優先順位フロー制御の構成
優先順位フロー制御 (PFC) は、ネットワーク内のさまざまなタイプのトラフィックの優先順位の選択をサポートするイーサネット・プロトコルです。PFC を使用すると、管理者は、ポート上の特定のクラスのトラフィックを低速にしたり一時停止したりすることでネットワーク輻輳を軽減でき、より重要なトラフィックにより高い帯域幅を提供できます。システムは、各種のサポート対象のイーサネット・ベース・プロトコルで 3 つのタイプのトラフィック・クラス (システム、ホスト接続、およびストレージのトラフィック) に対する PFC をサポートします。
これらの各トラフィック・クラスに対して優先度タグを構成できます。優先度タグには 0 から 7 の任意の値を設定できます。これらのトラフィック・クラスのすべてに同一または別々の優先度タグ値を設定できます。また、ネットワークで Enhanced Transmission Selection (ETS) 設定を使用して、これらのトラフィック・クラスに対する QoS を確保するために帯域幅の制限を設定することもできます。優先順位フロー制御 (PFC) を構成する予定の場合は、以下のガイドラインと例に従ってください。
PFC および ETS を使用するには、以下のタスクが完了していることを確認してください。
- PFC 設定を使用するために、ポートが 10 Gb 以上の帯域幅をサポートしていることを確認します。
- 構成されている IP バージョンに PFC 機能を使用するようにシステムで VLAN を構成します。VLAN 設定を構成するには、優先順位フロー制御の VLAN の変更を参照してください。
- 通信エンドポイント間のすべてのスイッチを含めて、すべてのエンティティーで同じ VLAN 設定が構成されていることを確認します。
- chsystemethernet コマンドを使用して、ホスト接続トラフィック、ストレージ・トラフィック、またはシステム・トラフィックの COS 値 (優先順位タグ値) を構成します。
- ポート上のホスト接続トラフィックについて優先順位フローを有効にするには、そのポート上の構成済み IP でホスト・フラグが「yes」に設定されていることを確認します。
- ポート上のストレージ・トラフィックについて優先順位フローを有効にするには、そのポート上の構成済み IP でストレージ・フラグが「yes」に設定されていることを確認します。
- スイッチで、Data Center Bridging Exchange (DCBx) を有効にします。DCBx は、スイッチおよびアダプター・ポートを使用可能にして、トラフィック・クラスや PFC 機能を表すパラメーターを交換します。これらの手順について詳しくは、スイッチの資料を参照してください。
- サポート対象トラフィック・クラスごとに、スイッチで同じ優先度タグを構成します。例えば、ストレージ・トラフィックに対して優先度タグを 3 に設定する予定の場合は、そのトラフィック・タイプのスイッチでも優先度が 3 に設定されていることを確認します。
- さまざまなタイプのトラフィックで同じポートを使用する予定の場合は、ネットワークで ETS 設定が構成されていることを確認します。
管理 GUI を使用する場合
システムで PFC を設定するには、以下のステップを実行します。
- 管理 GUI で、を選択します。
- 以下の各サービス・クラスに対して、そのトラフィック・タイプの優先順位設定を選択します。
- システム
- システム内のノード間通信が含まれるシステム・トラフィックに 0 から 7 の値を設定します。システムの優先度タグは、iSCSI 接続、およびノード間の RDMA over Ethernet 接続をサポートするシステムでサポートされます。PFC 機能を使用するスイッチで同じ優先度タグを設定していることを確認します。
- ホスト接続
- システムからホストへのトラフィックに 0 から 7 の優先度タグを設定します。ホスト接続の優先度タグは、iSCSI 接続、および RDMA over Ethernet 接続をサポートするシステムでサポートされます。PFC 機能を使用するスイッチで同じ優先度タグを設定していることを確認します。
- ストレージ仮想化
- システムから外部ストレージへのトラフィックに 0 から 7 の優先度タグを設定します。ストレージ仮想化の優先度タグは、iSCSI 接続を介したストレージ・トラフィックでサポートされます。PFC 機能を使用するスイッチで同じ優先度タグを設定していることを確認します。
- 「保存」をクリックします。
- IP が VLAN を使用して構成されていることを確認します。構成されていない場合は、優先順位フロー制御の VLAN の変更を参照して、ホスト接続、システム、およびストレージ・トラフィックの VLAN を構成してください。
コマンド・ライン・インターフェースの使用
コマンド・ライン・インターフェースを使用してシステムで PFC を使用するには、以下の手順を実行します。
- ホスト接続トラフィックおよびストレージ・トラフィックに優先順位フロー制御を使用するには、cfgportip コマンドを使用してデータ IP を設定する前に、chsystemethernet コマンドを使用して優先度タグ (COS) 値を設定します。すべてのホスト接続およびストレージ接続は、既に設定されている COS 値を継承できます。注: また、既存のセッションでは PCP 値を即時にリフレッシュするわけではないため、データ IP の構成後に設定することもできます。その後、再度接続しようとするときに、新規接続では新たに構成された COS 値を取ります。
- lssystemethernet コマンドを入力して、ホスト接続、システム、またはストレージの優先度タグの現在の設定を確認します。その結果の出力には、以下の例のような 0 から 7 の範囲の値が表示されます。
host_attach_cos 0 system_cos 0 storage_cos 0 - ホスト接続、システム、またはストレージの優先度タグをリセットするには、以下の例のように、0 から 7 の範囲の値を指定して chsystemethernet コマンドを入力します。
chsystemethernet -hostattachcos 4 -systemcos 5 -storagecos 6結果出力は次のとおりです。
ここで、ホスト接続優先度タグ (サービス・クラス) は 4 に設定され、システム優先度タグは 5 に設定され、ストレージ優先度タグは 6 に設定されます。host_attach_cos 4 system_cos 5 storage_cos 6 - IP が VLAN を使用して構成されていることを確認します。IP が VLAN を使用して構成されていない場合は、優先順位フロー制御の VLAN の変更を参照して、ホスト接続、システム、およびストレージ・トラフィックの VLAN を構成してください。
コマンド・ライン・インターフェースを使用してシステムで PFC を設定するには、以下の手順を実行します。
- システムを作成してから、システム COS 値を設定します。
- (このステップはスキップできます。システム接続を再試行するたびに、新しい接続では自動的に新しい COS 値を取ります。ただし、その時点までは、COS 値を 0 としてのみ使用します。)
システム内の次のノードを追加します。新たに追加されたノードには、デフォルトの COS 値 (COS 値 0) のシステム接続があります。新たに構成された COS 値を使用するには、接続を再試行する必要があります。接続を 1 つずつ再接続することを確認してください。(1 つのポートの接続を再接続します。次に、接続が確立したら、次のポートの接続を再接続します。)
注: ホストとの間の読み取りトラフィックと書き込みトラフィックの両方で PFC を有効にするには、そのホストで PFC を有効にする必要があります。
ホスト・オペレーティング・システムで PFC をオンにする方法について詳しくは、そのオペレーティング・システムに固有の製品資料を参照してください。
PFC に関する既知の考慮事項と制限事項
- PFC は、Lancer および Chelsio イーサネット・アダプターでサポートされています。
- PFC は、Mellanox および Intel イーサネット・アダプターではサポートされていません。