リモート・コピー関係および整合性グループのコピー・タイプの変更

メトロ・ミラーとグローバル・ミラー間で関係と整合性グループの両方のコピー・タイプを変更できます。

システムは、次のタイプの関係をサポートしています。
アクティブ/アクティブ
このタイプの関係は、HyperSwap® ボリュームについてのみ作成されます。HyperSwap がシステム上に構成されている場合、HyperSwap ボリュームは別々のサイトに配置され、ボリューム間にはアクティブ/アクティブ関係が自動的に構成されます。この関係にあるボリュームに対する更新は、システムに災害復旧ソリューションを提供するために、両方のサイトで同時に行われます。
メトロ・ミラー

メトロ・ミラーとは、1 次ボリュームから 2 次ボリュームにデータの同期 コピーを作成する、リモート・コピーの一種です。2 次ボリュームは、同じシステム上で配置することも、別のシステム上に配置することもできます。

同期コピーでは、ホスト・アプリケーションは、1 次ボリュームに書き込みますが、データが 2 次ボリュームに書き込まれるまで書き込み操作が完了したという確認を受信しません。これにより、コピー操作完了時に確実に両方のボリュームのデータが同一になります。 初期コピー操作が完了した後、メトロ・ミラー機能は、ソース・データの完全に同期化されたコピーをターゲット・サイトで常に維持します。

メトロ・ミラー機能は、最大 300 km 離れたボリューム間でのコピー操作をサポートします。災害復旧の目的で、メトロ・ミラーは、1 次ボリュームと 2 次ボリュームの両方で同一のコピーを維持する最も簡単な方法を提供します。ただし、遠距離を介したすべての同期コピーと同様に、ホスト・アプリケーションのパフォーマンスに影響が及ぶ可能性があります。 このパフォーマンスへの影響は、1 次ボリュームと 2 次ボリューム間の距離に関連しており、アプリケーションの要件によっては、その用途がサイト間の距離に基づいて制限される場合があります。

サイクルなしのグローバル・ミラー (サイクル・モードを「なし」に設定)

グローバル・ミラー機能には、非同期 コピー処理があります。ホストが 1 次ボリュームに書き込みを行うと、2 次ボリュームでのコピーの書き込み操作が完了する前に、入出力完了の確認を受け取ります。

フェイルオーバー操作が開始される場合、アプリケーションは、2 次ボリュームにコミットされていないすべての更新をリカバリーし、適用する必要があります。1 次ボリューム上で入出力操作が休止した時間が短かった場合は、2 次ボリュームの内容が 1 次ボリュームの内容と完全に一致したものとなることもあります。この機能は、最後に行われるいくつかの更新が必ず欠落する連続バックアップ処理に相当します。災害復旧用にグローバル・ミラーを使用する場合は、これらの欠落する更新についての対処方法を検討する必要があります。

グローバル・ミラー機能を使用するには、アプリケーション・ホストおよびグローバル・ミラーのバックグラウンド・コピー・プロセスで生成されるワークロードを、ネットワークのすべてのコンポーネントが維持可能であることが必要です。ネットワークのすべてのコンポーネントがワークロードを維持できない場合、グローバル・ミラー関係が自動的に停止して、アプリケーション・ホストを応答時間の増大から保護します。

グローバル・ミラーがサイクルなしで作動している場合、書き込み操作は、1 次ボリュームに適用された後すぐに 2 次ボリュームに適用されます。2 次ボリュームは、通常、1 次ボリュームより遅れること 1 秒未満です。これにより、フェイルオーバーが発生した場合にリカバリーしなければならないデータの量が最小化されます。ただし、2 つのサイト間で高帯域幅リンクがプロビジョンされている必要があります。

変更ボリュームのあるグローバル・ミラー (サイクル・モードが「複数」に設定されている)
変更ボリュームのあるグローバル・ミラー (サイクル・モードが「複数」に設定されている) は、災害復旧のためのソース・ボリュームとターゲット・ボリュームとの間の非同期コピー操作の同じ基本機能を提供します。

