ゾーニングの詳細

以下のゾーニングの詳細を十分理解しておく必要があります。 以下の詳細は、外部ストレージ・システム・ゾーンおよびホスト・ゾーンに関するゾーニングについて説明しています。 詳細は、SAN の構成およびゾーニングに関する規則の要約に記載されています。

ホストへのパス

SAN ボリューム・コントローラー・ノードからホストへのネットワーク経由のパス数は、8 を超えてはなりません。 この数を超える構成はサポートされません。
  • SAN ボリューム・コントローラー 2145-CG8 ノードには、標準の 4 つの FC ポートと、オプションとして 4 つの追加ファイバー・チャネル・ポートまたは 2 つの FCoE 用 10 Gbps イーサネット・ポートがあります。各入出力グループに、ノードが 2 つある。したがって、デュアル SAN 環境でゾーニングを行わない場合、ボリュームへのパスの数は、以下のとおりです。
    • 標準の 4 ポート FC ホスト・バス・アダプター (HBA) がある場合、パスの数は、ホスト・ポートの数の 4 倍になります。例えば、ホストに 2 つのポートがある場合、4 × 2 でパスは 8 個になり、これはサポートされる最大値です。
    • 標準の 4 ポート FC HBA とオプションの 2 番目の 4 ポート HBA がある場合、パスの数は、ホスト・ポートの数の 8 倍になります。例えば、ホストに 2 つのポートがある場合、2 × 8 で 16 個のパスになります。これは 8 個の制限を超えるので、サポートされません。
    • 標準の 4 ポート FC HBA とオプションの 2 ポート FCoE HBA がある場合、パスの数は、ホスト・ポートの数の 6 倍になります。例えば、ホストに 2 つのポートがある場合、2 × 6 で 12 個のパスになります。これは 8 個の制限を超えるので、サポートされません。
  • この規則は、マルチパス・デバイス・ドライバーが解決しなければならないパスの数を制限するために存在してい ます。パスを増やしても、パフォーマンスが改善されたり、可用性が高くなったりするとは限りません。最適のパフォーマンスと可用性を得るためには、2 つのファイバー・チャネル・ポートを持つホストを 4 つのパスのみに制限します。つまり、パスを 1 つの SAN 上の 1 つのノードにつき 1 つにします。
  • N_Port ID Virtualization (NPIV) 構成では、NPIV を使用しないファイバー・チャネル・ホスト接続と比べた場合、さらに満たす必要があるレイアウトとゾーニングに関する要件があります。それらの要件は、ノード間の NPIV ポート・フェイルオーバーがホストに認識されないようにしなければならないという事実に由来しています。このため、NPIV ポートが可視であるホスト・ポート・セットを、フェイルオーバーの結果として変更することはできません。
  • CLI コマンド chiogrp -fctargetportmode transitional を入力して、指定する入出力グループの NPIV 状況を transitional に設定した場合、システムからホストへのパスの数が 2 倍になることがあります。パスの数が実質的に増えるのを回避するには、ゾーニングやその他の手段を使用して、入出力グループの NPIV 状況が enabled に変わるときまで、いくつかのパスを一時的に削除します。
  • レプリカ生成層システムがバックエンド・ストレージ用に NPIV 有効ストレージ層システムを使用している場合、レプリカ生成層システムは、ストレージ層システムの NPIV ポートと物理ポートの両方に対してゾーニングされている必要があります。

ホストにファイバー・チャネル・ゾーニングをセットアップするために必要なワールド・ワイド・ポート名 (WWPN) を検出するには、lstargetportfc コマンドを使用します。また、このコマンドでは、ホスト入出力ポートの現在のフェイルオーバー状況も表示します。

1 つのホストへのパス数を制限するには、各ホスト・バス・アダプター (HBA) ポートが、ボリュームへのアクセス元の各入出力グループ内の各ノードから 1 つの SAN ボリューム・コントローラー ポートにゾーニングされるように、スイッチをゾーニングします。1 つのホストに複数の HBA ポートがある場合は、パフォーマンスと冗長性を最大化するために、それぞれのポートを別々の SAN ボリューム・コントローラー・ポートのセットにゾーニングします。 これは、FCoE を介してボリュームにアクセスするコンバージド・ネットワーク・アダプター (CNA) を備えたホストにも適用されます。

外部ストレージ・システム・ゾーン

ストレージ・システム・ポートをもつスイッチ・ゾーンに、40 を超えるポートがあってはなりません。 40 ポートを超える構成はサポートされません。

SAN ボリューム・コントローラー・ゾーン

SAN ボリューム・コントローラー・ノードが、 バックエンド・ストレージ・システムとフロントエンド・ホスト HBA を検出できるように、スイッチ・ファブリックをゾーニングする必要があります。 通常、フロントエンド・ホスト HBA とバックエンド・ストレージ・システムは同じゾーン内にありません。 この例外は、分割ホストと分割ストレージ・システム構成が使用中の場合に発生します。

