メトロ・ミラーおよびグローバル・ミラー 協力関係の長距離リンク

リモート・ミラーリングを実行するクラスター化システム・ペア間のリンクは、特定の構成、待ち時間、および距離の要件を満たす必要があります。

図 1 に、ファイバー・チャネル接続に構成可能な二重冗長ファブリックを使用する構成例を示します。各ファブリックの部分は、ローカル・システムおよびリモート・システムにあります。 2 つのファブリック間には、直接の接続はありません。

ファイバー・チャネル・エクステンダーまたは SAN ルーターを使用すると、2 つのシステム間の距離を増やすことができます。 ファイバー・チャネル・エクステンダーは、ファイバー・チャネル・パケットを、パケットの内容を変更せずに、長距離リンク経由で送信します。SAN ルーターは、SAN の有効範囲を拡張するために、2 つ以上の SAN 上に仮想 N_port を備えています。 SAN ルーターは、1 つの仮想 N_port から他の仮想 N_port にトラフィックを配布します。 2 つのファイバー・チャネル・ファブリックは、相互に独立しています。 したがって、それぞれのファブリック上の N_port が相互に直接ログインすることはできません。 特定のファームウェア・レベルおよびサポートされる最新のハードウェアについては、次の Web サイトを参照してください。

www.ibm.com/support

ファイバー・チャネル・エクステンダーまたは SAN ルーターを使用する場合は、以下の要件を満たす必要があります。

  • サイト間のサポートされる最大往復待ち時間は、システム間の協力関係のタイプ、ソフトウェアのバージョン、および使用されるシステム・ハードウェアによって異なります。表 1 は、最大往復待ち時間をリストしています。この制約事項は、リモート・ミラーリングのすべてのバリアントに適用されます。往復時間が 80 ms を超える長距離間でリモート・ミラーリングを実行しているシステムには、追加の構成要件およびガイドラインが適用されます。
  • メトロ・ミラーおよびグローバル・ミラーには、システム間ハートビート・トラフィックに対する特定量の帯域幅が必要です。 ファイバー・チャネル協力関係を使用している場合、トラフィックの量は、ローカル・システムとリモート・システムの両方のノード数に応じて異なります。表 2 は、1 次システムと 2 次システムのシステム間ハートビート・トラフィックに関するガイドラインを示しています。これらの数値は、コピーされるボリュームに実行中の入出力操作がないときの、2 つのシステム間の合計トラフィックを表します。データの半分は 1 次システムによって送信され、データの半分は 2 次システムによって送信されます。このため、トラフィックは、使用可能なすべてのシステム間リンクの間で均等に分割されます。冗長リンクが 2 つある場合、トラフィックの半分は各リンク上を送信されます。
  • メトロ・ミラー関係または非サイクル・グローバル・ミラー関係では、2 つのサイト間の帯域幅は、ピーク時のワークロード要件を満たし、サイト間の最大往復待ち時間を維持する必要があります。マルチサイクル・グローバル・ミラー関係でのワークロード要件を評価するときは、平均書き込みワークロードと、必要な同期コピー帯域幅を考慮する必要があります。メトロ・ミラー関係またはグローバル・ミラー関係内にあるボリュームにアクティブな同期コピーおよび書き込み入出力操作のいずれもない場合、システム・プロトコルは、表 2 に示す帯域幅によって作動します。しかし、メトロ・ミラー関係またはグローバル・ミラー関係に参加するボリュームに対するピーク時の書き込み帯域幅を考慮してから、そのピーク時の書き込み帯域幅をピーク時の同期帯域幅に加えることにより、リンクに必要な帯域幅の実際の量のみを決定できます。
  • 単一障害を許容するように、2 つのサイト間のリンクが冗長構成にされている場合、そのリンクは単一障害状態が発生した際に、帯域幅および待ち時間の記述に当てはまるように、リンクのサイズを決める必要があります。
  • 同じチャネルを、単一システム内のノード間のリンクに使用してはなりません。単一システム内で長距離リンクを使用する構成は拡張システムとしてサポートされますが、拡張システムにはシステム内ノード間トラフィックに専用チャネルが必要です。
  • システム間リンクのフェイルオーバー・メカニズムがシステムと正常に相互動作することを確認するために、構成がテスト済みであること。
  • 他のすべての構成の要件が満たされていること。