サイクル・モードが「複数」に設定されているグローバル・ミラーを使用している場合、コピー・プロセスはメトロ・ミラーおよび標準グローバル・ミラーによく似ています。変更ボリュームは、それぞれの関係の 1 次ボリュームと 2 次ボリュームの両方に対して構成されている必要があります。変更ボリュームを使用するグローバル・ミラー関係の作成時に指定された変更ボリュームを使用して、関係の 1 次ボリュームからコピーが取られます。バックグラウンド・コピー・プロセスは、整合した安定的な変更ボリュームからデータを読み取り、そのデータを関係の 2 次ボリュームにコピーします。バックグラウンド・コピー・プロセスが読み取る 1 次ボリュームの整合したイメージを維持するため、コピー・オン・ライト・テクノロジーが使用されます。 バックグラウンド・コピー・プロセスがアクティブだったときに行われた変更も追跡されます。2 次ボリュームの変更ボリュームは、バックグラウンド・コピー・プロセスがアクティブである間に 2 次ボリュームの整合したイメージを維持するためにも使用できます。

コピー・タイプの変更には、管理 GUI またはコマンド・ライン・インターフェースのどちらでも使用できます。ただし、関係か整合性グループのコピー・タイプを変更する前に、以下の要件について検討してください。
  • どのような関係や整合性グループでも、停止状態 (不整合停止済み状態、整合停止済み状態、またはアイドリング状態) であることが必要です。
  • 整合性グループのタイプを変更すると、そのグループ内のすべての関係もコピー・タイプが変更されます。

管理 GUI を使用してコピー・タイプを変更する場合

管理 GUI を使用して、さまざまなタイプの関係のコピー・タイプを変更できます。
  • 単一の関係を変更するには、以下のステップを実行します。
    1. 「コピー・サービス」 > 「リモート・コピー」を選択します。
    2. 「グループに属していない」を展開し、変更したい関係を右クリックして、「関係の編集」を選択します。
    3. 「関係の編集」ダイアログで、新しいコピー・タイプとしてメトロまたはグローバルのいずれかを選択します。コピー・タイプをメトロからグローバルに変更する場合は、サイクル・モードを使用するかどうかを指定する必要があります。この関係用に作成される変更ボリュームが必要でない場合は、値を「なし」に設定します。この関係用の変更ボリュームを作成するには、値を「複数」に設定します。マルチサイクル・モードでは、変更が追跡されて中間変更ボリュームにコピーされ、帯域幅要件を削減するために定期的に 2 次ボリュームに転送されます。サイクル・モードに「複数」を選択した場合は、関係のコピー・サイクル間の秒数を指定できます。
    4. 「OK」をクリックする。
  • 整合性グループを更新するには、以下のステップを実行します。
    1. 「コピー・サービス」 > 「リモート・コピー」を選択します。
    2. 整合性グループを右クリックし、「整合性グループの編集」を選択します。
    3. 「整合性グループの編集」ダイアログで、新しいコピー・タイプとしてメトロまたはグローバルのいずれかを選択します。コピー・タイプをメトロからグローバルに変更する場合は、サイクル・モードを使用するかどうかを指定する必要があります。この関係用に作成される変更ボリュームが必要でない場合は、値を「なし」に設定します。この関係用の変更ボリュームを作成するには、値を「複数」に設定します。マルチサイクル・モードでは、変更が追跡されて中間変更ボリュームにコピーされ、帯域幅要件を削減するために定期的に 2 次ボリュームに転送されます。サイクル・モードに「複数」を選択した場合は、整合性グループのコピー・サイクル間の秒数を指定できます。新しいコピー・タイプと設定が、グループ内のすべての関係に適用されます。
    4. 「OK」をクリックする。
  • 既存の変更ボリュームがある関係または整合性グループを変更する場合、または変更ボリュームを持つグローバル・ミラーに変更する場合は、マスター・システムと補助システムの両方を変更する必要があります。 これを行うには、以下のステップを実行します。
    1. マスター・システムで、管理 GUI から「コピー・サービス」 > 「リモート・コピー」を選択し、変更した関係または整合性グループを右クリックして、「グローバル・ミラー変更ボリューム」を選択します。次のオプションのいずれかを選択することができます。
      新規作成
      メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーのいずれかの関係または整合性グループのコピー・タイプを、変更ボリュームを使用するグローバル・ミラーに変更する場合は、このオプションを選択します。
      既存のものの追加
      システムに既存の変更ボリュームが含まれる場合は、このオプションを選択します。
      削除
      変更ボリュームを使用するグローバル・ミラーのコピー・タイプを、変更ボリュームを使用しないグローバル・ミラーまたはメトロ・ミラーのいずれかの関係または整合性グループに変更するには、このオプションを選択します。
    2. 補助システムで、管理 GUI から「コピー・サービス」 > 「リモート・コピー」を選択し、変更した関係または整合性グループを右クリックして、「グローバル・ミラー変更ボリューム」を選択します。次のオプションのいずれかを選択することができます。
      新規作成
      メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラーのいずれかの関係または整合性グループのコピー・タイプを、変更ボリュームを使用するグローバル・ミラーに変更する場合は、このオプションを選択します。
      既存のものの追加
      既存の変更ボリュームがシステム上にある場合は、このオプションを選択します。
      削除
      変更ボリュームを使用するグローバル・ミラーのコピー・タイプを、変更ボリュームを使用しないグローバル・ミラーまたはメトロ・ミラーのいずれかの関係または整合性グループに変更するには、このオプションを選択します。