システム内のすべてのノードは、 各バックエンド・ストレージ・システムにある同じポートを検出できなければなりません。 2 つのノードが同じストレージ・システム上の異なるセットのポートを検出するモードでの操作は劣化であり、 システムは、修復処置を要求するエラーをログに記録します。 この状態は、ファブリックに不適切なゾーニングが適用された場合、 または不適切な LUN マスキングが使用された場合に発生する可能性があります。 この規則は、 IBM® DS4000® ストレージ・システムなどのバックエンド・ストレージにとって 重要な影響があり、HBA ワールド・ワイド・ノード名 (WWNN) とストレージ区画の間のマッピングに関して排他的な規則を課しています。

SAN ボリューム・コントローラー・ポートは、 ノード間通信に使用できるようにゾーニングする必要があります。 スイッチ・ゾーンを構成する場合、一部の SAN ボリューム・コントローラー・ノード・ポートを、 ホストまたはバックエンド・ストレージ・システムにゾーニングすることができます。

同じシステム内のノード間の通信用にゾーンを構成する場合、 最小の構成でも、1 つのノード上のすべてのファイバー・チャネル・ポートが、 同じシステム内の互いのノード上でファイバー・チャネル・ポートを少なくとも 1 つ検出できることが必要です。 この環境で、構成を小さくすることはできません。

ホストまたは別のシステムもアクセスできる論理装置 (LU) に、システムがアクセスできないように、ストレージ・システムと SAN を構成することが重要です。 この構成は、 ストレージ・システムの論理装置番号 (LUN) のマッピングとマスキングを使用して作成できます。

ノードがマルチパスを介してストレージ・システムを検出できる場合は、ゾーニングを使用して、ISL を経由しないパスに通信を制限してください。

メトロ・ミラー構成およびグローバル・ミラー構成では、ローカル・ノードのみのゾーンとリモート・ノードのみのゾーンが追加で必要となります。 ローカル・ホストがリモート・ノードを認識できること、 リモート・ホストがローカル・ノードを認識できることは有効です。 ローカルおよびリモートのバックエンド・ストレージ・システム、 およびローカル・ノードまたはリモート・ノード、 またはその両方が入っているゾーンはいずれも有効ではありません。

システム間の往復待ち時間が 80 ミリ秒未満のメトロ・ミラー構成およびグローバル・ミラー構成で最良の結果を得るためには、各リモート・クラスター化システム内の各ノード上のファイバー・チャネル・ポートの少なくとも 1 つと通信できるように、各ノードをゾーニングすることです。 この構成によって、ローカル・システムおよびリモート・システム内のポート障害およびノード障害のフォールト・トレランスの冗長性が維持されます。 複数のシステム間の通信の場合、これによっても、ノードおよびシステム間リンクから最適のパフォーマンスが得られます。

ただし、 一部のスイッチ・ベンダーの、1 つのゾーン内で許可されるポートまたはワールド・ワイド・ノード名 (WWNN) の数に関する制限を許容するために、 1 つのゾーン内のポートまたは WWNN の数をさらに減らすことができます。 このような削減の結果、 冗長度が減り、その他のシステム・ノード、およびシステムのノード間のファイバー・チャネル・リンクのワークロードが増えます。

システム間の往復待ち時間が 80 ミリ秒を超える場合は、以下のような、より厳しい構成要件が適用されます。
  • SAN ゾーニングおよびポート・マスキングを使用して、複製に使用される各ノード上の 2 つのファイバー・チャネル・ポートが確実に複製トラフィック専用になるようにする。
  • SAN ゾーニングを適用して、複製に使用されるローカルとリモート間の入出力グループ・ペアごとに個別のシステム間ゾーンを提供する。詳しくは、メトロ・ミラーおよびグローバル・ミラーの協力関係の長距離リンクに関する情報を参照してください。

最小構成要件は、1 つの入出力グループ内の両方のノードを、 2 次サイトの 1 つの入出力グループ内の両方のノードにゾーニングすることです。 入出力グループは、ノード障害またはポート障害のフォールト・トレランスを、 ローカル・サイトまたはリモート・サイトのどちらかのロケーションで維持します。 どちらのサイトのどの入出力グループがゾーニングされているかは問題ではありません。これは、入出力トラフィックは、 他のノードを介してルーティングされて宛先に到達できるからです。 ただし、ルーティングを行っている入出力グループにホストの入出力サービスを行っているノードがある場合は、これらの入出力グループに対する追加の負荷または待ち時間はありません。これは、入出力グループ・ノードが直接リモート・システムに接続されているからです。

