ファイバー・チャネル接続を使用する拡張システムの要件

ファイバー・チャネル接続を使用する拡張システムを構成する場合は、SAN およびファイバー・チャネルに固有の要件をすべて満たしていることを確認してください。

注:
  • 拡張システムは、内部フラッシュ・ドライブを持つノードをサポートするモデルには推奨されません。
  • すべてのサイトで両方の外部ストレージ・システムに直接アクセスできるように、十分な接続を使用して、アクティブ/パッシブ・コントローラー (IBM® DS5000IBM DS4000®、および IBM DS3000 システムなど) を使用する拡張システム・ファイバー・チャネル構成を構成する必要があります。Storwize® ファミリーシステムなどの複数のアクティブ/パッシブ・コントローラーを使用する iSCSI 構成では、システムは、すべてのサイトが両方の外部ストレージ・システムに直接アクセスできるように十分な数の接続を使用して構成されている必要があります。拡張システムのクォーラム・アクセスは、アクティブなクォーラム・ディスクとして使用されている MDisk の現行所有者を介してのみ可能です。
以下の要件を使用して、ファイバー・チャネル接続を使用して拡張システムを構成します。
  • 各ノードは、1 次サイトおよび 2 次サイトの 2 つ以上の SAN ファブリックに直接接続する (2 から 8 個のファブリックがサポートされている)。iSCSI 接続では、1 次サイトと 2 次サイトの 2 つ以上のイーサネット・ファブリックに各ノードを接続します。サイトは独立した障害ドメインとして定義されます。境界内の障害 (電源障害、火災、または洪水など) が境界内に留まり、障害がその境界の外側にある部分に伝搬したり影響を与えたりしないように、障害ドメインが境界内のシステムに含まれます。 障害ドメインは、データ・センター内の同じ部屋あるいはデータ・センター内の複数の部屋にまたがって配置することができ、また、同じ構内にある複数の建物、あるいは別の町にある複数の建物に配置することができます。異なる種類の障害ドメインが存在することにより、さまざまなタイプの障害からの保護が可能です。
  • 3 番目のサイトでストレージ・システムが使用されている場合、そのストレージ・システムは、拡張クォーラム・ディスクをサポートしている必要があります。詳しい情報は、以下の Web サイトで利用できるインターオペラビリティー・マトリックスに記載されています。
    www.ibm.com/support
  • 独立したストレージ・システムを 1 次サイトおよび 2 次サイトに配置し、 ボリューム・ミラーリングを使用して、2 つのサイトのストレージ・システムの間でホスト・データをミラーリングする。可能であれば、各ボリュームの優先ノードを、そのボリュームがマップされるホストと同じサイト内にあるノードに設定します。
  • 接続は、ファイバー・タイプおよび small form-factor pluggable (SFP) トランシーバー (長波と短波) によって異なる可能性があります。
  • 同じ入出力グループに属するノード間に 100 メートルを超える距離がある場合、それらのノードには、長波ファイバー・チャネル接続またはイーサネット接続を使用する必要がある。 長波 small form-factor pluggable (SFP) トランシーバーは、オプション・コンポーネントとして購入可能であり、以下の Web サイトにリストされている長波 SFP トランシーバー のいずれかを使用する必要がある。
    www.ibm.com/support
  • ノードと外部ストレージ・システムの間のパスでのスイッチ間リンク (ISL) の使用は避ける。これが避けられない場合は、ISL 間の大量のファイバー・チャネル・トラフィックによる ISL の定量オーバーが起きないようにしてください。 大部分の構成で、トランキングが必要です。 ISL の問題は診断が難しいので、障害を検出するために、スイッチ・ポートのエラー統計を収集し、定期的にモニターする必要があります。
  • 3 番目のサイトで単一スイッチを使用することは、2 つの独立で予備のファブリックではなく、 単一ファブリックの作成につながる可能性がある。 単一ファブリックは、サポートされていない構成です。
  • すべてのノード上のイーサネット・ポート 1 を、同じサブネット (複数可) に接続する必要があります。すべてのノードのイーサネット・ポート 2 (使用している場合) は、同じサブネットに接続されている必要があります (ポート 1 のサブネットとは別のサブネットでも構いません)。他のイーサネット・ポートにも同じ原則が適用されます。
  • 一部のサービス・アクションでは、 システム内のすべてのノードに物理的にアクセスする必要がある。拡張システム内のノードが 100 メートルを超えて分離されている場合、サービス・アクションに複数のサービス担当員が必要な場合がある。複数サイトのサポートについて サービス担当員に連絡を取ってください。
  • 3 番目の専用サイトを使用して、クォーラム・ディスクまたは IP クォーラム・アプリケーションを格納する。 ファイバー・チャネル接続された拡張システムでは、1 次サイトと 2 次サイトの間で通信が失われた場合、クォーラム・ディスクまたは IP クォーラム・アプリケーションが冗長性を提供します。 さらに、この両者には、必要に応じてシステムをリカバリーするために使用される構成メタデータが含まれます。IP クォーラム・アプリケーションは、拡張システムが iSCSI 接続ストレージ・システムに接続するときに使用されます。 iSCSI ストレージは第 3 のサイトに構成することはできません。

