N_Port ID Virtualization のゾーニング要件
NPIV 構成では、NPIV を使用しないファイバー・チャネル・ホスト接続と比べた場合、さらに満たす必要があるレイアウトとゾーニングに関する要件があります。それらの要件は、ノード間の NPIV ポート・フェイルオーバーがホストに認識されないようにしなければならないという事実に由来しています。このため、NPIV ポートが可視であるホスト・ポート・セットを、フェイルオーバーの結果として変更することはできません。
バージョン 8.2.0 以降でインストールされた新規システムでは、N_Port ID Virtualization (NPIV) はデフォルトの状況として有効に設定されています。既存のシステムがバージョン 8.2.0 に更新されると、既存のシステムの NPIV 状況が保持されます。
仮想ポートのポート ID は、それがアクティブであるノードとは無関係に、一定のままで残ります。入出力グループ内の 2 つのノードのすべての N_Port ID が、同じファブリックに関連付けられている必要があります。 入出力グループ内の 2 つのノードのポートは、同じファブリックに接続されている必要がありますが、異なる入出力グループのポートは、異なるファブリック上にあっても構いません。 図 1 は NPIV を使用する場合に無効な構成を示します。

スイッチ・ポート S2、S4、および S5 の接続を交換する必要があり、その結果、次の図 2 に示す正しい構成になります。

図 3 に示されるように、ハード (ポート・ベースの) ゾーニングを含む単一のスイッチ・ファブリックを使用する場合に同じ状態が発生する可能性があります。

2 つのノードが、1 つのスイッチを使用して 1 つのホストに接続されています。ただし、ホストの各ポートが各ノードの 1 つのポートだけを検出できるように、ポート・ベースのゾーニングが使用されています。S1、S4、および S5 が一方のゾーン内にあり、S2、S3、および S6 がもう一方のゾーン内にあります。
IP フェイルオーバー中に、NPIV ポートが C1 から C3、および C2 から C4 (またはその逆方向) に移動します。この構成は、NPIV では無効です。ポートの可視性が H1 と H2 の間で移動するためです。この状態でポート・ベースのゾーニングを使用するには、2 つのゾーンが必要です。1 つのゾーンには S1、S3、S5、C1 および C3 が含まれます。もう 1 つのゾーンには S2、S4、S6、C2 および C4 が含まれます。図 4 はこの構成を示しています。

この状態は、ソフト (WWW ベースの) ゾーニングを含む単一のスイッチ・ファブリックを使用する場合に発生しません。しかし、ノードからホストへのルートが入出力グループ内の 2 つのノード用の異なるスイッチを通過するマルチスイッチ・ファブリックでは、注意する必要があります。
ゾーニングを使用して、所有側ノードから移動してしまった NPIV ターゲット・ポートをホストが検出しないようにすることができます。そのような構成は、拡張環境でクロスサイト・トラフィックを回避するために必要な場合があります。
ファブリックの変更が必要な場合は、各入出力グループを transitional 状態に切り替える前に、変更してください。 入出力グループは transitional 状態に切り替わると、NPIV への移動に役立ちます。transitional 状態の入出力グループには、現在使用されている物理ファイバー・チャネル・ポートと仮想ファイバー・ポートの両方が含まれています。transitional 状態に切り替えた後、システム・ソフトウェアは不一致のファブリックの問題について警告を試みます。ポート・ベースのゾーニングが原因で起きる問題については、警告しません。
ファブリック・ゾーニングに関する規則を順守していない場合は、NPIV ポート障害のときにホスト上で望ましくない動作が起きる可能性があります。例えば、入出力の 2 分間の一時停止や、パスの冗長性の低下などです。