システム内の入出力グループのサブセットだけがメトロ・ミラーおよびグローバル・ミラーを使用している場合、ゾーニングを制限して、そのようなノードだけがリモート・システム内のノードと通信できるようにします。どのシステムのメンバーでもないノードをゾーニングして、すべてのシステムを検出できるようにすることができます。 これにより、ノードを交換する必要がある場合に、システムにノードを追加することができるようになります。

ホスト・ゾーン

ホスト・ゾーンの構成規則はシステムにアクセスするホストの数によって異なります。 1 システム当たり 64 ホストより少ない構成の場合、SAN ボリューム・コントローラーは、ホスト・ゾーンの小さなセットをさまざまな環境に応じて作成できる、単純なゾーニング規則のセットをサポートします。 1 システム当たり 64 ホストを超える構成の場合、SAN ボリューム・コントローラーは、より制限的なホスト・ゾーニング規則のセットをサポートします。 これらの規則は、ファイバー・チャネル (FC) および Fibre Channel over Ethernet (FCoE) の両方の接続に適用されます。

ホスト HBA を含んでいるゾーニングは、 異なったホストにあるホスト HBA または異なった HBA が別々のゾーンにあるようにしなければなりません。 異なるホストという表現は、ホストが別々のオペレーティング・システム、または別々のハードウェア・プラットフォーム上で稼働していることを意味しています。したがって、同じオペレーティング・システムの異なるレベルは同類と見なされます。

システム全体で最高のパフォーマンスを達成し、過負荷を防止するには、各 SAN ボリューム・コントローラー・ポートに対するワークロードが等しくなければなりません。 このためには、通常、ほぼ同数のホスト・ファイバー・チャネル・ポートを SAN ボリューム・コントローラーの各ファイバー・チャネル・ポートにゾーニングすることが必要です。

ホスト数が 64 未満のシステム:
接続されたホスト数が 64 未満のシステムの場合、ホスト HBA を含むゾーンには、イニシエーターとして作動する SAN ボリューム・コントローラー・ポートを含めて、収容するイニシエーターは合計で 40 以下でなければなりません。 40 イニシエーターを超える構成はサポートされません。 有効なゾーンの一例は、32 のホスト・ポートと 8 つの SAN ボリューム・コントローラー・ポートです。 可能な場合は、1 つのノードに接続するホスト内の HBA ポートは、それぞれ別々のゾーンに入れます。 このホストに関連付けられた入出力グループにある各ノードから、正確に 1 つのポートを組み込みます。 このタイプのホスト・ゾーニングは必須ではありませんが、小規模な構成の場合は推奨されます。
注: スイッチ・ベンダーが特定の SAN について推奨する 1 ゾーン当たりのポート数がこれより少ない場合は、ベンダーが設定した規則が、SAN ボリューム・コントローラーの規則より優先されます。

複数のファイバー・チャネル・ポートを持つホストから最高のパフォーマンスを引き出すには、ホストのファイバー・チャネル・ポートがそれぞれ別々の SAN ボリューム・コントローラー・ポートのグループにゾーニングされるように、ゾーンを設定する必要があります。

ホスト数が 64 を超えるシステム:
各 HBA ポートは個別のゾーン内にあり、かつ各ゾーンは、ホストがアクセスする各入出力グループ内の各 SAN ボリューム・コントローラー・ノードから正確に 1 つのポートを含む必要があります。
注: ホストは、2 つ以上の入出力グループに関連付けることができ、したがって、SAN 内の異なる入出力グループから ボリュームにアクセスできます。 しかし、これにより、SAN 内で使用できるホストの最大数は減少します。 例えば、同じホストが 2 つの異なる入出力グループ内のボリュームを使用する場合、それぞれの入出力グループで 256 台の iSCSI ホストのうちの 1 つ、あるいは CF8 ノードおよび CG8 ノードの場合は 512 台の FC、FCoE、または SAS ホスト (その他のノード・タイプの場合は 256 台の FC、FCoE、または SAS ホスト) のうちの 1 つを消費します。各ホストがすべての入出力グループのボリュームにアクセスする場合、構成内に存在できるホストは 256 台の iSCSI ホスト、あるいは CF8 ノードおよび CG8 ノードの場合は 512 台の FC、FCoE、または SAS ホスト (その他のノード・タイプの場合は 256 台の FC、FCoE、または SAS ホスト) に限られます。