拡張システムは、アクティブ・クォーラム・ディスクまたは IP クォーラム・アプリケーションを 3 番目のサイトに配置します。1 次サイトと 2 次サイトの間の通信が失われた場合、 アクティブ・クォーラム・ディスクにアクセスできるサイトがトランザクションの処理を続行します。アクティブ・クォーラム・ディスクへの通信が失われた場合は、 別のサイトの代わりのクォーラム・ディスクがアクティブ・クォーラム・ディスクになることができます。

ノードのシステムは、最大 3 つのクォーラム・ディスクを使用するように構成できますが、システムがサイズの等しい 2 組のノードに分割されている場合の状態を解決するためには、1 つのクォーラム・ディスクしか選択されません。それ以外のクォーラム・ディスクの目的は、システムが分割される前にクォーラム・ディスクに障害が起きた場合の冗長性を提供することです。

この図に、拡張システム構成の例を示します。この構成は、ボリューム・ミラーリングと一緒に使用されると、単一サイトでの障害に耐えることができる高可用性ソリューションを提供します。1 次サイトまたは 2 次サイトのどちらで障害が起きても、残りのサイトは入出力操作を引き続き実行できます。 この構成では、システム内のノード間の接続は 100 メートルより長い距離があるので、長波ファイバー・チャネル接続でなければなりません。
図 1. 3 番目のサイトにクォーラム・ディスクがある拡張システム
3 番目のサイトにクォーラム・ディスクがある拡張システム
図 1 では、3 番目のサイトのクォーラム・ディスクをホストするストレージ・システムが、1 次サイトおよび 2 次サイトの両方で、長波ファイバー・チャネル接続を使用して、スイッチに直接接続されています。1 次サイトまたは 2 次サイトのどちらに障害が起こった場合でも、残りのサイトが、クォーラム・ディスクをホストするストレージ・システムへの直接アクセスを保持するようにする必要があります。
制約事項: サイト内のストレージ・システムを別のサイトのスイッチ・ファブリックに直接接続しないでください。

これに代わる構成として、3 番目のサイトで追加のファイバー・チャネル・スイッチを使用し、そのスイッチから 1 次サイトと 2 次サイトに接続するようにできます。

拡張システム構成がサポートされるのは、クォーラム・ディスクをホストするストレージ・システムが拡張クォーラムをサポートする場合のみです。 他のタイプのストレージ・システムを使用してクォーラム・ディスクを提供できますが、これらのクォーラム・ディスクへのアクセスは常に、単一のパスを通じて行われます。

クォーラム・ディスク構成の要件については、「Guidance for Identifying and Changing Managed Disks Assigned as Quorum Disk Candidates」技術情報を参照してください。