
ゾーン 22 - [P2B2,P4B2]
サイト B のゾーン・セット:
このゾーン・セットは、基本的にはサイト A のゾーニングのミラー・イメージです。
例 2: ポート・マスキングのみ 例 1 と同じ構成を前提として、ゾーニングでなくポート・マスキングを使用して同じ結果を得ることができます。マスク内の位置は、ファイバー・チャネル入出力ポート ID を表します。ID 1 が右端の位置にあります。これらの ID を表示するには、lsportfc コマンドを使用します。この例では、ポート A1、A2、A3、A4、B1、B2、B3、および B4 が FC 入出力ポート ID 1、2、3、4、5、6、7、および 8 にそれぞれ対応しています。
リモート協力関係通信のために、ポート・マスク 11110000 を両システムに適用することによって、通信をポート B1、B2、B3、および B4 に限定するマスクを適用します。コマンド chsystem
-partnerfcportmask 11110000 を使用します。
ローカル・ノード間通信のために、ポート・マスク 00001111 を両システムに適用することによって、通信をポート A1、A2、A3、および A4 に限定するマスクを適用します。コマンド chsystem
-localfcportmask 00001111 を使用します。
これにより、すべてのノード・ポートを含む単一のゾーンを使用することが可能になります。これは、ポート・マスキングによりログインの数が 16 を超えないようになるからです。
このセットアップにより、ホスト接続とストレージ接続のゾーニングの際に、16 件を超えるログインに関する規則を考慮する必要がなくなります。