長距離間でリモート・ミラーリングを実行しているシステムの構成要件 (サイト間の往復待ち時間が 80 ms を超える場合)

往復待ち時間が 80 ms から 250 ms のシステム間でリモート・ミラーリングを使用する場合、以下の追加要件を満たす必要があります。

  • 複製に使用されるすべてのノードが、サポートされているモデルでなければならない (表 1 を参照)。
  • システム間にファイバー・チャネル協力関係 (IP 協力関係ではなく) がなければならない。
  • 協力関係にあるすべてのシステムが最小ソフトウェア・レベル 7.4.0 を備えていなければならない。
  • 協力関係にある各システムで RC バッファー・サイズの設定が 512 MB でなければならない。この設定は、各システム上で chsystem -rcbuffersize 512 コマンドを実行することで達成できます。
    注: この設定を変更すると、メトロ・ミラーとグローバル・ミラーの操作に中断が生じます。 このコマンドは、システム間に協力関係が作成される前、またはシステムとのすべての協力関係が停止されているときにのみ使用してください。
  • 複製に使用される各ノード上の 2 つのファイバー・チャネル・ポートを、SAN ゾーニングおよびポート・マスキングを使用して、複製トラフィック専用にする必要がある。
  • SAN ゾーニングを適用して、複製に使用されるローカル入出力グループとリモート入出力グループのペアごとに別個のシステム間ゾーンを提供する必要がある。図 2 は、このタイプの構成を示しています。

上記の要件リストのほかに、グローバル・ミラーを使用したリモート・ミラーリングのパフォーマンスを最適化するために、以下のガイドラインが提供されています。

  • パートナー・システムは、複製用に各システムで同じ数のノードを使用する必要があります。
  • 最大のスループットを実現するために、ボリュームの優先ノード割り当てのバランスを取ることと、システム間ファイバー・チャネル接続を提供することの両方の観点から、各システム内のすべてのノードを複製用に使用する必要があります。
  • オン システムでは、ローカル・ノード間トラフィック専用のノード・ポートを (ポート・マスキングを使用して) プロビジョニングすると、ローカル・ノード間のグローバル・ミラー・ノード間トラフィックが他のローカル SAN トラフィックから分離されます。その結果、最適の応答時間を達成できます。このローカル・ノード・ポート・マスキングの構成では、Storwize® ファミリー・システムに関する要件を減らすことができます。この構成では、入出力グループ内のノード・キャニスター間のトラフィックは、エンクロージャー内の専用のキャニスター間リンクによってサービスされます。
  • 可能な場合は、システム間で最小数の協力関係を使用します。例えば、サイト A にシステム A1 と A2 が含まれ、サイト B にシステム B1 と B2 が含まれているとします。このシナリオでは、システム・ペア間に別々の協力関係 (例えば、A1-B1 および A2-B2 など) を作成すると、4 つのシステムすべての間に協力関係を定義した構成に比べて、サイト間のグローバル・ミラー複製のパフォーマンスが向上します。

ホストからシステムへの距離の制限

システム・ノードとホスト・サーバー間の、光ファイバー・チャネルの距離には制限がありません。サーバーは、コアの ・クラスターによって、コア・エッジ構成内のエッジ・スイッチに接続できます。 システムは、ファブリック内の ISL ホップを 3 つまでサポートします。したがって、ホスト・サーバーおよび ・システムは、最大 5 つのファイバー・チャネル・リンクによって分離できます。長波 small form-factor pluggable (SFP) トランシーバー を使用すると、ファイバー・チャネル・リンクのうち 4 つの長さは 10 km にできます。