CLI を使用してコピー・タイプを変更する場合

CLI コマンドを入力して、関係のコピー・タイプを変更できます。入力するコマンドとパラメーターは、関係のタイプによって異なります。
  • メトロ・ミラー関係を、サイクル・モードを使用しないグローバル・ミラー関係に変更する場合は、次のコマンドを入力します。rc_rel_name は、変更する関係の名前です。
    chrcrelationship -global -cyclingmode none rc_rel_name
  • メトロ・ミラー関係を、マルチサイクル・モードを使用するグローバル・ミラー関係に変更する場合は、以下の手順を実行します。
    1. マスター・システムまたは補助システムのいずれかで、以下のコマンドを実行します。period 値は関係のサイクル・モードが完了する秒数を指定し、rc_rel_name は変更する関係の名前です。
      chrcrelationship -global -cyclingmode multi rc_rel_name 
      chrcrelationship -cycleperiodseconds period rc_rel_name 
    2. マスター・システムで次のコマンドを実行します。master_change_vdisk_name は、マスター・ボリュームに関連付けられている変更ボリュームの名前です。
      chrcrelationship -masterchange master_change_vdisk_name
    3. 補助システムで次のコマンドを実行します。aux_change_vdisk_name は、補助ボリュームに関連付けられている変更ボリュームの名前です。
      chrcrelationship -auxchange aux_change_vdisk_name
  • グローバル・ミラー関係をメトロ・ミラー関係に変更する場合は、次のコマンドを入力します。rc_rel_name は変更する関係の名前です。
    chrcrelationship -metro rc_rel_name
  • 整合性グループのコピー・タイプを変更するには、以下のいずれかのコマンドを入力します。
    • メトロ・ミラー整合性グループを、サイクル・モードを使用しないグローバル・ミラー整合性グループに変更する場合は、次のコマンドを入力します。rc_consist_group_name は、変更する整合性グループの名前です。 新しい設定のすべてが、グループ内のすべての関係に適用されます。
      chrcconsistgrp -global -cyclingmode none rc_consist_group_name
    • メトロ・ミラー整合性グループを、マルチサイクル・モードを使用するグローバル・ミラー整合性グループに変更する場合は、次のコマンドを入力します。period 値は関係のサイクル・モードが完了する秒数であり、rc_consist_group_name は変更する整合性グループの名前です。 新しい設定のすべてが、グループ内のすべての関係に適用されます。
      chrcconsistgrp -global -cyclingmode multi -cycleperiodseconds period rc_consist_group_name
    • グローバル・ミラー整合性グループをメトロ・ミラー整合性グループに変更する場合は、次のコマンドを入力します。rc_consist_group_name は、変更する整合性グループの名前です。 新しい設定のすべてが、グループ内のすべての関係に適用されます。
      chrcconsistgrp  -metro rc_consist_group_name